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「賃金上がっている」と強弁、逆ギレ…安倍首相の無責任発言
http://gendai.net/articles/view/news/148247
2014年2月25日 日刊ゲンダイ
逆切れ開き直り/(C)日刊ゲンダイ
民間企業の中には苦しくても従業員の賃金を上げる企業がある。そうしなければ、輸入インフレによる物価上昇分や消費増税分が実質賃下げになり、従業員の士気が下がるからだ。
それなのに、当事者というか、物価上昇と消費増税を押し付けている安倍首相の国会答弁はヒドイものだ。
とんでもない論法で「賃金は上がっている」と豪語するのだ。24日の衆院予算委員会では民主党の山井和則議員が「現金給与総額(パートを含む労働者が受け取る基本給と残業代、ボーナスを合わせたもの)は下がっているじゃないか」「実質賃金は2013年下半期で過去4年最悪のマイナス1.3%に急減した」「これから増税、物価高になるのに、いつになったら賃金が上がるのか」と問いただした。
すると、安倍は現金給与総額が下がっているのは「短時間のパートが増えたため、パート全体の年収が減った」「パートの時給は上がっている」「景気回復においてはこうなる」と答弁。実質賃金については「地方公務員の給与を下げた。それにもかかわらず、2013年の通年では正規の労働者の賃金は上がっている」と言い出し、揚げ句は「民主党政権時代は賃金が下がったじゃないか」「賃金上昇は労使交渉だ」「政府が紙に書いて、賃金が上がればこんな楽なことはない」とブチ切れたのだ。
断っておくが、誰が好き好んでパートや派遣をやるものか。正社員になれない、生活が苦しい、だから、こうした労働条件を受け入れざるを得ないのであって、そういう人が増えたことが2013年の下半期に実質賃金が急落した原因なのである。
それなのに、安倍は経済失策を認めないどころか、この期に及んで、「賃上げは政府が紙に書けるものではない」などと言う。そんなことは最初からわかっているわけで、「中小企業まで津々浦々、賃金を上げられなければ、アベノミクスは失敗」と豪語したのは誰か。安倍自身じゃないか、と言いたくなる。
「開き直り、はぐらかし。そういう答弁ばかりです。しかも、安倍政権は今後、派遣労働者を増やす改悪をしようとしている。物価高と増税が襲い掛かり、しかし、賃金は増えず、労働条件も悪くなるわけで、庶民の生活はますます苦しくなります」(民主党の柚木道義衆院議員)
労働者の反乱が起こらないのが不思議である。
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