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2014年2月 5日
日本の株価が急落している。
その最大の理由は安倍政権の経済政策にある。
私はこの見解を昨年11月に、拙著
『日本経済撃墜−恐怖の政策逆噴射−』(ビジネス社)
に著した。
予想通りの株価下落である。
ところが、年末に強気一色の見通しを示した日本経済新聞などは、株価下落の理由が米国にあるとして、懸命に自己弁護に走っている。
御用放送の日本テレビ「NEWS ZERO」では、司会の村尾信尚氏が必死に、「株安の震源地は米国だ」とアピールしている。
日本経済新聞などは滑稽なことに、年初来の株価下落率の国際比較を行う際に、2013年初の株価を基準に棒グラフを作成している。
昨年の日本株価の上昇が大幅であったことを強調したいとの、浅はかな意図が浮かび上がる。
米国の金融政策が超緩和から超緩和縮小に転じた。
金融政策の「方向」は「緩和」から「引き締め」に転じたのである。
このベクトルの変化の意味は大きい。
昨年12月にFRBが金融緩和縮小を開始したとき、金融市場は緩和縮小の規模が小さいことを重視して株価上昇の反応を示した。
マーケットというのはえてしてこのような反応を示しやすいものである。
しかし、金融政策の「引き締め」への転換が持続的株価上昇をもたらすことはほとんどない。
私は、会員制レポート『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/
に、早晩、米国金融政策変更の影響が金融市場に表れることを指摘してきた。
HPで公開している、
『金利・為替・株価特報』2013年12月10日号
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/report_194-121013.pdf
は、全体タイトルを
「秒読み態勢に入る米国金融緩和縮小の影響」
としている。
第9節の【投資戦略】表題は、
9.【投資戦略】掉尾の一振後の日本株価下落リスクに備える
としている。
2013年末までは、「掉尾の一振」で株高は続くが、年明け以降は、内外の株式市場での株価下落に警戒が求められるとの見通しを示した。
その予測通りの現実が生じているだけである。
私は株式市場に三つのリスクが迫っていることを指摘してきた。
第一は、米国金融政策方向転換がもたらすリスク
第二は、中国経済が人民元高の影響で下振れするリスク
第三は、日本経済が史上空前の超デフレ財政政策により撃墜されるリスク
である。
日本株価の下落は、NY市場と比較しても大きなものになっている。
企業利益の水準を踏まえれば、日経平均株価は2万円台に上昇しておかしくない。
それなのに、株価はいま下落傾向を強めている。
その理由は、国内に存在する。
メディアは安倍政権を支えるために、「アベノミクス」という「おべんちゃら」を撒き散らしているが、その実相は、
『アベノリスク−日本を融解させる7つの大罪』(講談社)
である。
国会では補正予算審議が行われているが、この補正予算にも日本経済撃墜のカギが隠されている。
いま審議されている補正予算が世の中に出回るのは2014年度である。
2013年度には、昨年決定された補正予算が出回っている。
昨年決めた補正予算の規模は13兆円。今回の補正予算の規模は5.5兆円。前年比−7.5兆円の超緊縮財政政策なのだ。
2014年度は、ここに9兆円の国民負担増加が加わる。
合計16.5兆円の史上空前の超デフレ財政が実行される。
補正予算の中身は無駄ばかりだから、中身に重大な問題があるのは事実だ。
しかし、日本経済を浮上させるか、撃墜するかを決めるのは、マクロの金額である。
安倍政権の政策逆噴射=日本経済撃墜政策が実行されるから日本株価が下落しているのだ。
私はこのことを昨年来主張し、いま、その現実が広がっている。
この指摘の存在がありながら、このことにまったく触れない日本のマスメディアは、メディアとして有害無益の存在でしかなくなっている。
メディアが取り上げるのは、三流学者の頓珍漢な風説である。
アベノミクスの第三の矢である成長戦略が不十分だから日本株価が下落しているなどという、見当違いの言説を紹介するメディアがある。
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