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本を焼き払う処では人間をも焼いてしまうのだ
− ハインリッヒ・ハイネ −
http://www.komajo.ac.jp/uni/window/international/know_101014.html
上の写真は、ナチ時代のドイツにおける焚書に抗議する記念碑です。
1933年5月10日夜、ナチスにそそのかされた学生たちが、「マルクスを焼け、フロイトを焼け、ハイネを焼け」というスローガンの下、ナチスのいう「非ドイツ的」な著者達の哲学や科学などの書物を積み上げて焼却しました。このことに抗議する記念碑・記念物はドイツの大学のある幾つかの街において見受けられます。
ここに紹介するのは、ベルリン・フンボルト大学の広場にある記念碑と記念プレートです。多くの本が焼却された大学広場の真中に地下の書庫が造られており、その四方に設けられた書棚は全くの空っぽです。本がないことを示すことによってナチの焚書に抗議の意を表明しているのです。そしてその手前には、1831年にパリに亡命したドイツの詩人であり鋭い社会批評家でもあったハインリッヒ・ハイネによる「それは前触れに過ぎない、本を焼き払う処では人間をも焼いてしまうのだ(Das war ein Vorspiel nur dort, wo man Bücher verbrennt, verbrennt man am Ende auch Menschen.)」という1820年の一句の鋳造された碑が埋め込まれ、抗議の意を一層明確にしているのです。
ハイネが100年以上前に言ったことが、1933年以降現実となり、ナチスは、書物を焼やしたのみならず、ついにはユダヤ人を大量虐殺し、焼却してしまいました。
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2月26日(水) ネオ・ナチ化する醜い日本と日本人(五十嵐仁の転成仁語)
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/archive/20140226
『アンネの日記』関連の書籍だけではありませんでした。被害を受けた本はアウシュビッツ強制収容所に収容された女の子について書かれた『ハンナのかばん』や、第2次世界大戦中、多くのユダヤ人にビザを発行して命を救った日本の外交官、杉原千畝の伝記など、少なくとも80種類に上るといいます。
このような破損行為は、ユダヤ人を敵視し、彼らに対する迫害を肯定しているように見えます。日本社会にネオ・ナチのような価値観が浸透し、ユダヤ人に対する迫害を支持する日本人が行動を起こしたということなのでしょうか。
もしそうだとすれば、何という醜い国になってしまったのでしょうか。この日本は……。
気にくわないからといって、片っ端から本を引き裂いて破損するような行為は、ナチスによる焚書の現代版にほかなりません。麻生副総理が勧めたように、「ナチスの手口を学んだ」やり方だと言うべきでしょうか。
朝鮮の人々に向けられていたヘイト・スピーチやヘイト・デモの鉾先が、ユダヤの人々に向けられたということなのかもしれません。特定の民族に対する憎しみと排除という点で、両者には大きな共通点があるように思われます。
私はかつて地球を一周する旅の途中、オランダのアムステルダムで「アンネの家」に立ち寄りました。その隠れ家の秘密の部屋も見たことがあります。
そのとき、「このような所で、人目を盗んで生活することを強いられるなんて」と、強い憤りを覚えたものです。そのアンネの苦労や哀しみへの想像力を持たず、迫害されたユダヤの人々の苦難や怒りをあざ笑うような蛮行が繰り返されていたことになります。
とても1人の気まぐれによる所業とは思えません。「はだしのゲン」に対する攻撃や排斥と同様の組織的な悪意を感じてしまいます。
誰が、どのような意図で行ったのかは不明ですが、このような愚行は二度と繰り返されてはなりません。それが今日、このような形で生じ、その背景となる社会的雰囲気が生み出されたのも、安倍首相の右翼的で拝外主義的な言説の影響であると考えるのは私だけでしょうか。
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