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2014-02-24 09:45:33
帝政ロシア時代から「欧州の穀倉地帯」と呼ばれたウクライナは、ロシアのくびきから独立する運動を長く続けてきましたが、今回80人以上の死者を出すという犠牲を払った末、ロシアかいらいの大統領を追い出して、民主化を求める「オレンジ革命」の第2幕を開きました。ウクライナの人々がいかに切実に民主化を求めているか、民主主義と自由を求める願いがいかに強いか、不屈の闘いを戦い抜きました。
崩壊したヤヌコビッチ政権は、ロシア・プーチン大統領のかいらい政権でした。だから、今回の闘いは、反ロシア、反プーチンの闘いだったというのが本質だといえます。
ロシアのプーチン大統領にとっては、ソチ・オリンピックの閉幕を控えて最悪のタイミングでした。あるいはウクライナの人々が、「ソチ・オリンピック中だから世界中が見ており、プーチンも無茶はできないはず」とく読んだ上の賢い”蜂起”だったといえそうです。
これが通常の時期なら、プーチン氏は即座に戦車を送り込んでデモ隊を鎮圧したところでしょう。しかし、世界から人々が集う平和の祭典オリンピック中とあっては、歯がみしながらも軍隊派遣は見送らざるを得なかった。
しかし、ロシアが「穀倉地帯」を手放すはずはありません。しかも、クリミア半島にはロシアの黒海艦隊基地があります。ウクライナは意外なことに「軍事大国」で、中国に武器輸出をするほどの技術もあるそうです。ロシアにとってはそれほど重要な地域です。
それだけにロシアはこれまでも天然ガスの供給を止めたりしながら、ロシアの意に染まない政権を排除し、ウクライナを属国化する介入を行ってきました。その歴史は近現代になってからもソ連の時代にはウクライナに原発を作り、そのチェルノブイリ原発が苛酷事故を起こしたのはご承知の通りです。
ソ連崩壊の1991年に独立。しかし、ロシアの干渉は続いたため、2004年の大統領選では、欧米流の民主化を求めてオレンジ色をシンボルカラーとする大衆運動「オレンジ革命」が起こり、その中心地が今回デモ隊が集結し抵抗した独立広場でした。
今回の「オレンジ革命」から学ぶ第一の重要な点は、なんと言っても、「民主主義と自由を求める不屈の闘い」ということでしょうか。たとえ死者を出しても、再びプーチン支配には屈しないという不屈の闘いです。民主主義と自由を勝ち取るためには、不断の闘いが欠かせない。ウクライナでも、今回で終わったのではなく、今後も長く、苦しい闘いが続くことが予想されます。ウクライナの人々は、帝政ロシア時代から100年以上闘い続けてきた歴史を持っています。
第二の学びは、闘いを仕掛けるタイミングです。今回は、ソチ・オリンピックというタイミングで仕掛けました。ロシアが動けない時期、プーチン氏が戦車を繰り出せないタイミングを見計らって蜂起しました。そして、死者を出しても、独立広場を死守しました。相当周到な準備がなされ、闘いのネットワークが組まれていたことが読み取れます。
第三は、しっかりしたリーダーの存在です。今回は表に出ていませんが、相当強力なリーダーがいたはずです。どんなリーダーだったのか、早く知りたいものです。
ウクライナの人々は、民主主義と自由を求める世界の他の地域の人々に多大な感動と共感、勇気を与えたはずです。たとえば、中国のチベットの人々、ウイグル自治区の人々は、習近平・国家主席が君臨する中国に、一人残らず掃討されかねない”民族浄化”の弾圧を受けています。
日本でも、直接的な暴力よりもっと性質(たち)の悪い締め付けが進んできました。日本の民主主義と政治的な自由は風前のともしびとも言えそうです。
さらに言えば、締め付けよりも恐ろしい事態になってきているようです。
藤波こころさんが、FBにこんな書き込みをしていました。「若い人の右傾化はビックリするくらい進んでるんです。ノリはサバイバルゲームの感覚で。今の私達の世代は自信の無い人が多いみたい。その代償行為じゃないけど強いものに憧れているのかな。太陽より北風で旅人の服を飛ばす事しか考えなくなっているのです」と。
この若い人々が、30代、40代、50代になっていくとき、日本はどんな姿になるのでしょうか。
私たちは、ウクライナの人々からもらった勇気と感動、そして元気を神棚に飾っておくだけではもったいない。
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