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「攻めの雇用政策」◆
舛添氏は、「安心、希望、安定の社会保障」のひとつとして、「攻めの雇用政策」を行うとしている。具体的には、「東京の経済成長による雇用の創出、ワークライフ・バランスの推進、職業能力開発の充実、女性の再就職支援、障がい者の就労支援、正規雇用者と非正規雇用者の格差是正」である。
ところがこれは、「国家戦略特区を設ける」というもうひとつの政策とは、真っ向から矛盾している。舛添氏は国家戦略特区の導入には非常に積極的で、1月25日の街頭演説では「東京を国家戦略特区にしてどんどん金儲けを」と叫んだ。政策にも「世界一のビジネスインフラに向けた国際戦略特区の設置(妥協の無い規制緩和と人材の呼び込み)」と書いている。
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2014/01/25 【東京都知事選】舛添氏が池袋で街宣「東京を国家戦略特区にしてどんどん金儲けを」 若者に訴え 【URL】http://iwj.co.jp/wj/open/archives/121832
国家戦略特区法には、雇用条件の明確化や有期雇用の特例設定などが組み込まれており、実質的に雇用規制の緩和を目指すものだ。たとえば、労働時間規制の撤廃(つまり、企業はどれだけ残業させてもよい、あるいは残業代を払わない)や、柔軟な働き方を認める(つまり、企業は必要な期間だけ労働者を雇える)、成熟産業から成長産業へ人材を移動させるといったことだ。というわけで、国家戦略特区は「解雇特区」と呼ばれている。
国家戦略特区の推進と「攻めの雇用政策」とは、どうしても結びつかない。どれだけ残業させてもよくて、どうやってワークライフ・バランスを推進させるのか。企業が柔軟に採用・解雇できる環境で、どうやって「正規雇用者と非正規雇用者の格差是正」するのか。それで、どうやって「雇用の創出」するのか。しかも、成長産業へ人材をシフトするというのでは、職業選択の自由もなくなっていきそうだ。
舛添氏は、「失業者をなくす」「給料を上げる」と声高に叫んでいるが、国家戦略特区の導入はそのための方法にはならない。「一日も早くこの東京を特区にして、若者のみなさん、自由に会社を作ってください、そしてどんどん金儲けをする」と演説で言ったように、国家戦略特区では経営者が金儲けできるのであって、被雇用者が金儲けできるのではないと、舛添氏ははっきりと認識しているのだ。
ビジネスをスタートするには、原資がいる。資本を持つ者、つまり金を持っている者は自己資金で起業できるが、持たざる者は金融機関から借りなければならない。しかしこんな時代に、誰が資金を都合してくれるというのだろう。担保がなければどんな金融機関も貸してはくれない。
景気が上向いている時は、金融機関は競って貸しつけるが、下向くと貸し渋り、リーマンショック後などは貸しはがしすら横行している。起業は、意欲とアイデアさえあれば誰でも可能、というのはまやかしである。
ビジネスを始めようと思ったら、原資を貯めなければならない。そのために額に汗して働こうにも、職が見つからず、見つかっても低賃金であれば貯金を貯めようがない。もともと持たざる者にとって、起業など夢のまた夢となる。
特区は、こうした資産を持つ者と持たざる者との格差を拡大する。「世界一起業が活動しやすい街」とは、「労働者を世界一安く使い回し、簡単に使い捨てにできる資本にとって都合のいい街」の言い換えに他ならない。
◆「大島復興の加速」◆
舛添氏は、昨年10月に台風による土石流災害に見舞われた伊豆大島の「復興の加速」を政策のひとつに含めた。
舛添氏が1月17日に大島を視察したときのエピソードは強烈だ。せっかく大島まで行ったのに、「被災者の会」にも被災者住宅にも姿を見せず、被災地を見て回っただけだというのだ。たまりかねた被災者が、「避難者が暮らす避難住宅にも来ないで、それで被災者の声を聞いたなんて言えるんですか」と訴えると、舛添氏は「聞いたって言っているでしょう!!失礼でしょうが!!」と逆上したという。
(参照【URL】http://bit.ly/1i8BHeg)
被災者の声を聞かず、あるいは、聞いていないのに「聞いた」と言い張るとすれば、舛添氏が掲げる「大島復興の加速」は、いったいどこに向かって加速していくのだろうか。
舛添氏は、政策に、防災・減災プランや復旧・復興対策を掲げている。被災者が何に困っていて何を求めているのを聞かずに、これからの防災対策を立てようとするのであれば、それは机上の空論にしかならないだろう。
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