http://www.asyura2.com/14/senkyo159/msg/706.html
Tweet |
名護市辺野古への基地移設に、地元が出した答えは明確な「ノー」だった。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先とされる名護市の市長に、受け入れを拒否している稲嶺進氏が再選された。
沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事は辺野古沖の埋め立てを承認したが、市長選の結果は移設計画や政府の手法への反発がいかに強いかを物語る。強引に事を進めれば大きな混乱を生む。政府は計画を再考すべきだ。
名護市長選で基地移設が争点となるのは5回目だ。
昨年末の知事の承認によって、日米両政府の合意から18年間進まなかった移設計画は一つのハードルを越えた。今回の市長選ではこれまで以上に「基地」が問われた。
移設反対派は地元の民意を示す最後の機会ととらえた。一方、推進派の末松文信氏側には連日、大臣や知事、自民党国会議員が応援に入り、国や県とのパイプを強調。基地受け入れの見返りに国から交付される米軍再編交付金などを使った地域振興策を訴え続けた。
しかし、振興策と基地問題を結びつけて賛否を迫るやり方には、名護市だけでなく、沖縄県内全体から強い反発がある。当然だろう。
知事が承認にあたり安倍首相と振興予算の確保などを約束したことに対しても、「カネ目当てに移設を引き受けた、という誤ったメッセージを本土に発信した」と批判が上がった。知事は県議会から辞職要求決議を突きつけられる事態となった。
極めつきは自民党の石破幹事長の発言だろう。市長選の応援で「500億円の名護振興基金を検討している」と演説し、その利益誘導ぶりは有権者を驚かせた。稲嶺氏は「すべてカネ、権力。そういうことがまかり通るのが日本の民主主義なのか」と痛烈に批判した。
この選挙をへてなお、政府は辺野古移設を計画どおり推進する方針だ。
稲嶺市長は、作業に使う海浜使用許可を拒むなど、市長の権限で埋め立て工事の阻止をめざす考えだ。政府が立法措置や強行策を用いて着工することなど、あってはならない。
「普天間の5年以内の運用停止」という知事の求めを、国が約束したわけではない。普天間の危険性を考えたとき、辺野古移設が最善の道なのかどうか。政府は県外移設も含め、もう一度真剣に検討し直すべきだ。同時に、オスプレイ配備の見直しや米軍の訓練移転など基地負担軽減を急ぐ必要がある。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK159掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。