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河野談話の検証を行うと国会で明言した菅官房長官の大失敗
http://www.amakiblog.com/archives/2014/03/01/#002883
2014年03月01日 天木直人のブログ
いまさら書くまでもなく私は安倍政権を支持しない国民の一人である。
しかしこれから書くことは安倍政権のためを思って書いている。
河野談話の検証をすると国会で明言した菅官房長官はまたもや大きな間違いを犯した。
安倍政権を守るべきはずの菅官房長官が安倍政権の足を引っ張り続けているように思えて仕方がない。
もちろんその最大のものは安倍首相の12月26日の靖国参拝を止められなかった事だ。
自ら反対していたという。
そしてそれは正しい判断だった。
それにもかかわらず安倍首相の靖国参拝を止められず、いまではその正当化に明け暮れている。
そして菅官房長官は再び大きな誤りを犯した。
きのう2月28日の衆院予算委員会で河野談話の検証を行うチームを政府内につくると明言したことだ。
これは自分で自分の首を絞める愚かな判断だ。
なぜか。
検証する以上、その結果は「河野談話は間違っていた」という結論を出さざるを得ない。
なぜならば、もし検証して河野談話の間違いが確認されなければ、その時は河野談話を追認せざるを得ないからだ。
オウンゴールとなる。
だから検討を始める以上、河野談話は誤りだったという結論を出すしかない。
しかしそれは不可能だ。
河野談話を否定するためには慰安婦の強制性を100%否定できる証拠を自ら揃えなければいけない。
これは「強制性があったことが確認されなかった」というのとはわけが違う。
はるかにむつかしい作業だ。
一つでも強制性を示す証拠があればその瞬間に河野談話が間違いだと言えなくなる。
そして、慰安婦の強制性を100%否定することなどできるはずがない。
すでに強制性を示す証拠はいくらでも確認されている。
官僚や御用学者たちにそれを100%否定する再検証ができる能力も覚悟もあるはずがない。
作業させられる官僚や御用学者は勘弁してくれとみな逃げるだろう。
百歩譲って河野談話を否定する根拠が示せたとしよう。
その時は河野談話を見直さざるを得ないことになる。
当然だろう。
それこそが再検証の目的であったはずだからだ。
しかし、河野談話を否定して、それを見直すと言った時こそ、安倍政権が韓国のみならず米国や世界からボイコットされる時だ。
安倍政権が引きずり降ろされる時だ。
これを要するに、河野談話の再検証作業は、途方もない困難な作業であるにも関わらず、その結果が何一つ有益なものを生み出さない無駄な作業であるということだ。
今の安倍政権には、なすべきもっと重要な政策が山ほどあるはずだ。
それがわからない菅官房長官は安倍首相にとって最悪の女房役である(了)
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