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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140214-00011900-president-bus_all
プレジデント 2月14日(金)13時15分配信
写真上は、2014年2月2日14時頃の銀座4丁目の様子。舛添候補の集客に期待してか、一部の泡沫候補が交差点周辺をウロウロしていた。写真下は、同時刻に交番の前で打ち合わせをする、警視庁捜査2課と思しきグループ。
舛添要一候補、東京都知事選挙の当選おめでとうございます。これからの東京都の4年間を途中で投げ出すことなく、都民のためにしっかり腰を落ち着けて頑張っていただきたい。
■講談社、小学館の細川逆転報道の妄想
実はいま、2014年の2月2日である。各種世論調査と私の情報とを組み合わせると、投票者が600万人という想定下で、舛添候補が250万票、宇都宮健児候補が100万票、細川護煕候補が93票で、田母神俊雄候補が61万票、まだ投票行動を決めていないのが、73万票という結果がでた。もし、投票行動を決めていない人がすべて2位の宇都宮候補に入れても、舛添候補の圧勝は揺るがない。細川候補は惨敗だ。そのような分析のもと、原稿の締め切りの関係もあり、1週間後の2月9日開票の東京都知事選挙の“結果”について、今回は評論する。もし舛添候補の当選が変わることがあったら、私は金輪際選挙分析をやめる。
今日の銀座四丁目交差点での演説は、14〜15時までが舛添候補、15時半〜16時半が細川候補の時間だった。この時間設定に関しては、細川陣営に軍配が上がるだろう。舛添候補が演説を終えた直後に「これから細川候補と小泉元総理の演説が始まります」とアナウンスを開始し、舛添陣営(舛添候補、安倍晋三総理、山口那津男公明党代表)の話が目当ての聴衆の多くを取り込むことに成功していたからだ。それがわかっていたのなら、舛添陣営は60分も演説を実施しなければよかった。10分ずつの計30分で終わらせて解散させてしまえば、さすがに聴衆も2月の路上で1時間は待てない。このような細かい神経戦が、選挙では行われている。
テレビで編集されたものではなく、またネット中継でもなく、政治家の選挙演説の現場へ足を運んでみる楽しさがあることをお伝えしておきたい。交通整理をする警察官、要人の警備をするSPの動きを見るのも楽しいが、実は各選挙陣営を取り締まる警視庁捜査二課も数多く出動している。胸にバッジをつけず、髪形も警察官にありがちな短めのオールバック、きちんとした身なりでガラケーを使っているので簡単にわかる。そんな彼らの隠密行動(候補者の監視、違反取り締まりの材料集め)を追ってみるのも面白いだろう。
細川候補には、週刊現代、フライデーの講談社、週刊ポストの小学館による全面的な応援がなされ、その誌面だけを読んでいると大逆転で当選しかねない書きぶりだが、選挙遊説を見に、実際に現地まで足を運べば、それが間違っていることが簡単にわかる。
一番わかりやすいのが、選挙の遊説を聞いている人たちだ。舛添候補の演説を聞いている人の数は細川候補よりも少ないが、細川候補の聴衆の多くはいつも同じメンバーであることがわかる。「原発ゼロ」のプラカードを掲げ、熱心に拍手を送っていても毎回同じでは勢いがつかない。
国会周辺での原発デモに細川候補が行ったときに駆けつけた人が少なかったのは、同じ脱原発を掲げる宇都宮健児候補の応援にも同じ時間に回らなくてはいけなかったからだろう。市民運動家たちが、手分けして脱原発候補を応援し、当選は無理かもしれないが、脱原発候補に勢いがあるように見せかけ、それにつられた聴衆によって票数を一定数増やしたいと考えたのだろう。
いずれにせよ、勢いのある候補なら終盤になるにしたがって聴衆が増えるものだが、そうはならなかった。長いわりに内容のない細川候補の演説を聞けば、誰だって嫌な気持ちになる。
