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小泉純一郎にだまされるな、の裏側
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2014年02月18日 兵頭正俊 兵頭に訊こう
『福島民報』(2月16日付)に「只浦義弘さん最高賞 東京”粋な”ごはんグランプリ」という記事が載っている。
「東京都民の好みに合うコメを決める第1回「東京”粋な”ごはんグランプリ」で、喜多方市の農業只浦義弘さん(66)が出品したコシヒカリが最高賞のグランプリ賞に輝いた。
都米穀小売商業組合の主催。全国から390点の応募があった。日本米穀小売商業組合連合会が定める資格「お米マイスター」を持つ都内の米穀店主が、水加減やコメをとぐ時間など一定の炊飯条件で味、香り、粘りなどを評価した。4段階の審査でグランプリ賞など入賞25点を決めた。
(中略)
東京電力福島第一原発事故に伴う風評で、出荷量と価格は原発事故前より2、3割低い水準のままだ。状況は厳しいが、就農当初から信条とする「安全・安心」を胸に刻み、低農薬のおいしいコメ作りを心掛ける。 「東京の人に喜多方のコメを評価してもらえた。より多くの人に食べてほしい」と只浦さん。受賞による風評払拭(ふっしょく)効果に期待している」 http://bit.ly/1jofKVS
「東京都民の好みに合うコメ」は、フクシマ米という言葉が、皮肉に響く。どうしても先の都知事選の、舛添要一の圧勝と結びつく。
全国390点の応募から選ばれたらしい。上位の何十点に差はなかったと思われるから、最終段階で、舌に「食べて応援」の政治的味覚が働いたのだろう。
とにかく放射能汚染地帯にオリンピックを「おもてなし」するほどの図々しさだから、「食べて応援」など、この国の支配層にとっては、それこそ朝飯前なのだろう。
一方、東京都小平市の三田茂医師は、3月いっぱいで岡山に引っ越す。内部被曝を心配する都民から、もっとも信頼されてきた東京の医師のひとりだった。
ご自分にも子供がいることから、閉院して岡山に移住する。これはやむを得ないだろう。かれも自分と家族を、凶悪な既得権益支配層から守らねばならないのだから。その三田茂医師がvice.com のインタビューに答えている。(『カレイドスコープ』)
「日本は、商品の流通が発達しています。放射能に汚染された食品のいくらかは、確実に東京に来ています。
多くの人々が、経済を維持するために地方で生産されたものを、みんなが食べなければならないと言っています。しかし、それは、どんなものでも徹底的に検査されなくてはならないし、少なくとも、子供にだけは、どんな汚染のリスクのある食べ物も選り分けてから与えるべきです。
(中略)
東日本で暮らす人々は明らかに心配しています。
それゆえ、放射能の危険性から目をそらそうとしているのです。
市民は、問題を真面目に受けとめようとしていないようです。
一方、西日本に住んでいる人々は、東日本の人たちより合理的です。
西日本の人たちの多くは、東日本から移動してくる人たちを助けています」http://bit.ly/1jow5tL
心配しているから、放射能の危険性から目をそらす。その心理もあるにちがいない。しかし東京の、都知事選で舛添要一に投票した人たちの心理は、ひとつの大きな虚ろ、何も考えていない奴隷根性のようなものだ。
自分や家族の健康と生命よりも、何も考えずに、長いものには巻かれる、奴隷根性の多くが、舛添要一に投票したのである。
『南ドイツ新聞』が、都知事選の結果について、次のように論評している。
「日曜日に、ふたりの元日本首相、小泉純一郎と細川護煕が、東京都知事選で脱原発のために自民党と闘い、惨敗した。
小泉に応援された細川護煕候補者は、多くの日本国民に支援されたが、第3位になり、安倍首相と自民党に支援された舛添が、東京の新知事に選ばれたのである。
安倍は、かれの政治政策が都知事選で立証されたと思い、原発再稼動を早急に開始させるつもりだ。日本の原発政策は逆戻りしたのである。
都知事選で、原発反対派は、深刻な敗北をした。東京の有権者たちは、都知事選で原発に対して賛成の立場をとり、福島原発事故後、初めて、日本政府はこの春にも原発の再稼動を始めようとしている。
福島原発事故で、何も学ばなかったのである」(Emi Kiyomizu 訳)
世界史でもっとも深刻な事故を起こしながら、「何も学ばなかった」この奴隷根性を軽く見てはならない。
知が論理を武器に深化するように、奴隷根性も情念を武器に肥大するのだ。
この寄る辺ない無知、小さなニヒリズム、奴隷根性は、いずれ巨大なファシズムに育ってゆくだろう。
それはすでに緒に就き、安倍晋三が国のトップに就き、田母神俊雄は都知事を目論んで62万票近くを獲得し、百田尚樹(ひゃくた・なおき)は犬HKの経営委員に上り詰めた。
無知が、奴隷根性が、この国を支配し始めたのだ。
大学教師たちは、すでに大衆の遙か後方に逃げている。連合は既得権益支配層の一角を占めている。
犬HKの経営委員に百田尚樹が就き、犬HK会長に籾井勝人(もみい・かつと)といった無知が就任したことは、様々な意味で象徴的だ。マスメディアがこの国の不幸の元凶であるのだが、それはさらに加速されるだろう。
犬HKを元締めとするわが国のマスメディアは、
(1)内閣(行政)に対しては世論を捏造し、
(2)国会(立法)に対しては選挙を操作し、
(3)裁判所(司法)の判決にも影響を与える。
つまり、民意はマスメディアに奪われているのが、この国の現実である。
奴隷根性の最たるものは、わが国で実現される政策や法の核心的なものが、宗主国のための政策であり、法であることに露出している。
消費税増税、原発維持推進、 TPP参加、ACTAなどの様々なネット監視法案、これらは植民地の国会から生まれたものではない。
「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの、宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。
したがって、この国の権力構造の最上位に位置するネイティブは、官僚である。
なぜなら官僚には、政治家と違って、選挙がなく、売国奴のミッションを揺るぎなく果たせるからである。宗主国と官僚の支配に隷属し、指示を忠実に実行した吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎といった政治家は長期政権を保障された。
ここで小泉純一郎の名前が出たところで、都知事選と奴隷根性との絡みで、小泉純一郎を信じていいのか、という問題を考えてみる。この問題意識の発生源を辿ってゆくと共産党に辿り着く。
小泉憎しを煽って、細川護熙を落とし、結果的に舛添要一を勝たせる。これに類する共産党の行動は幾つも見てきたから、わたし自身は、またやっていやがる、程度のことだった。
立候補者ならともかく、立候補者の支援者に過ぎない小泉純一郎を信じていいのか、という問いかけ自体が異様なのだ。
立候補しているのは、あくまで細川だった。小泉ではない。選挙期間中、そのことをいくらいっても、共産党的に小泉純一郎を問題にする。
こんな選挙はわたしは初めてだった。
そんなに信じられないのだったら、選挙期間に限定して、小泉純一郎を使えばいいのである。
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