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細川元首相(左)と白川勝彦元自民党衆院議員/(C)日刊ゲンダイ
細川首相を追及したキーマンが語る「佐川1億円問題」の真相
http://gendai.net/articles/view/news/147419
2014年1月22日 日刊ゲンダイ
「政治的にも法律的にも決着がついた問題だ。重大疑惑のように取り上げるのはおかしい」――。元自民党衆院議員で自治相も務めた白川勝彦氏(68)が古巣に対して異論を唱えている。白川氏は93年12月の衆院予算委で、当時の細川首相に舌鋒鋭く「佐川1億円問題」を迫った張本人である。23日告示の都知事選で、安倍自民党は「佐川問題」で細川バッシングを仕掛けるとみられている。全容を知るかつての“急先鋒”にあらためて「佐川1億円問題」を聞いた。
■「自民党はアンフェアだ」
――自民党は都知事選で「佐川1億円問題」をバッシングの材料に使うとみられています。
「細川さんが佐川から1億円を借り入れたのは、もう30年も前のことですよ。それをなぜ、今さら大騒ぎするのか分かりません。刑事事件になったわけでも、税務上の問題になったわけでもない。国会でも議論され、首相も辞めました。倫理上の責任も果たしたのです。当時の自民党だって、刑事事件に持ち込もうとか、そういう認識は一切なかった。実際に質問した張本人の私が言うのだから間違いない。それを今さら持ち出し、あたかも大問題のように取り上げるのはアンフェアですよ」
――佐川急便問題は、野中広務元幹事長も〈佐川の話は総理が辞任するような話ではなかった。細川さんは気の毒だった〉と著書で振り返っている。それでも、自民党は「5000万円の猪瀬はダメで、1億円の細川はいいのか」と気勢を上げている。
「猪瀬さんと細川さんの問題は全く違う。まず、猪瀬さんは副知事として現金を受け取った。つまり、職務権限者です。徳洲会が都内で病院を経営している(利害関係者)ということも知っていたはずで、これは収賄罪になる可能性があります。無利息、無担保の借り入れはワイロとなるという判例もある。金額の問題ではないのです。一方、細川さんの場合は(借りた時は)職務権限者でも何でもない。個人的な貸し借りだということは当時も分かっていました」
――個人的な貸し借りと分かりつつなぜ、追及したのか。
「私が質問に立った当時の細川内閣の支持率は70%以上。何とか反自民の雰囲気を変えようと自民党は必死でした。細川内閣は『政治倫理』を掲げていたので、それならすでに週刊誌で報じられていた借り入れ問題をただそうとしたのです」
――大臣も経験された自民党OBとして、今の安倍自民党政権をどう見ていますか。
「思い上がった右翼反動政権だと思います。例えば、名護市長選の結果についても、閣僚たちは『市民の声など関係ない』と言わんばかりの対応です。せめて1週間くらいは『市長選の結果を重く受け止める』といった殊勝な姿勢が示せないのでしょうか」
自民党は、ネガティブキャンペーンをやめて、正々堂々、「原発ゼロ」VS.「原発推進」の政策論争で戦うべきだ。
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