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読売社説批判.読売「選挙結果にとらわれず、政府は辺野古移設進めるべき」と論。民主主義国か
http://blog.goo.ne.jp/ichimurasan2006/e/6d23493ce37c40bf20a4cd55950bcf0f
★孫崎享氏の視点ー<2014/01/20>★ :本音言いまっせー
安倍政権は名護市市長選挙に圧力をかけてきた。
代表的なのは「自民党の石破茂幹事長が16日、名護市長選に立候補している末松文信氏の応援演説の中で名護市に限定した500億円規模の「名護振興基金」を創設する構想を打ち上げた。」(琉球新報 1月18日)である。
名護市民は毅然としてこれを跳ね除けた。
名護市市民が時間の経過とともに反対の立場を固めた資料がある。
名護市長選挙の得票の推移
賛成 反対
1997年市民投票 14267 16639
1998年 岸本16253 玉城15103
2002年 岸本20356 宮城11148
2006年 島袋16764 大城11029
2010年 島袋16362 稲峰17950
2014年 末松15684 稲峰19839
見事に金に屈しない、圧力に屈しない姿を名護市は示した。
琉球新報社説「稲嶺氏再選 誇り高い歴史的審判 日米は辺野古を断念せよ」を見たい。
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・選挙結果は、辺野古移設を拒む明快な市民の審判だ。
地域の未来は自分たちで決めるという「自己決定権」を示した歴史的意思表明としても、重く受け止めたい。
日米両政府は名護市の民主主義と自己決定権を尊重し、辺野古移設を断念すべきだ。
普天間の危険性除去策も、県民が求める普天間飛行場の閉鎖・撤去、県外・国外移設こそ早道だと認識すべきだ。
・名護の平和と発展、子や孫の未来、持続可能な環境・経済の在り方を見据え、誇りを持って投票した市民に心から敬意を表したい。
・ 選挙結果はまた、昨年末に普天間県外移設の公約を反故にし、政府の辺野古埋め立て申請を承認した仲井真弘多知事に対する名護市民の痛烈な不信任と見るべきだ。
・1996年の普天間返還合意以来、移設問題に翻弄(ほんろう)され苦痛を強いられてきた市民が、自らの意思で日米両政府による犠牲の強要をはね返した。これは子々孫々の代まで誇れる画期的な出来事だ。
選挙戦で自民党側は、移設問題は今選挙で「決着」と訴えていた。ならばその通り、辺野古断念で決着すべきだ。
・狭い沖縄で新基地建設が強行されれば、どこであれ過重負担や人権侵害が生じ、生命・財産の脅威が深刻化、固定化することは火を見るより明らかだ。人の痛みをわが事のように受け止め「肝苦(ちむぐ)りさ」と表現する県民にとって、基地のたらい回しは耐えがたい。
・ノーベル賞受賞者を含む欧米知識人も辺野古移設に反対している。世界の良識が県民を支持している。
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これに対して読売新聞社説は何と言っているか。
名護市長再選 普天間移設は着実に進めたい(1月20日付・読売社説)
・選挙結果にとらわれずに、政府は、米軍普天間飛行場の辺野古移設を着実に進めるべきだ。
・昨年末に仲井真弘多知事が公有水面埋め立てを承認したことにより、辺野古移設を進める方向性は既に、定まっている。
・そもそも、在沖縄海兵隊の輸送任務を担う普天間飛行場の重要な機能を維持することは、日米同盟や日本全体の安全保障にかかわる問題だ。一地方選の結果で左右されるべきものではない。
・稲嶺市長は、末松氏が集めた票の重みも踏まえて、市長の権限を乱用し、工事を妨害する行為は自制してもらいたい。
・政府は今後、在日米軍の抑止力の維持と沖縄の基地負担の軽減を両立させるため、沖縄県と緊密に協力し、建設工事を加速させることが肝要である。
・工事が遅れれば、市街地の中央に位置する普天間飛行場の危険な状況が、より長く続く。
在沖縄海兵隊のグアム移転や県南部の米軍基地の返還といった基地負担の軽減策も遅れるだろう。
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地元の利益が極めて大きい時は吉の撤廃を求め。米国がそれに応ずるものとするというのは米国と同盟国のルールである。
少なくとも米国とドイツのルールである。
本間浩著「ドイツ駐留NATO軍地位補足協定に関する若干の考察
――在日米軍地位協定をめぐる諸問題を考えるための手がかりとして――」(外国の立法221(2004.8)がある
(以下資料Aと言及)48条5
軍隊又は軍属機関による施設区域の返還については、次の規定を適用する。
⒜軍隊又は軍属機関の当局は、使用する施設区域の数及び規模を必要最小限度に限定することを確実にするために、施設区域の需要について絶えず検討する。これに加えて、ドイツの当局から要請があるときは、個々特殊な場合におけるその需要を点検する。(省)
特定の施設区域については、共同の防衛任務に照らしてもその使用よりもドイツ側の利益が明らかに上回る場合には、ドイツ当局の当該施設区域の返還請求に適切な方法でこれに応ずるものとする。
そして資料Aは次の記述をする。
「この第48条第5項⒝にいう「ドイツ側」の「利益」という基準は、合意議事録ではいっそう明確に表され、「ドイツの非軍事部門の基本的な必要性、特に国土整備、都市計画、自然保護および農業上、経済上の利益に基づく」と表現されている。」
日本では、「代替地をどこにするか」が議論され、代替地がない場合は居残りを当然」とした。
しかし、ドイツにおいては「ドイツの非軍事部門の基本的な必要性、特に国土整備、都市計画、自然保護および農業上、経済上の利益」が基地の役割よりも大きいとみなされる時には、「ドイツ当局の当該施設区域の返還請求に適切な方法でこれに応ずるものとする」とされているのである。
勿論、日米間の地位協定にこの条項が入っている訳ではない。
しかし日本側は、米国が同盟国ドイツに与えている方針で対応したいという事が十分できる。
これを考える時、鳩山政権の時、「最低でも県外」と言った時、「日米関係が壊れる」という論陣をはった人々がいかに米国に隷属的対応をしたかがわかる。
そして、また読売新聞は民主主義の根本を無視した論を展開している。
「選挙結果にとらわれずに、政府は、米軍普天間飛行場の辺野古移設を着実に進めるべきだ。」
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