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安倍政権の誤った歴史観と政治右傾化の動き
2014年02月17日08:35
歴史は鏡だ。人々は過去の記憶の経験の中から衣冠を正し、興替を知ることができる。実は歴史にはさらに深いレベルの鏡の意義がある。すなわち、過去の史実に対する解釈を通じて、現代人の是非の考え方を観察し、現代の政治屋の歴史観からその政治実践活動を観察することだ。(文:高洪・中国社会科学院日本研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
周知のように安倍首相とその追随者は第2次大戦まで日本軍部ファシズム政権が力の限り鼓吹した「皇国史観」を信奉している。安倍氏本人について言えば、『大東亜戦争の総括』のでっち上げへの参画、首相に返り咲いた後の「731細菌部隊」と同じ番号の戦闘機に軍服姿で乗るパフォーマンス、戦前の政治スローガンである「天皇陛下万歳」の先頭を切っての使用、そしてA級戦犯を祀る靖国神社の公然たる参拝といった行為によって、領土争いで隣国と対立し、歴史問題で大逆行する頑なな立場がとっくに示されている。
なぜ安倍氏は国際社会と日本国内の反対を全く顧みず、A級戦犯を執拗に参拝する行為によって国際公理と人類の良識にほしいままに挑戦するのかと、人々は問わずにはいられない。筆者はその意図は主として政治右傾化推進の3方面にあると考える。
第1に、安倍氏とその追随者の誤った歴史観と日本政治右傾化の過程との共鳴。安倍氏は政権復帰後、戦犯の亡魂を大胆に祭って軍事力強化、強国化の夢を推し進めるやり方によって、日本社会の各右翼集団の共鳴を呼んだ。まさに「上の者が何かをすれば、下の者はさらにひどくそれを推し進める」で、このところ日本は靖国神社参拝、慰安婦強制連行、教科書改訂など歴史問題で逆行し、日本軍国主義の対外侵略と植民地支配の歴史を美化して、日本軍国主義に対する国際社会の正義の審判を覆そうと企てているが、これが安倍政権に必要な政治土壌と政権環境を与えている。
第2に、安倍氏は「愛国主義」の旗の下、極端な民族主義の排外傾向を利用して政権を安定させている。様々な民族主義の中で、「領土民族主義」が最も強大な影響力と感化力を持つことは隠し立てするに及ばない。歴史的に比較的孤立し、資源に乏しい日本のような島国にとってはなおさらだ。日本の隣国との領土争いの悪影響は中日関係、韓日関係、露日関係といった二国間関係を害するだけでなく、中国敵視、韓朝排斥、ロシア嫌悪という日本国内の良からぬ民族感情の拡大と蔓延を助長し、愛国の名の下の「大和民族優越論」を形成しつつある。
第3に、安倍氏は「積極的平和主義」を利用して戦後日本が歩んできた平和的発展の道を変えようとしている。安倍氏の口にする「積極的平和主義」が、日本の軍事力強化戦略に対する平和憲法の制約を積極的、主導的に解除することに他ならず、このために安倍氏は中国の軍事的脅威を誇張することで自らの軍拡を覆い隠す必要があり、東アジアの緊張の助けを借りて自衛隊という楯を対外戦争を行える鋭利な刀に改造しようとしていることを、世界の人々ははっきりと理解している。まさにこうした変化のために、中国、韓国など歴史上日本の侵略による災いをさんざんこうむった国々は意思疎通を保ち、立場の一致を図って共同で正義と人類の良識を守り、第2次大戦の成果と戦後国際秩序を守り、地域の平和・安定の大局を守らざるを得ないのだ。
だが、平和維持に向けた東アジア諸国の努力が安倍政権から積極的な反応を得るのは困難だ。安倍氏の見解では、歴史に正義や是非はなく、「侵略」でさえ定義や基準がないからだ。安倍氏とその追随者が歴史の是非を故意に混淆する根本的理由は、歴史の是非を混同したうえで、歴史の改竄、再軍国主義化という目的を達成するためだ。日本が近代史上発動した大東亜戦争、太平洋戦争の「正義性」を美化し、さらには日本社会の政治環境を悪化させた後に平和憲法を改正し、憲法の平和条項を取り除くことで軍拡・強国化を気兼ねなく推し進めるというのが、その虫の良い計算だ。安倍氏の推進する強国戦略が東アジア近隣国を脅かすだけでなく、最終的には国際社会全体に危害を及ぼすことは、見識ある人なら誰もが分かる。
われわれは歴史認識という根本的是非の問題に立ち返ろう。歴史に真摯に向き合って初めて、本当に未来があるからだ。人類の歴史に是非はあるのか?文明社会に「侵略と反侵略」を線引きする統一の基準はあるのか?安倍氏とその追随者以外の、世界の全ての国家、民族、個人の答えはいずれも「イエス」だろう。さもなくば正義、公正、人権、自由、民主といった価値は立脚点を失う。
