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鎌田慧氏の統一戦線論(イル・サンジェルマンの散歩道)
February.03.2014
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少し日が経ちましたが、1月22日に東京新聞「本音のコラム」に載った鎌田慧氏の「デミトロフ」を読んですこし違和感を覚えたので、それを述べてみたいと思います。
鎌田氏が指摘されるように、国際的名声を集めたデミトロフの「大胆な反ファッショ統一戦線の結成を呼びかけた」演説(1934年7月1日)は、各国の反ファシズムの闘いを勇気づけました。しかし彼をこの演説に駆り立てたものは何であったのか?
当時は、反ファシズムの団結と熱気がヨーロッパ各地で高まりつつありました。それに不況に対する生活擁護の闘いが結びついて、ストライキも多発しました。しかしコミンテルンの「社会ファシズム」理論と社会党内の反共勢力の存在で、労働者の統一行動は困難でした。それにもかかわらず地方段階では、組合の大会に連帯の挨拶を交換しあったり、また社共の壁を超えた反ファシズム委員会が結成されたのです。1934年2月12日にパリだけで100万人が参加したゼネスト、そしてその日の10万を超えるデモが、そのことを証明しました。右左に分かれて行進していた社共の隊列がナシオン広場で一つに融合し、期せずして「Unité (統一)」の叫びが一斉に起こったのです。それはデミトロフに深い感銘を与えました。この統一はさらに前進し、1936年には人民戦線政府を実現させ、労働団体協約、賃金体系の見直し、そしてバカンスなどが勝ち取られました。
統一は運動の中で培われる相互の信頼の中で生まれるのです。そしてそれがデミトロフの演説に結実したことを見落としてはならないと思います。鎌田氏が統一戦線を口にするのならば、宇都宮陣営の共産、社会の両党を中心とした共闘にこそ注目すべきです。
脱原発の運動は、これまでにない幅広い市民および市民団体に広がりました。運動の統一原則を明確にすることが求められています。
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1月28日東京新聞「本音のコラム」
「デミトロフ」といっても、チョコレートやケーキの名前ではない。ましてや「テルミドール」のような料理でもない。東欧ブルガリアの政治家である。私などの老輩には、デ
ミトロフは「獅子吼」という言葉とともに思い起こされる.獅子吼といえばデミトロフである。
ゲオルギー・デミトロフは、1933年2月のドイツ「国会議事堂放火事件」の容疑者として逮捕された。が、ナチスの共産党弾圧を引き出すための、自作自演のでっち上げだった。ナチスの法廷に引き出されたデミトロフは、徹底的に陰謀を論証して、翌年には無罪を勝ち取っている。
しかし、名前が記憶されているのは、国会放火事件によってではない。その二年後に行われた、「コミンテルン大会」での演説によってである。彼は独善的で公式的、現実には全く通用しない、排他主義的な同志たちを批判、大胆な反ファッショ統一戦線の結成を呼びかけた。ナチスと対抗するための、多様で広範な、民主主義のための共同行動を熱烈に訴えた.その情景が「獅子吼」として語り継がれている。
戦争に向かおうとしている、いまのこの危機的な状況にもかかわらず、広く手を結んで共同行動に立ち上がらず、あれこれ批判を繰り返している人たちに訴えたい。いったい敵は誰なのか、と。
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