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細川氏(右)と小泉氏の都知事選での敗北は、ポピュリズム政治の終焉となるのか
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140213/plt1402130739000-n1.htm
2014.02.13 ZAKZAK
★(2)
「細川逆転見えた」と報じたマスコミもあったが、細川護煕元首相は最初から2番手ですらなかった。世論調査でも、舛添要一元厚労相のリードは一致していた。2位は、元日弁連会長の宇都宮健児氏か、細川氏かでまちまちだったし、この2人と元航空幕僚長、田母神俊雄氏の差もそれほど大きくなかった。
にもかかわらず、マスコミが「舛添vs細川」の構図に沿って報道を続けたことこそアンフェアだ。
首長選挙では、3位以下という印象を与える報道をされると、戦いは苦しい。まして、「細川氏による逆転の可能性大」とか「反原発候補として細川氏に一本化する動きがある」という記事は、報道機関としてのモラルに反するものだった。
細川氏は「争点隠しが痛かった」というが、原発問題は、都政の権限でもなく、世論調査でも最大の関心事でないことが明らかだった。細川氏以外にこれを公約の最重点事項とした候補もいなかった。それなのに、「原発の是非を問う選挙」という報道があったことこそ、細川氏に肩入れしたもので、著しく不適切な報道姿勢というべきだ。
選挙報道が低調だったことすら舛添援護ともいうが、細川氏の後出しジャンケンと、当初の討論番組への出演拒否こそがその原因だ。
このように、マスコミから有利に扱われたのに、細川氏は、宇都宮氏にすら敗れた。社会福祉も、地震対策も、東京五輪も、原発に比べれば重要でないという不真面目な候補者を、有権者が厳しく拒絶したのである。これで、小泉劇場以来のポピュリズムの終焉となることを望みたい。
民主党は厳しく反省すべきだ。
そもそも、21世紀になってからの政治は、小泉路線による「格差社会」や「タカ派外交」に民主党が異議を唱えることが基軸だったはずだ。それが、連合の理解すら得ずに「悪魔」と手を組んだ。民主党の政策は原発即廃止でないはずなのに、反原発だけを掲げる細川氏を支援をしたことは奇抜すぎた。とはいえ、連合が支援に加わった舛添新知事に民主党が対決姿勢を続ける必要もなく、今後は是々非々ということになろう。
日本維新の会は、旧日本新党グループが細川氏を、旧太陽グループが田母神氏を支援したが、橋下徹共同代表は中立を守った。橋下氏にとって細川、田母神両氏よりは、舛添氏は対話可能な存在だ。
公明党にとっても、政見が似ている舛添氏が好都合なことは、出口調査での高い支持率からも明らかである。
そう考えていくと、このあたりから、もしかすると、次期衆院選あたりを視野に置いた、政界再編の芽が生まれる可能性もある。
■八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。徳島文理大学教授。著書に「本当は偉くない? 世界の歴史人物」(ソフトバンク新書)、「日本史が面白くなる『地名』の秘密」(洋泉社)など多数。
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