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2014年2月26日
日本の情報空間の浄化が必要である。
日本の民主主義が崩壊している大きな原因に情報空間の歪みがある。
政治に関する情報が適正に提供されていない。
「メディア・コントロール」の問題だ。
政治権力が、マスメディアが流す情報をコントロールしている。
これは、マスメディアの問題でもある。
メディアは本来、社会の木鐸としての役割を果たす役目を負っている。
社会の木鐸とは、次のような意味を持つ言葉だ。
ぼくたく 【木▼鐸】
(1)舌(振子)を木で作った金属製の鈴。昔中国で法令などを人民に触れて歩くときにならしたもの。金口木舌。
(2)(転じて)世人に警告を発し教え導く人。
「社会の―」「世の―として立たん/復活(魯庵)」
ちなみに、沖縄の地方紙である琉球新報の社説のタイトルは、
「金口木舌(きんこうぼくぜつ)」
である。
本来、メディアは政治権力と緊張関係を保ち、政治権力に対する批判精神をもって問題を捉えて、人々に警告を発する存在であるべきだ。
ところが、現実には、多くのマスメディアが政治権力の手先となって、政治権力が市民を支配するための情報提供機関と化してしまっている。
日本の情報空間が歪んでしまっていることがもたらす、もうひとつの大きな問題がある。
それは、情報の受け手である市民の、情報に対する感受性、情報を見極める感性が鈍麻してしまうという問題だ。
これを「メディア・リテラシー」の問題という、
「メディア・リテラシー」とは、メディアが流す情報について、その真贋(しんがん)=本当とウソを見抜く、見極める能力のことである。
メディアが偏った情報ばかりを流布することが、市民の情報判断の能力を鈍麻させてしまっている。
日本の市民の「マスコミ鵜呑み度」が高いとの調査結果も伝えられているが、政治的に偏向した情報が常に流されることにより、市民が洗脳されてしまっている面が強い。
メディアが政治権力に対して批判精神をもって、多種多様な見解、主張、評価を示す場合、市民には多くの角度からの、さまざまな情報が提供される。
政治的な問題について、賛否両論、批評精神に満ちた主張も市民に提供されることになる。
このような豊かな情報空間が提供されることによって、市民の思考能力、情報判断能力が育てられる。
逆に、日本のように、マスメディアが権力に迎合した情報だけを提供する場合、市民はメディアが流す偏向した情報だけが真実であると錯覚しやすくなる。
つまり、市民のメディア・リテラシーが著しく鈍麻(どんま)してしまうのである。
日本のメディア・コントロールとメディア・リテラシーの問題を考えるうえで、何よりも重要な問題が「NHK問題」である。
市民はNHKが提供する情報は、公平・公正で信用に値すると錯覚してしまっている。
この錯覚があるからこそ、政治権力にとって、NHKの利用価値は極めて高いものになっている。
第二次世界大戦の時期において、日本の情報空間は政治権力によって完全に支配された。
このために、市民の正しい情報判断は完全に封印された。
同じ問題がいまの日本で発生しているわけだ。
政治権力はどのようにしてNHKを支配できるのか。
カギを握るのは「人とカネ」である。
NHKの人事権と財源がカギを握る。
いまの安倍政権は、この二つの要所を押さえることによって、NHKの完全支配を画策している。
NHKの「人」の支配の構図は、
内閣−経営委員会−NHK会長−NHK理事会
という流れになる。
内閣総理大臣が経営委員を任命し、経営委員会がNHK会長を任命する。
NHK会長は経営委員会の同意を得てNHKの理事会メンバーを任命する。
つまり、内閣総理大臣は、この人事権を活用すれば、NHKを完全支配できるわけだ。
そして、安倍政権がNHK会長に送り込んだ、偏向した籾井勝人氏は、NHK会長就任に際して、理事に辞表を提出させていた。
つまり、NHK会長の意に反した者は、NHK会長職権により解任するとのブラフ(脅し)を与えていたのである。
ここに、安倍政権のNHK私物化の姿がくっきりと表れている。
内閣総理大臣は、人事権を濫用すれば、NHK完全支配、NHK私物化を実現できる。
しかし、その行為には正統性がない。
なぜなら、放送法第31条が、NHK人事について、厳しい制約を定めているからである。
安倍首相のNHK人事は、この規定を明らかに逸脱するものである。
放送法第31条に違反しているのである。
日本の情報空間を浄化するには、現在のNHK体制を抜本的に刷新する必要がある。
その「はじめの一歩」として、まずは、非適任の籾井勝人会長の更迭が必要不可欠だ。
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