05. 2014年1月17日 08:02:28
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名護市長選、ラストスパート 先行の稲嶺氏 末松氏が猛追 産経新聞 1月17日(金)7時55分配信 ■市長権限と公明票が焦点 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の同県名護市辺野古への移設が争点の名護市長選は、19日の投開票に向け終盤に入った。いずれも無所属で元県議の新人、末松文信(65)=自民推薦=と現職の稲嶺進(68)=共産、生活、社民、沖縄社大推薦=の2氏(届け出順)による一騎打ちは、末松氏が猛追し、稲嶺氏は逃げ切りを図る。各党が国政なみの戦いを展開する中、辺野古移設工事での市長権限をめぐる論戦と自主投票を決めている公明党の動向が焦点となっている。(半沢尚久) ◇ 自民党の石破茂幹事長は16日、名護市入りし、3カ所で街頭演説した。医療や教育に関する末松氏の公約実現のため500億円の「名護振興基金」を創設する構想を表明。「この地域に一定の抑止力は必要だ」と辺野古移設への理解を求めながら、沖縄基地負担を軽減する方針も強調した。 末松陣営は終盤に入り、企業や団体への挨拶回りを強化。近隣市町村の議員も応援に駆け付け、ローラー作戦で支持拡大を狙う。 対する稲嶺陣営は組織戦を貫く構えだ。共産党は吉良佳子参院議員らが駆け付けたほか、社民党は吉田忠智党首が16日に名護入りした。生活の党も選挙カーを投入している。 「駄目なものは駄目と日米両政府に見せつけよう」 稲嶺氏は街頭演説の締めで辺野古移設に反対する主張をアピールする。陣営には沖縄中南部や県外から共産党関係者や基地反対活動家らも集まっている。 稲嶺陣営はまた「名護市が駄目といえば新たな基地は造れません」とし、市長権限で辺野古移設を阻止する考えも強調する。末松氏は「とんでもない話だ」と批判、「市長の権限は(阻止まで)及ばない。行政手続き上、法令や条例に合致すれば(工事を)認めざるを得ない」と訴える。 百地章(ももち・あきら)日大教授は「自治体首長の許認可権限は、特定の意図を持って行使されてはならず、客観的な判断に基づいてなされるべきものである。職権乱用になりかねない」としている。 県警幹部は名護市長選の構図を「宜野湾市長選と酷似している」と指摘する。 一昨年2月の宜野湾市長選は自民、公明などが推薦した佐喜真淳氏が2万2612票で、共産、社民推薦の伊波洋一氏に900票差で競り勝った。佐喜真氏は序盤は劣勢だったが、伊波氏の応援に市外から集まった共産党関係者や活動家に有権者が反感を抱いたのが勝因の一つだった。 佐喜真氏と末松氏の大きな違いは、公明党の対応だ。公明党は、名護市長選で自主投票方針を変えていない。 4年前の名護市長選で稲嶺氏は1万7950票を獲得し、自公の支持を得て2期目を目指した島袋吉和氏の1万6362票に1588票差で破った。公明党の支持母体、創価学会の有権者は名護市で約2千人で、どちらの陣営に回るかで選挙戦は大きく左右される。 石破氏の名護入りをめぐり、末松陣営は公明党の井上義久幹事長を同伴するよう求めていた。今回は石破氏単独だったが、16日に首相官邸で行われた自公両党首会談では名護市長選も話題になり、公明党の山口那津男代表は記者団に「党本部と県本部の考えは必ずしも一致していないので、地元の理解を得るよう努力する」と語った。 自民党沖縄県連によると、ある報道機関の調査で創価学会票は当初、65%が稲嶺氏に回っていたのが「最新では五分五分に近づいてきた」という。ただ、公明党市議の動きは鈍いとして、ある県連幹部は「学会上層部から稲嶺氏に投票するよう指示が出ているのではないか」と不審にみている。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140117-00000093-san-pol |