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「政治が決断すれば原発ゼロにできるのになぜやらない? 私はそれに憤慨している」。都知事選の街頭演説には政権への批判も=東京都中央区で2014年2月2日、手塚耕一郎撮影
<小泉劇場>いつ開く第3幕 周囲は「進次郎カード」期待も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140220-00000068-mai-pol
毎日新聞 2月20日(木)17時19分配信
小泉純一郎元首相(72)が不気味な沈黙を続けている。東京都知事選で細川護熙元首相(76)を応援したが実らず、自民党内からは「晩節を汚した」「もう影響力はない」と突き放す声が聞こえる。だが、そんな永田町の常識を覆してきたのがこの人だ。「進次郎カード」をいつ切るのか、そして視線の先にあるものは−−。【江畑佳明、小林祥晃】
◇脱原発、安倍政権と全面対決
◇周囲は「進次郎カード」期待
◇河野太郎氏に秋波
「山口県知事選(23日投開票)のある陣営関係者が必死に捜しているらしいよ」
「細川氏と極秘に会談すると聞いた記者が某所で張り込んだが、空振りだった」
小泉元首相を巡る情報が永田町を駆け巡っている。当人が都知事選後は表に姿を見せないせいばかりでなく、都知事選で一時は官邸を揺さぶるほどのインパクトを与えた、その「余熱」が残っているからだろう。さらに今年は原発政策が問われる知事選の当たり年だ。上関原発の建設計画がある山口の次は志賀原発が立地する石川(3月16日投開票)、7月には前回衆院選で日本未来の党を率いた嘉田由紀子知事の滋賀、11月には被災地・福島、伊方原発が立地する愛媛が任期満了を迎える。東京で敗れたとはいえ、これらの選挙で再び小泉氏が動けば情勢を左右しかねない。
都知事選投票当日の雑誌インタビューでは、今後も脱原発候補を応援するのかと問われ「しない」と答えている。しかし、細川選対のある幹部が明かす。「脱原発派でNPO法人所長の飯田哲也氏が山口県知事選への立候補を見送らなければ、小泉氏は応援する意向を持っていた」
「知事選の応援? 彼が考えていることのスケールはもっと大きいよ」。ジャーナリストの田原総一朗さんは小泉氏の動きが地方選レベルにとどまらないと見る。「『脱原発小泉劇場』の第1幕は昨年11月の日本記者クラブでの会見。第2幕が都知事選。脱原発を大きな争点にして舛添要一氏にまで『段階的に脱』と言わせたんだから大成功だ。そして第3幕は、溝を深めてきた安倍晋三政権との真っ向対決を画策するでしょうね」
小泉氏と安倍首相といえば同じ派閥の出身で師弟関係にあり、ともに首相として靖国神社に参拝するなどスタンスが近いイメージがあるが「誤解も甚だしい」と田原さん。「2人は靖国や憲法9条についての基本認識がかけ離れている。確かに小泉氏は靖国に行きましたが、海外の反発を受けて福田康夫官房長官の私的懇談会に国立追悼施設の必要性を議論させています。イラクに自衛隊を派遣した際は9条を盾に一発の銃弾も撃たせることなく帰還させた。9条を重宝していたんです。女系天皇も容認している」
小泉氏に「全面対決」するだけの力があるのか。「外国を巻き込むことを考えているだろう。例えば米国はシェールガス革命に沸いており、もう原発は造らないかもしれない。さらにブッシュ前大統領らとは個人的な信頼関係がある。そういう国際的な状況や人脈を駆使して圧力をかける。それが第3幕。安倍政権が靖国問題で外交的孤立を深めている今こそ攻めどきです」
小泉劇場のもう一人の「主役」とみられているのが次男の小泉進次郎氏(32)だ。復興政務官として福島第1原発事故に苦しむ福島県に通い続ける姿には、原発ゼロを訴える父親がダブる。実際、都知事選では「進次郎カード」を使った秘策が細川陣営で検討されていたのだ。具体的には、選挙戦終盤に進次郎氏を街頭演説に立たせて「細川知事の次は進次郎知事」とぶち上げるというもの。「この案は最終的に細川、小泉両氏のところまで上げられたと聞いていますが、進次郎氏が自民党を離党せざるを得なくなるし、政府の一員という立場がある。ハードルが高すぎた」。振り返るのは、細川陣営の参謀役を務めた元経済産業省官僚の古賀茂明氏だ。
進次郎氏の脱原発への思いはどうか。細川氏支援を決めた小泉氏が「原発ゼロでも発展できるというグループと、原発なくして発展できないんだというグループの争いだ」とタンカを切った直後、記者(江畑)は進次郎氏に「あなたはどちらか」と聞いた。「震災を振り返ったときに『あれが日本が変わるきっかけだった、21世紀の日本をつくったのは東日本大震災だった』という道のりを歩むべきだと思います」。脱原発へのシンパシーが垣間見えた。
だが、父親との「共闘」については否定的だ。知事選の翌日に「今後、親子で原発ゼロの活動をするのか」と尋ねると「それはない。何度も言っているが父は父」とにべもなかった。古賀氏は「11月の福島県知事選に担げないか、という声がある。『復興の日まで責任を持って見届ける』と言う進次郎氏の立候補には大義がある。最適の人物だ」と期待する。
原発維持が大勢の自民党内に、小泉氏が「白羽の矢を立てた」とされる人物がいる。河野太郎衆院議員(51)。かねて脱原発を主張しており、進次郎氏とは同じ自民党神奈川県連の所属で親しい間柄。小泉氏は県連最高顧問だ。古賀氏が解説する。「小泉氏は昨年の日本記者クラブでの会見で、河野氏から渡された脱原発関連の書籍『新しい火の創造』を『非常に参考になった』と語った。河野氏を名指しはしていないが『(脱原発は)一人でもやる気持ちでやらないとダメだ』とも言っている。『戦うなら応援するぞ』とのラブコールと思いました」
河野氏が代表世話人の自民党エネルギー政策議連は、政府が策定中のエネルギー基本計画の素案が原発を「重要なベース電源」と位置づけていることに「衆院選で党が掲げた『原子力に依存しない経済・社会の確立』との公約が反映されていない」と反発している。だが、いかんせん議連は衆参約50人にとどまり、大きなうねりにはなり得ていない。
「小泉氏の真の狙いは自民党を丸ごと『脱原発』の方向に動かすこと。それには総裁を代えるのが一番の近道と考えている。自身も総裁として持論の郵政民営化を実現させた人ですから。河野氏は最近おとなしいのが気になるが、2009年の党総裁選に立候補して次点になっており、2人の共闘は十分に考えられます」(古賀氏)。河野氏が小泉氏の「別動隊」になれば安倍首相にとって脅威になるのは間違いない。
官邸を震わす「ライオン丸の咆哮(ほうこう)」を次に聞くのは果たしていつ?
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