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【社会】
核廃絶 現場から訴え 「福竜丸」元乗組員マーシャルへ
東京新聞 2014年2月23日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014022302000112.html
太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁で、漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験に遭い、乗組員が被ばくした「ビキニ事件」から三月一日で六十年になる。この節目に元乗組員、大石又七さん(80)=東京都大田区=は、十年ぶりにマーシャル諸島を訪ねる。「船の仲間は次々と亡くなっている。私が体験を伝えていかないと、立つ瀬が無い」。悲痛な覚悟で現場から核廃絶を訴える。 (加藤裕治)
「たぶん、私にとって最後の訪問になるだろう」。マーシャル諸島を訪れるのは、二〇〇二、〇四年に続き三回目。現地にたどり着くまで、一泊二日掛かる長旅は、高齢の身には厳しい。
一昨年、脳出血で倒れ、四十年近くにわたり続けていた体験を語り継ぐ活動を約一年間休んだ。再び体調を崩せば、周囲に迷惑が掛かるとも思った。
それでも渡航しようと決めた。日本はもちろん、現地でも水爆実験の体験者はもう少なく、若い世代には実験を知らない人もいる。「当事者の自分が語り継ぐことには意味がある」と考えた。
水爆実験に遭ったのは二十歳の時。まだ暗い早朝、赤い光が第五福竜丸を包んだ。遅れて地鳴りのような音が響き、真っ白な死の灰が降ってきた。乗組員二十三人は毛が抜けたり、頭が痛んだりといった症状に苦しみ、半年後に久保山愛吉さん=当時(40)=が亡くなった。
「それなのに、米国は放射能の影響を否定し、政府はうのみにした。政府が危険性を知らせなかったから、福島第一原発の事故に至った」と大石さんは憤る。「原発を再稼働すれば、悲劇はまた起きる。政治には期待できない。一般の人が核兵器や原発について考え、反対する大きな流れをつくらないといけない」と警告する。
大石さんは二十五日に出発し、三月九日に帰国する。核実験があった三月一日にマーシャル諸島共和国の首都・マジュロで開かれる集会に参加するほか、実験地に近く、放射能汚染が深刻なロンゲラップ島を訪ね、除染作業に当たる元島民らから話を聞く。
<ビキニ水爆実験> 1954年3〜5月、米国が南太平洋ビキニ環礁などで計6回行った。放射性物質を含む死の灰が広範囲に降り、近くで操業していた静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の無線長久保山愛吉さんは急性放射線障害で死亡した。この年を含め、米国は周辺海域で原水爆実験を繰り返しており46〜58年に計67回行った。
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