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官邸ジダンダ 舛添都知事「改憲草案は問題ある」の裏切り
http://gendai.net/articles/view/news/148001
2014年2月15日 日刊ゲンダイ
信用する方もする方…/(C)日刊ゲンダイ
こいつは傑作である。安倍官邸は、じだんだを踏んで悔しがっているのではないか。
舛添都知事が14日の会見で、自民党の憲法改正草案について「さまざまな問題がある」とこき下ろしたのだ。
その主張は理解できる。「国防軍はダメで、せめて自衛軍までだ」「天皇は元首でなく象徴であるべきだ」……至極まっとうな考え方だ。
ただ、保守色を前面に出した自民党の改憲案をリードしているのは、安倍首相とその取り巻き連中だ。安倍にとって改憲は一丁目一番地である。そして舛添は、そんな改憲派右翼に支えられ、数日前に都知事になった。200万票は自民党と公明党の組織票があってこそ。本人も選挙の前と後に自民党本部まで出向き、頭を下げている。ところが、選挙が終わって1週間もたたないうちに、あっさりと“恩人”を裏切ったのだ。銀座の街頭で安倍の手を取り、「一緒になって東京を世界一にします」と訴えていたのがウソのようである。本当に信用できない男だ。
前妻の片山さつき参院議員は週刊誌で、「人は利用するためだけのものと思っているのでしょう」と指摘していた。さすが、2年3カ月で別れたとはいえ、本性を知る人物の見立ては確かだ。
政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「除名された党に頭を下げて選挙を助けてもらったのです。普通だったら勝手な振る舞いはできません。周囲も、<舛添さんは自公両党の言いなりでしょ>と考える。本人は、それがイヤだったのでしょう。オレは頭を押さえつけられたりしないし、思うようにやれるんだとアピールしたかった。改革派を気取り、自分は偉いと威張りたい性分。だから安倍首相も、ギリギリまで別の候補者の擁立を目指したのです」
思わぬ格好で恥をかかされた安倍はカンカンだろう。菅官房長官は「いろんな意見があるのは当然だ」と平静を装ったが、本当はハラワタが煮えくりかえっているのではないか。
むろん、都知事が安倍の言いなりになる必要はない。だが、利用するだけ利用して手のひらを返すような破廉恥である必要もないのだ。
安倍も都民も、片山の言葉に耳を傾けておくべきだった。
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