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週刊実話 2014年3月6日 特大号
東京都知事選は、211万票を獲得した舛添要一元厚生労働大臣が圧勝する結果に終わった。宇都宮健児前日弁連会長は98万票、細川護熙元首相は96万票と、舛添氏の半数にも届かなかった。
しかし、この結果を踏まえると、同じ脱原発を訴えた宇都宮氏と細川氏が候補者を一本化し、そしてその統一候補を小泉純一郎にしていれば、十分勝利できたはずだ。実際、街頭演説での小泉氏の人気は圧倒的だった。誰でも思う疑問は、なぜ小泉氏自身が出馬しなかったのかということだ。出馬していれば、得票数が大幅に伸びたであろうことは明らかだし、かつて「選挙の鬼」と呼ばれた選挙のプロである小泉氏が、そのことをわかっていなかったはずがないのだ。
私は、小泉氏がわざと負ける戦いを選んだのではないかと考えている。'01年の自民党総裁選を、小泉氏は「自民党をぶっ壊す」と叫んで、圧倒的な国民の支持を得て勝利した。そして、崩壊寸前だった自民党政権を9年間も延命させることに成功した。派閥政治を打破すると言いながら、自ら所属する清和会を、自民党を支配する派閥に成長させた。今回も同じ構図なのではないだろうか。
自民党は、昨年のさいたま・川崎市長選に続いて、今年の名護市長選と、大型首長選で敗戦を重ねていた。もし都知事選で負ければ、政権に赤信号が灯ってしまう。だから、自民党を裏切って出て行った舛添氏を支援することに決めたのだ。ところが早々に立候補を表明した宇都宮氏の存在は脅威だった。金銭スキャンダルと縁がなく、安倍政権のアキレス腱である原発政策に真っ向から反対する生粋のリベラリストだからだ。宇都宮氏が当選すれば、安倍政権は崩壊してしまう。
そこで立ち上がったのが小泉氏なのではないだろうか。宇都宮氏をつぶすために同じ脱原発を掲げ、票を分散させる。ただし、小泉氏自身が出馬すれば、本当に当選してしまうから、あえて細川氏を出馬させて、自分は応援に回る。都知事選の結果は、そんな筋書きどうりの結果になったのではないか。
小泉・細川連合の立候補は、もうひとつ大きな効果を持った。それは、今回の都知事選のきっかけにもなった徳洲会マネーの問題が、選挙戦でほとんど争点にならなかったことだ。宇都宮氏は、出馬の時点で、「猪瀬前知事の辞任で徳洲会の問題を終結させてはならない。徹底的に追及する」という方針を掲げていた。ところが脱原発に争点を絞る細川・小泉連合の戦略によって、政治とカネの問題は、ほとんど争点にならなかった。
証拠はないが、徳洲会マネーが猪瀬前知事以外の都議会与党議員にも渡っていたのではないかという疑惑は、ずっと残っている。ところが今回の選挙で、その疑惑解明もうやむやになってしまったのだ。
小泉氏が「脱原発を進めるために残りの人生をかける」という信念を本当に抱えているなら、次の国政選挙の場で、反自民の政党を旗揚げすべきだ。そうした活動をしないのであれば、都民はまた、小泉劇場にだまされてしまったということになるのではないだろうか。当選した舛添要一都知事は、真剣に疑惑解明に立ち向かい、クリーンな都政を作って欲しい。
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