http://www.asyura2.com/14/senkyo162/msg/243.html
Tweet |
http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/1110693f648cbf517641313e2fde3779
2014-02-28 08:23:56
シンガポールで開かれていたTPP(環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は、当初めざした「大筋合意」ができないまま閉幕しました。次の日程すら決められないという、なんとも締まりのない閉じ方でした。
その割りに、「決裂」という緊張感もない。なんとなくうさんくさい感じです。考えられるのは、4月に予定されるオバマ・安倍会談での”劇的な政治決着”という演出のため、「首脳会談の成果」を残しておこうというだけのシナリオです。
現在の日米関係は、間もなく会談の時期が来るというのに、両国間に「失望した」という言葉が飛び交い、ギスギスした雰囲気です。オバマ氏の訪日の日程も、当初の2泊3日が1泊2日に短縮されました。
こんな短い滞在では、せっかく国賓として迎え天皇出席の晩さん会など最大限のおもてなしをという友好盛り上げもむずかしい。
オバマさんにとっては、日本が中国や韓国ととげとげしい関係を続けている方が気がかりのようです。仮に今、日中間に衝突が起きれば、アメリカには有効な手立てや衝突を鎮める力もおぼつかない。日米間の友好盛り上げの演出よりも、日本が周辺諸国との緊張関係を解きほぐしてくれる方が先決課題なのだと思われます。
それでも、訪日する以上、なんらかの「成果」は演出したい。双方が農業や工業分野で守り抜きたい国内圧力というセンシティブな問題を抱え、シンガポール会合では決着がつかなかった難題を、首脳会談では大きなリーダーシップが発揮されてようやくまとめることができた。歴史的な成果というわけなのでしょう。
しかし、そんな決着は国民にとってありがたいのでしょうか。TPPは結局は、グローバル企業のためだけのものです。グローバル企業だけが利益を上げることができる仕組みです。その陰には、代々の生業が立ち行かなくなる犠牲が伴います。
結論からいえば、TPPは当分の間、ずっと先送りのままでいいのではないでしょうか。それぞれの国内にセンシティブな課題があれば、ムリして、つまりそれらに犠牲を強いる形で押し進める必要はないのではないでしょうか。
むしろ、決着しなかったのは、もっけの幸いです。「グローバル、グローバル」と大騒ぎしてグローバル企業の利益の最大化を図る必要などさらさらない。もっとそれぞれの地域が、それぞれの特色を生かして、つまりそれぞれの地域文化を大切にして生きていく方がずっと人間らしい。
「グローバル思想」は、すでに大きな矛盾を露呈しています。地球は確かに一つです。しかし人間はそれぞれの地域に、それぞれの風土、地勢に育まれた文化の中で生きてきました。それをグローバル企業のために犠牲にするなど、まっぴらごめんです。
オバマ・安倍会談での”劇的な”TPP決着など、そんな茶番劇は見たくもありませんよね。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK162掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。