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2014年2月6日
東京都知事選のラストサンデーとなる2日、優勢が伝えられる舛添要一氏とこれを追う細川護煕氏が銀座4丁目交差点の街頭に立ち、それぞれ支持を訴えた。
午後2時半、先に街頭に立った舛添氏には安倍晋三首相と公明党の山口那津男代表が並び立ち、国政選挙並みの陣立てだったが聴衆はざっと見渡して1千人足らず。それが午後3時半過ぎ、細川氏と小泉純一郎元首相が姿を現す頃には聴衆の数は3倍近くにまで膨れあがっていた。論より証拠、動員力では細川、小泉元首相連合の圧勝だったのだが、週明けマスコミ各社の世論調査で舛添氏との差は縮まるどころか、逆に拡大の傾向を見せている。
細川陣営は巻き返しに必死だが、この日の遊説を見る限り、逆転は望むべくもない。まずもって、細川氏の演説は内容が散漫で力強さに欠け、有権者の心に響いていないのが分かる。演説の間に立ち去る聴衆は後を絶たず、小泉首相の演説が始まる頃には聴衆は半減していた。ところが小泉氏が演説を始めると聴衆は再び足を止めて聞き入る。細川氏は無いに等しい存在だった。象徴的なのは2人が着込んだダウンジャケットの色だ。小泉氏が色鮮やかなライトグリーンで細川氏はブラック。細川夫人の趣味らしいが、ちゃんとしたスタイリストを付けていれば、ストップ・ザ・原発の「レッド」か、せめて小泉氏とお揃いにして一体感を演出していただろう。
やはり本欄が度々指摘してきたように、告示直前の選対の混乱が尾を引いているようだ。この日も小泉氏がかねてより意欲を見せていた東電本社前の街頭演説の是非をめぐり、選対内で賛否入り乱れて準備が間に合わずに見送っている。聞けば、細川氏が選対に呼び込んだ民主党議員や労働組合関係者が猛反対したそうだ。東電前での街頭演説は、原発政策への薄れかけた都民の関心を呼び戻し、原発再稼働反対を訴える細川氏が選挙戦の主導権を取り戻す最後のチャンスだったが、残念である。
こうまで不様な姿を見せつけられると、脱原発派の細川離れを加速させることにもなりかねない。後悔先に立たずの細川選対である。
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