http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/830.html
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「法務大臣とは良いですね。二つ覚えときゃ良いんですから。 個別の事案についてはお答えを差し控えますと、これが良いんです。 わからなかったらこれを言う。で、後は法と証拠に基づいて適切にやっております。この二つなんです。まあ、何回使ったことか」などと国会軽視発言をして、民主党政権時代に柳田稔法務大臣(当時)が辞任した。柳田氏は「…の二つ覚え」だが、籾井NHK会長の場合は「…の一つ覚え」でもっと程度が悪い。
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NHK会長質疑 反省と自覚が見えない
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20140222_4.html
「コメントは差し控えたい」の一点張りで、視聴者の信頼を取り戻せると思っているのだろうか。答弁の場は国会である。横柄で誠実さを欠く態度が、見る側のいらだちを一層募らせる。
籾井勝人NHK会長の失言や他の経営委員の言動をめぐり、衆院予算委員会が集中審議を開いた。このこと自体、NHKという巨大組織が正常に機能していない証左と言える。報道や番組制作の現場の士気が上がろうはずがない。
発端は、籾井氏が先月の就任会見で「(従軍慰安婦は)どこの国にもあった」などと発言したことだ。今月上旬には、経営委員の百田尚樹氏が東京都知事選の応援演説で、対立候補を「人間のくず」と中傷し、「東京裁判は東京大空襲や原爆をごまかすため」などと持論を展開した。長谷川三千子氏も、新聞社で拳銃自殺した右翼幹部を「神に死をささげた」と礼賛する追悼文を寄せていた。
3氏は昨年から経営委メンバーに加わった安倍晋三首相の「お気に入り」。それだけに、首相も同様の歴史認識を共有しているのではないのかと、米国を含む海外から厳しい目が向けられた。視聴者からも批判が殺到している。
一連の問題を受け、経営委員長が「容易ならざる事態。経営委員も自ら律する必要がある」と異例のコメントを出したほどだ。
にもかかわらず、肝心の当事者に反省の色が見えない。籾井氏は「すでに発言は取り消した」と、今更何の問題があるのかと言わんばかりの開き直りよう。百田、長谷川両氏は「個人の活動」で逃げ切る構えだが、偏った歴史認識が中立公正であるべき番組に反映されては視聴者はたまらない。
予算委での野党の追及に、籾井会長は「まだ(経営委の)議事録は公表されていない」「答えを差し控える」と、のらりくらり。これでは「国会軽視だ」「罷免すべき」との野党の怒りももっともだ。安倍首相の任命責任も重い。
NHKは4月の消費税増税に合わせて受信料を値上げするが、国会による事業計画と予算の承認が必要だ。問題が長期化すれば、経営だけでなく取材現場にも影響が及ぶ恐れがある。
「信頼されるNHKのために全力を尽くす」と籾井氏は意欲を示した。ならば真摯(しんし)に反省し、公共放送トップとして発言の重みを自覚するとともに、歴史を深く学び直すべきだ。
放送法は、会長を含むNHK経営委員は「公共の福祉に関し、公正な判断ができ、広い経験と知識を有する者」から選ぶと定める。非常識な言動が今後も続くなら、資格なしと断じざるをえまい。
[京都新聞 2014年02月22日掲載]
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