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テレビ中継が入る予算委員会の論戦は、ひときわ熱がこもる。安倍晋三首相もしばしば、スイッチが入った。
ハイライトを振り返ろう。2月12日の衆院予算委。集団的自衛権の行使容認をめぐる安倍氏の答弁について、民主党の大串博志氏が内閣法制次長に「総理と同じ答弁をできますか」と迫った。
安倍氏は顔色を変え、「おれ総理大臣だから。私が言おうか?」と挙手。大串氏はそれを無視して法制次長にただすが、明快な答えはない。やっと答弁に立った安倍氏は、いらだちをぶちまけた。
「先ほど来、法制局の答弁を求めていますが、最高の責任者は私です。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受けるんですよ。審判を受けるのは法制局長官ではないんです。私なんですよ」
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かくして生まれた「最高責任者は私」発言。「選挙に勝てば憲法を自由に解釈できるのか」と批判を浴びたが、それでも安倍氏は止まらない。
2月20日の衆院予算委でも似た場面があった。閣議決定で解釈変更しようとする姿勢について、民主党の岡田克也元副総理から「非常に軽く感じる」と追及されると、色をなして反論した。
「軽い議論にしているつもりはまったくない。自民党は先の選挙でもちゃんと(集団的自衛権について)Jファイル(総合政策集)に書き込んでいる。民主党はまったく書いてないじゃないですか」
昨年の参院選で自民党が掲げた選挙公約に集団的自衛権の文字はない。公約とは別につくった政策集の168番目の柱に「『国家安全保障基本法』の制定」がある。「政府において、わが国の安全を守る必要最小限度の自衛権行使(集団的自衛権を含む)を明確化し、その上で『国家安全保障基本法』を制定します」と記している。
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安倍氏の強気を支えるのは、高い内閣支持率だろう。戦後の歴代内閣の支持率の推移を調べたが、政権発足から1年たっても5割前後を保った政権はあまりない。
止まりそうにない安倍氏の勢いに、12年前の記憶がよみがえってきた。小泉政権下の有事法制論議を「イケイケドンドン」と批判されたことに対し、当時、官房副長官だった安倍氏は内閣メルマガにこう記した。「イメージだけの空虚な言葉を投げつけるのではなく、安全保障の中身を論じるべきではないか」
集団的自衛権の行使を認めれば、他国への攻撃を自国への攻撃とみなして反撃できるようになる。「平和憲法」の性格を一変させるような大転換だが、国民が理解をしっかり深め、意思表示をする機会はあるのだろうか。やはり、国民投票で決める憲法改正に挑むのが筋ではないか。
民主主義は手続きが大事だ。国民全体がこの問題を理解しているとは、とても思えない。もし閣議決定だけで憲法解釈を変えるのなら、もはやイメージの問題ではない。これこそ「イケイケドンドン」ではダメだと思う。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11007193.html
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