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東京都知事選の投開票日まで一週間を切った。都知事選がどの程度盛り上がっているのか、沖縄にいるせいもあってか今ひとつピンとこない。各社の世論調査を見ても、舛添要一候補がリードし、細川護煕候補が二番手、宇都宮健児候補が三番手という流れのようだ。都議会多数派の自民、公明が舛添候補を支援していることが世論調査の数字に反映しているのだろう。
しかし、昨年の都知事選で猪瀬直樹氏が430万票以上を獲得して都知事に就任した事例などを勘案すれば、浮動票の多い東京の場合の票読みは難しい。特に歴史的な勝利を収めた猪瀬都知事が徳洲会からの5000万円借金問題で辞職した直後の出直し都知事選である。各社の世論調査がどこまで実態を正確に把握しているかどうか、浮動票の動きはフタを開けてみないと分からない。
しかし、世論調査を実施しているメディアの選挙関連の報道を見ていると、選挙の争点が景気・雇用対策、福祉、高齢化対策、防災などに多様化している。そうなれば、脱原発=原発ゼロの争点は自ずと低くなる。総花的な政策を掲げざるを得ない自民、公明推薦の舛添候補の支持率が高くなるのは必然というもので、これもメディアの世論操作と見ることも出来る。
暴走を続ける安倍政権がもっとも恐れるのは、小泉純一郎元総理が支援する細川護煕候補が勝利し、東京が脱原発を世界に向けて発信することだろう。安倍政権としても内心は穏やかではないはずだ。しかし、既得権益に束縛された大手メディアは安倍政権が最も恐れる脱原発を争点にしない方向での報道を忠実に守り続けている。
NHKの新会長の就任した籾井勝人氏が就任記者会見で「従軍慰安婦はどこの国にもあった」とか、特定秘密保護法に対しても「もう決まったこと」などと不謹慎発言を乱発したのは周知の通り。籾井新会長は安倍総理のお友達としての推挙である。稀代の悪法・特定秘密保護法の施行にあたって設立した「情報保全会議」の座長に、かねてより昵懇の讀賣新聞グループ本社会長の渡辺恒雄氏が選任されている。
安倍総理が以前からメディアの幹部たちと懇談を重ねているのは周知の事実だ。一度政権を放棄した安倍晋三は、かつての失敗を教訓にしたのだろうが、財界から官僚、大手メディアまで、まんべんなく気配りし、支配力を強めている。財界や官僚はともかくとして、大手メディアに対してもここまで取り込みに意欲を見せる政治家は珍しい。
しかし、それがメディア報道を操作し、高い支持率を維持しているとなれば、大問題である。都知事選においても安倍政権の官邸によるメディア操作は一定の成功をおさめていることからしても、安倍政権の巧妙なメディア操作は厳しく、検証してチェックすべきである。
それはともかく、都知事選である。残り一週間、細川―小泉の脱原発がどこまで明確な争点になるのかどうか。細川氏はともかく、小泉元総理の傑出したアピール力が世論に与える影響力を行使できるかどうか、メディアの覚悟次第である。ワンイシューで闘えば、細川勝利の可能性は高いはずだ。
脱原発を主張している宇都宮候補は支持政党のしがらみもあって、総花的な政策を打ち出している分、訴求力が弱い。舛添候補は、猪瀬氏同様に人格や品格においても首都を代表する人物とは到底思えない。公明党も党利党略を捨てて再考すべしである。日本のエネルギー政策の将来を決定づける都知事選、残り一週間が最後の大勝負である。
http://www.uwashin.com/2004/indexdiary.html
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