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さっそうと登場…のはずが苦戦を強いられる細川元首相
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140121/plt1401211528004-n1.htm
2014.01.21
東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に出馬表明した細川護煕元首相(76)が、「東京佐川急便からの1億円借り入れ」「五輪辞退発言」「迷惑な応援団」という三重苦の直撃を受けている。「脱原発」で一致する小泉純一郎元首相の支援効果もイマイチで、最新の世論調査では、舛添要一元厚労相(65)に大きくリードされているのだ。専門家からは「細川氏は3位以下の可能性もある」との声も出始めた。
あまりにも衝撃的な情報が流れてきた。
某政党が先週末、都民を対象に緊急世論調査を行ったところ、舛添氏が40%を集めてトップで、細川氏は半分にも満たない16%、前日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産、社民推薦=が15%、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)が6%−だったのだ。
細川、小泉両氏が14日、ツーショットの出馬表明をしてから最初の調査だったが、前週に比べて、細川氏はほぼ横ばいで、舛添氏は2ポイント伸ばしたという。
永田町事情通は「細川氏の16%は本当に投票に行くか分からない無党派層中心の数字だが、同じ『脱原発』を掲げる宇都宮氏の15%は組織があるので固い。実際は、宇都宮氏が2位に食い込むかもしれない。別の調査会社の調べによると『小泉氏の支援で動く票は10%程度』という分析だった。細川、小泉両氏とも“過去の人”になりつつある」という。
かつて圧倒的人気を集めた「元首相連合」が次点にも入れないとすれば驚きだが、確かに、細川氏は都民にアピールするための動きが鈍い。
公約を発表する正式な出馬会見は次々に延期され、やっと決まったのが告示前日の22日夕方というギリギリ。日本記者クラブが同日予定していた、主要立候補予定者の共同記者会見にも欠席するなど、「逃げている」と言われても仕方ない対応といえる。
原因として、細川氏を直撃している「三重苦」が考えられる。「1億円借り入れ」と「五輪辞退発言」に加え、発言が命取りとなりかねないのが民主党との関係だ。
細川氏は当初、3年3カ月で日本を壊した民主党政権のイメージによる悪影響を恐れ、同党の出馬要請を拒否した。立候補決意後も、民主党側には「表に出ず、勝手連的な支援にとどめてほしい」と伝えていたが、民主党の支持組織である連合東京は、細川氏が「原発即時ゼロ」を掲げるとの報道に反発して、対立候補の舛添氏支援を決めてしまった。
民主党関係者は「ポスター張りや電話作戦など、組織選挙は民主党、連合を当て込んでいたはず。細川氏が冷淡すぎた」と突き放す。
とはいえ、細川氏が民主党寄りの姿勢を明確にすれば、「史上最悪の宰相」と言われた菅直人元首相ら“迷惑な応援団”と同類と判断されかねない。
政治評論家の浅川博忠氏は「細川氏には三重苦だけでなく、東京五輪開催時に82歳という『高齢の問題』もある。これでは、小泉氏の支援による効果も限定的になりかねない。そもそも、ああいう首相の辞め方をした人が、都知事選に出てきたこと自体が無謀。細川氏が3位以下になれば、細川氏のみならず、『小泉神話』も終わりを告げることになる」と語る。
今回の都知事選は、日本政治史に残る事件となるかもしれない。
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