小泉純一郎元総理との二枚看板で遊説を行っていたが、おかしかったのはその演説の順序だ。本来、遊説は候補者の前にその候補者を褒め称えるスピーチをして、候補者にマイクを渡す。観衆を盛り上げて、興奮が絶頂に達したときに候補者がスピーチするのが通常の順序だ。しかし、細川陣営の演説の順序は、常に「細川→小泉」だった。この理由は明白で、ぼそぼそ話すので、屋外では何を言っているのかがよくわからない細川候補の演説を、小泉元総理のあとにすると聴衆が帰ってしまうからだ。演説に勢いがあれば通常の順に戻せたのだろうが、苦しい事情があったのだろう。これでは小泉元総理ばかりが目立ってしまって実際に投票行動に結びつくことはない。明るい緑のダウンジャケットを着る小泉元総理に対して細川候補は黒の上着だった。これではどちらが候補者なのかがわからない。
■長いだけの演説、移動は黒塗りハイヤーで
(時事通信フォト=写真)
それにしても今回の選挙戦で目立ったのは、細川候補の20年間という政治生活のブランクだ。遊説場所に、黒塗りのハイヤーで駆けつける候補者など、最近では見たことがない。環境にやさしいLED電球を使った選挙カーをつくったといっても、候補者本人が黒塗りハイヤーで登場されては、有権者だっていい気はしなかったはずだ。
さらに、佐川急便の1億円問題、原発以外の政策を追及されるのを恐れて、公約は選挙公示日の前日に提示、討論会はとことん避けるというのでは、有権者がしらけて当然だ。
あまりの支持率の低調ぶりにあわてて討論会への参加を始めたが、惨めな限りだ。私だったら舛添陣営に「今回の選挙は、細川候補の申し出により討論はしないと考え、予定を入れてしまった」と、突っぱねるよう指示しただろう。少なくとも討論会では、細川陣営が討論会を拒否し続けた点について謝罪をさせるべきだった。
1300万人の生命と財産、そして未来を預かるのが東京都知事である。都の予算は13兆円にものぼる。神奈川県・湯河原町民の細川候補が、本当に全身全霊をもって東京都民のために尽くしてくれるのか、誰もが不安だった。東日本大震災のような地震が起きたらどう指揮するのか。富士山が爆発したらどこへ避難させるのか。20年に、東京都民の4人に1人が高齢者となる状況にどう備えるのか。
石原慎太郎都知事の時代、石原知事は、月に数えるほどしか都庁に登庁しなかった。記者会見の日だけしかこないという週もあったと聞く。それぐらい東京都の行政組織がしっかりしているという表れなのだろうが、それでも石原都政は緊急時にはしっかり政府との連携をとり、リーダーシップを発揮した。官僚組織がしっかりしているということは、平時にはうまく回るが、半面硬直した組織になりがちで、天変地異が起きるような危機のときには、政治家の強いリーダーシップが必要だ。
細川候補は政府と一体となってオールジャパンの体制づくりを進めていかねばならないのは当然なのにもかかわらず、脱原発どころか、反政府、反国家主義の市民グループと連携してしまう神経には、心底驚いた。街頭で市民グループが熱心に応援することが、一般の有権者の気持ちを遠ざけてしまうことに考えを至らせるべきだった。
同じく政治家を引退されて5年が経過した小泉元総理にも思い出していただきたいことがあった。総理が在任中の03年10月、高齢の衆議院議員であった中曽根康弘元総理、宮沢喜一元総理の両名に対し、73歳定年制を適用したことだ。当時、頭から湯気が出るぐらいにカンカンに怒る中曽根元総理に対して、「長年の総理・総裁としての経験や業績は余人をもって代え難い立派なものだが、今後、議員の肩書がなくても十分に政治活動ができる方だ。(中略)私は73歳定年制を例外なく適用したいという気持ちだ」と、自らお話しされたことを思い出していただきたかった。細川候補は76歳、4年後には80歳、東京オリンピック開催時には82歳だ。
今回の都知事選挙は、舛添陣営の勝利というよりは、細川陣営の自滅と総括するのが妥当だろう。
内閣参与(特命担当) 飯島 勲 撮影=プレジデント編集部 写真=時事通信フォト
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