http://www.asyura2.com/14/senkyo159/msg/484.html
Tweet |
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/232cc3a1ba6c9a26073788e406d6d34b
2014年01月16日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆「鬼のいぬ間に」というわけではあるまいが、韓国の朴槿恵大統領が、対日外交を無茶苦茶にしているのを、これ幸いに、安倍晋三首相は、「日本の主権」をどんどん主張する政策を進めている。韓国政府が、抗議しようと一切聞く耳を持たずに、これまで韓国に配慮していた事柄を日本の都合に改定するべく作業を進めている。
何しろ、朴槿恵大統領が、安倍晋三首相との交流を拒否しているので、却って「好き勝手できる」という思いである。
その極め付けが、教育分野の改革である。安倍晋三首相が「日本を、取り戻す。」と宣言ように、「日本人のアイデンティティ(自己同一性)」をしっかり取り戻すための改革に取り組んでいる。
その1つが、「日本固有の領土」である「竹島」の教科書上の扱いだ。文部科学省が、中学・高校の学習指導要領の解説書で竹島を「固有の領土」と明記する改定に乗り出した。これに対して、韓国政府が撤回を求めてきたのだ。だが、安倍晋三首相はいまや韓国政府の抗議には、聞く耳を持たない。下村博文文部科学相は1月14日の記者会見で「抗議は全く当たらない。竹島は固有の領土であり、子どもたちに正しく教えるのは国家として当然だ」と述べて、突っぱねたのである。
朝日新聞DIGITALが1月15日午前7時24分、「文科相「抗議は当たらない」
韓国の「竹島」撤回要求に」という見出しをつけて以下のように配信した。
「中学・高校の学習指導要領の解説書で竹島を『固有の領土』と明記する改定に対して韓国政府が撤回を求めた問題で、下村博文文部科学相は14日の記者会見で『抗議は全く当たらない。竹島は固有の領土であり、子どもたちに正しく教えるのは国家として当然だ』と述べた。下村氏は『今まで明記されていなかったことを反省すべきだ。グローバル人材育成には、真の日本人としてのアイデンティティの学習が必要』とも話した。一方、『改定の場合は、より丁寧に近隣諸国に説明したい』と話した。解説書は教科書編集や指導の指針。現在は中学のみ北方領土と竹島について記述しているが、尖閣諸島も含めて中高で『固有の領土』と明記し、指導させる改定を文科省が検討している」
◆下村博文文科相は1月7日の記者会見で、「選択科目の高校日本史について『必修化は前向きに検討すべき課題』と述べた」という。
しかし、文部科学省の「日本民族のアイデンティティ強化策」は、生ぬるい。「道徳」「日本史」などに力を入れて「愛国心」を高揚したい気持ちは、よくわかるけれど、肝心なものを忘れている。それは、「国を守る気概教育=国防教育」である。「自主防衛」の気概を養わないで、「道徳」「日本史」などに力を入れても、画龍点睛を欠く。
高校日本史「必修化」するくらいなら、「世界史」を必須化した方が、よほど「愛国心」を養うことができる。
最近、日本国内では、「日本のルーツ」を探ろうという歴史好きな国民が増えている。ところが、「日本のルーツ」は、「学校で教えない歴史書」でなければ、さっぱりわからないからである。「日本のルーツ」を知るには、中東の6000年前の歴史を紐解き、「シュメール」(ティグリス・ユーフラテス下流域沿岸からトルコ、シリアにまたがる地域に栄えた国)やエジプト、あるいはイスラエルの歴史などを知らなければならない。
「日本・ユダヤ同祖論」まであるように、日本民族の成り立ちは、中東〜中央アジア〜中国・満州・朝鮮半島に至る広大な地域を通る「シルクロード」の歴史、あるいは、海路による「海のシルクロード」の歴史などを紐解かねば理解できない。
オリエントと言えば、三笠宮崇仁親王殿下(1915年12月2日〜、歴史学者=専攻は古代オリエント史、大正天皇と貞明皇后の第四皇子。今上天皇の叔父)の研究成果を忘れることはできない。「帝王と墓と民衆 - オリエントのあけぼの(付・わが思い出の記)」(カッパブックス:光文社、1956年)「大世界史1 ここに歴史はじまる」(文藝春秋、1967年)「古代エジプトの神々 - その誕生と発展」(日本放送出版協会、1988年)「文明のあけぼの - 古代オリエントの世界」(集英社、2002年)「わが歴史研究の七十年」(学生社、2008年)などは、必読書である。
つまり、日本列島のなかだけの「日本史」にこだわっていたのでは、「歴史的視野狭窄」に陥ってしまう。そればかりか、「国粋主義者」をたくさん生み出す危険がある。とくに「日本史」の学校教科書は、日本民族の祖先が、朝鮮半島や中国大陸、あるいは、南方から海路で渡来した複数の民族が合流、交流してつくられたという歴史を記述していない。その意味では、日本史は、朝鮮半島史、中国史などとしっかり連携、連動していなければ、理解不能である。
文明というものは、「文明交流史」「比較文明史」などの文脈において理解される。英国の歴史家アーノルド・トインビーの名著「歴史の研究」は、歴史を文明の興亡の視点から論じたもので、そのなかに、一定の「法則」を見出していて、日本史を理解するうえでも大いに参考になる。
◆江戸幕末から明治維新、日清・日露戦争、第1次世界大戦、第2次世界大戦を経て、今日に至るまでの「近現代史」を展望する際にも、欧米列強、南米、アジア、アフリカなどに関する歴史について、理解していなければ、日本の立場を知ることはできない。
江戸幕末、孝明天皇暗殺、明治天皇、大正天皇につきまとう謎をめぐって、諸説紛々、「歴史好き」が大いに注目している。日本史のみに没頭していたのでは、真相には迫れない。
【参考引用】朝日新聞DIGITALが1月8日午前7時36分、「高校日本史の必修化検討 新科目「公共」も」という見出しをつけて、以下のように配信している。
「下村博文文部科学相は7日の記者会見で、選択科目の高校日本史について『必修化は前向きに検討すべき課題』と述べた。文科省は小中学校での英語教育強化などを含む学習指導要領の全面改訂を、今年中に中央教育審議会(文科相の諮問機関)に諮問する方針。新要領は2020年度の全面実施を目指す。高校の日本史必修化については、『グローバル社会を見据え、日本のアイデンティティを学ばせる必要がある』との意見が自民党を中心に強い。また、規範意識や社会制度などを高校生に教える新科目として同党が目指す『公共』の導入に関しても、下村氏は検討する意向を示した。第2次安倍政権発足後、小中学校での「道徳」教科化、政府見解などを書かせる教科書検定基準の改定などの動きがあり、今回も歴史や規範教育分野での保守色の濃い見直しとなる」
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK159掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。