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米国にとって「安倍の日本」は「アサドのシリア」である
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★「天木直人氏の視点ー(2014/01/30)」★ :本音言いまっせー
こんなことを書くのは日本ひろしといえども私ぐらいだろう。
ここまで単純化しないと物事の本質がわからないと思うからだ。
きょう1月30日の朝日がケリー国務長官が2月中旬に日本をすっ飛ばして中国・韓国を訪問するという記事を掲載している。
これを素直に読めば、ついに安倍政権の日本は米国に見捨てられたか、ということになる。
しかし、私の判断は逆だ。
そうではない。まだ米国は安倍の日本を見捨ててはいない。
すでに谷内正太郎の訪米の際に書いた通り、米国は中国、韓国に対し日本との関係改善を促すことに躍起であるのだ。
今度のケリーの訪問もその試みである。
なんとかならないかと圧力をかけ、どうすれば中国、韓国は日本との関係改善ができるのか言ってくれ、それを米国が日本に強く迫るから、と取引しに行くのだ。
これに対し中国、韓国は、これまでもそうであったように、簡単に譲歩しないだろう。
最低限でも二度と靖国参拝を行わない確約と慰安婦問題についての村山談話遵守を安倍に求める。
米国はそれを安倍首相に伝えるしか知恵はない。
これまでの繰り返しだ。
何度も何度も同じような外交努力を繰り返し、そのうち情勢の変化が起きる事を期待するしか米国には策がない。
あたかもパレスチナ問題と同じだ。
そしていまはシリアのアサドだ。
安倍首相がそれは飲めないと突っぱねても、米国はそれでも直ちに安倍首相を見限る事は出来ない。
在日米軍基地を失うわけにはいかないからだ。
在日米軍基地を認める日米安保体制(日米同盟)をいまの国際情勢の下では米国は手放せない。
これはあたかもオバマにとってのパレスチナ問題であり、そして今のシリアだ。
一時は空爆を宣言してアサド政権を追放しようとしたオバマ政権は、今ではすっかり「アサド政権でも止む無し」へと方向転換してしまったごとくだ。
建前ではアサド政権の排除がシリア和平の最低条件だと言っているが、もはやシリア和平会議でそれが合意されることは100%ない。
シリアがテロ国家になれば中東における米国の国益のすべてを失うことになる。
アサドのシリアは、どうしようもない政権だが、米国の国益のためならそれを認めざるを得ないのだ。
米国の中東政策でシリアの政治もまた体制派と反体制派に分断され、苦しむのは政治に無関係な無辜の一般市民である。
米国はそれに目を瞑り続けるしかない。
まさしくこれが、オバマの米国が安倍の日本に対して行っていることだ。
しかし、このような状況はいつまでも続かない。
そのカギは国際情勢と国内情勢がこれからどう展開していくかにかかっている。
その前に国民が主体的に自らの運命を決めなければいけないのであるが、国民の中からその動きが一向に出てこないのもシリアと同じである。
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