もし安倍政権が根本的に改めようとしないのなら、東アジアに安らかな日が訪れないだけでなく、世界も安寧を失う。だが長期的に見れば、安倍氏の逆行が中国の平和的発展のプロセスを中断させることはできないし、文明と繁栄へと最終的に向かう世界の趨勢を変えることもできない。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月17日
http://j.people.com.cn/94474/8537256.html
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米映画監督「安倍首相は日本を非常に危険な方向へ導いている」
2014年02月17日10:48
「広島と長崎で、日本の第2次大戦の侵略の歴史を語っているのは民間の、小規模な博物館2カ所だけだった。戦争の暗黒を経験した元兵士である私にとっては、余りにも驚きだった。戦争の残酷さが日本では覆い隠されており、現代の日本の若者は自国の侵略の歴史に対して無知になっている。原爆を投下された経緯を今の日本の若者は知らない。これは皮肉ではないか?」。米国の著名な映画監督、オリバー・ストーン氏は16日にワシントンで人民日報記者にこう語った。
ストーン氏は同日、ワシントンでドキュメンタリー作品『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』を紹介。人民日報の独占インタビューに応じて、日本政界の積弊、日本社会にとっての歴史教育の重要性および緊迫性について語った。
時は昨年8月6日、日本の「原爆投下の日」に遡る。広島で講演したストーン氏は、安倍晋三首相の右翼的な政治見解を激しく批判。日本とドイツの第2次大戦後の違いを対比し、「ドイツは戦争行為について自省し、謝罪し、平和の道徳的パワーとなったが、日本は何も表明していない」と述べた。その後、東京の日本外国特派員協会でも「日本は戦時中の行為について徹底的に謝罪する必要がある」と指摘した。
広島と東京での講演によって、アジアの民衆はストーン氏への認識を深めた。ストーン氏の正義感はベトナムの戦場での経験と関係があるのかもしれない。国益と正義、良識との懸隔に、ストーン氏は自らの生命を絶つことを考えたこともあった。「戦争は私の人生で最も暗黒の日だった」。
両講演への反響について、ストーン氏は「反響は良かった。私に批判的なメディア数社も、人々の考え方を変えるので、こうした講演をもっとしてほしいと私に言った」と語った。
「私は講演によって日本の若い世代にも影響を与えたかった。日本の多くの若者は歴史に対する知識が非常に少ない。私の観点はかれらに考えを広げる機会を与えた」とストーン氏は指摘。「訪日の過程で、第2次大戦の歴史に対する日本の教育が著しく欠けていることを知って驚いた。日本は侵略者であり、その民衆は戦争の被害者でもある。だが現在の日本の若者はこうしたことを知らない」。
アメリカン大学歴史学部のピーター・カズニック准教授はストーン氏と共著『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』を著した。カズニック氏は1995年に訪日した際、被爆者の経験に心を動かされ、アメリカン大学核研究院を設立。戦争中に核兵器が民衆に与えた被害についての研究と教育に尽力している。カズニック氏は毎年学生を連れて広島と長崎を訪問しており、ストーン氏の訪日もカズニック氏の招待を受けたものだ。
カズニック氏は人民日報の取材に「安倍政権には歴史の隠蔽、日本の若い世代のミスリードの面で大きな責任がある。安倍首相は歴史教科書検定基準を改定し、日本の侵略の歴史を改竄する企ては明々白々だ。さらに靖国神社参拝、軍事費増加などが加わり、日本を非常に危険な方向へ導きつつある」と指摘した。
また、自国の政治屋の右翼的観点に対する日本の若者の姿勢について、カズニック氏は懸念を表明。「先日の東京都知事選では、自民党の支持する候補者が若者から最も支持された。別の極右政党の候補者も若者から支持された。事実上、第2次大戦中の日本軍国主義とドイツのナチスとの同盟関係に関する討論や省察は日本ではほとんどない」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月17日
http://j.people.com.cn/94474/8537777.html
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