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2014年02月08日
またひとつ、保阪正康氏から教えてもらった。
きょう2月8日の毎日新聞に連載されている「昭和史のかたち」で、戦後最初のベストセラーになった本の一つに、森正蔵著の「旋風20年」(鱒書房)というのがあったと紹介されている。
この本は毎日新聞の社会部長であった森氏が当時の記者たちと分担して昭和という時代に伏せられていた史実を忠実な叙述によって明らかにした本である。
読者は、国民が政治・軍事指導者から何一つ事実を知らされていなかった事に愕然としたと言う。
保阪氏は、「戦時下の昭和はいわば言論弾圧の時代と言える。この間に抑圧されていた関心事がベストセラーを生んだ」と解説した上で、この記事で二つの問題提起をしている。
一つは、戦後からわずか3か月ほどで新聞記者がこうした書をかけるということは、彼らは権力者が隠している事実、そしてその方向がどのような暴力性を持つかを知っていたのだ、と。
それを書けないもどかしさから解き放たれて一気に真実を明かしたのである、と。
二つは、読者(国民)が常に事実を知りたがっているということである、と。
権力者が一方的に事実を隠ぺいすることが続くと、自らの知る権利が無力化されていき、真実を知りたいという欲求が表出する、その結果がベストセラーになったのだ、と喝破している。
そして、あらゆる事実が公開される事によって、国民は自らの意見を持つことができるという当たり前の図式がここから読み取れると書いている。
おりしもNHK会長や経営委員らの暴言が次々と露呈し世間を唖然とさせている。この保阪氏の記事は、自らに都合の良い情報を流そうとするいまの安倍政権とそれに追従するNHKをはじめとして大手メディアに対するこの上ない痛烈な批判である。
それにしてもこの「旋風20年」という敗戦直後のベストセラーをどこかが復刻してくれないものだろうか。ベストセラーになる事は間違いないだろう(了)
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