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2014年02月13日
久しぶりに見た見事な外交だ。
本人にその認識があったかどうかはわからない。
しかし、この村山元首相の発言には感服させられた。
きょうの各紙がきのう2月12日に韓国国会内で行われた村山元首相の講演の模様を伝えている。
その中で私が注目したのは村山談話に関して述べた次の言葉だ。
すなわち日本の植民地支配を謝罪した村山談話(1995年)は、「私の後継内閣すべてが継承すると誓約し、安倍内閣も最終的に継承すると言っている」という発言だ。
この言葉は誰も否定できない真実だ。
いくら安倍首相や安倍政権の右翼閣僚や、安倍首相の歴史認識を支持する産経グループや右翼の国民が、河野談話やそれを引き継いだ村山談話は捏造だと言ってそれを否定しようとしても、歴代政権はそれに応じなかった、、いや応じられなかった。
何よりも、就任早々にそれを見直すと軽率にも口走ったが安倍首相が、たちまち内外の反発にあって、見直しをするとは言っていないと国会で釈明せざるを得なかった。女房役の菅官房長官も記者会見で見直し否定に躍起になった。
すなわち村山元首相のこの発言は安倍内閣も否定できない事実なのである。
それではこの村山元首相の講演の言葉はどういう効用があったのか。
韓国は村山元首相を招待して、村山談話を見直そうとする安倍首相を批判させようとしたが、村山元首相はそれに乗らなかった。日本の右翼が批判しようと手ぐすねを引いていた「売国奴」にならずに、韓国に対して、日本批判をするのはあたらない、村山談話の起案者がそうさせないと言っているのだからそれを信じろ、と韓国をたしなめたのである。 韓国は反論できない。
その一方で、この村山元首相の言葉は、新たな国際公約となった。もし安倍首相が将来村山談話の見直しを行おうとすれば、その時こそ公約違反として世界から猛烈な反発を食らうだろう。
村山元首相の韓国国会内の講演によって、安倍首相はもとよりその後に続くいかなる政権も村山談話を見直すなどということはますます困難になったということだ。見事な二正面作戦だ・・・
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