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東京都知事選挙が終わった。
各メディアの事前予想通り、自民党都連と公明党東京本部が支持した舛添要一候補に対して、投票締め切り日の午後8時には当選確実の第一報が出るという圧勝ぶりだった。
投票日前日の東京は久方ぶりの大雪で気温も低く、最終日独特の熱気も今一つ盛り上がらないままに選挙戦は終了した。期日前投票も前回に比べて20万票も少なく、当日の投票率も前回を大きく下回わり約46%。投票率が下がれば、自民、公明の組織力に支えられた舛添候補の優勢は動くはずもなく、細川、宇都宮候補にそれぞれ100万以上の大差をつけての勝利となった。
徳洲会からの疑惑の借金問題で辞任した猪瀬直樹に代わり、新しい東京都知事の顔はこれで舛添要一となる。人間性や品格においてはどちらも似たようなキャラクターだが、6年後の東京オリンピック開催を控えているだけに、東京都の顔は世界に向けてイメージともなる。投票日近くになって舛添氏の女性蔑視発言を問題にする「舛添要一を都知事にしたくない女たちの会」が発足したが、時期遅し。舛添氏の女性問題に関しては悪評だらけだが、結果的に公明党婦人部も支持したという事なのだろう。有権者1000万人を抱える東京都の選挙は人気投票との見方もあるが、そう単純な図式では推し量れないのが都知事選なのだ。
それにしても、原発即時ゼロを訴えた元総理の小泉純一郎が支援した細川護煕元総理に対してはいわゆる風が吹かなかったのはなぜなのか。投票率の低さも敗因のひとつだろうが、メディアの報道を大きく影響したのではないか。自民党や官邸は都知事選で原発即時ゼロを争点化しないよう必死だった。各候補も景気や雇用、福祉、防災、東京オリンピックなどの争点を掲げて選挙戦に臨んだ。
脱原発を掲げた社民党や共産党が支援した宇都宮健児候補も選挙戦では総花的な政策をアピールしていた。争点が総花的になればなるほど、ワンイシューの細川―小泉ラインは不利になる。<原発は東京都知事選に関係ない。国策の問題である>という言い方がもっともらしくメディアでも喧伝された。しかし、安倍内閣としては、小泉元総理が支援する細川氏が都知事になることだけは絶対に阻止したかったはずだ。その意味では、細川、宇都宮両候補の一本化構想が不発に終わったことをもっとも喜んだのは自民党だろう。まさに、分断して統治する、の戦略パターンだ。
原発再稼働を進めるのは政府であり、確かに国策レベルの問題ではある。しかし、日本の首都・東京の都知事が世界に向けて原発ゼロを発信すれば、安倍政権にとっては致命的な打撃となる。国策も世論の支持を無視して達成できるものではない。NHK会長に身内の籾井勝人を送りこんだり、メディアの幹部との親交を強めている安倍総理の狙いも永田町や霞が関だけでなくメディア対策を含めての統制強化である。
都知事選で勝利を収めた安倍政権はこれまで以上に独断的な政策と強権力を強めていくはずだ。自民党との間の関係性がギクシャクしていた公明党も今回の都知事選における選挙協力で、少なくとも都政レベルでは一体化を推し進めていくしかないはずだ。
大阪では橋下徹大阪市長が辞任し、いずれ市長選が行われる。橋下氏が公明党を目の敵にしていることもあって、公明党は自民党にすり寄っていくしかない。みんなの党の渡辺喜美代表との鍔迫り合いも展開されるはずだ。いずれ、はっきり見えてくるだろうが、たかが都知事選、されど都知事選なのだ。
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