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(02/14 06:38、02/14 06:45 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/521021.html
東京都知事選で、タカ派色を前面に出した元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)が61万票を獲得して健闘、与野党に波紋が広がっている。インターネット上で過激な愛国心を主張する「ネット右翼(ネトウヨ)」など新たな保守層の一定の支持を得たとみているためで、中央政界への波及を予想する声もある。
「組織票がない中でこれだけ(票を)取れたことに満足している。次の機会をうかがいたい」。田母神氏は12日、自身のフェイスブック(FB)にこう書き込み、今後の政治活動に意欲を示した。支援者からは「次が本当の進撃だ」「救国日本の要石だ」などのエールが相次いだ。
田母神氏の得票率は約12%だったが、共同通信社の出口調査では、20代の支持は24%に達し、自民、公明両党が支援した舛添要一氏の34%に次いで2位。自民党の石破茂幹事長は10日の記者会見で「自民党支持者の1割が(田母神氏に)投票したようだ」と述べ、組織票の一部が流れたことを認めた。
田母神氏の主張に敏感に反応したのは、若者を中心としたネットユーザーだ。田母神氏が3日のツイッターで安倍晋三首相の靖国参拝に関し「毎日参拝したら(中国、韓国は批判を)疲れて言ってこない」とつぶやいたところ、賛同の書き込みがあふれた。
フォロワー(読者)は主要候補の中で唯一20万人を突破。政府高官はネット上の田母神氏に関する言及が舛添氏より多かったという分析結果を踏まえ「ネットの盛り上がりを見たら、もっと票を取ってもおかしくなかった」と話す。
みんなの党幹部は「田母神氏と主張が逆の山本太郎参院議員(東京選挙区)も昨夏の参院選で66万票とった。時の風が影響しやすい都市型選挙の特徴で、過剰に警戒する必要はない」。
ただ、田母神氏は政党結成に意欲を示しており、国政に進出すれば、考え方の近い安倍政権の補完勢力になりうるとの見方も。民主党幹部は「若者を中心にまとまった支持を集めたことに時代の変化を感じる」と警戒感を示した。<北海道新聞2月13日朝刊掲載>
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