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ワタツネなどの「安倍一族」に日本が乗っ取られてしまいそうだ
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2014-01-15
1月15日 五十嵐仁の転成仁語
この人選には驚きました。「ここまでやるのか」という気がします。
特定秘密保護法に関する「情報保全諮問会議」のメンバーのことです。座長には渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長兼主筆が選ばれ、主査に永野秀雄法政大人間環境学部教授が就任されるそうです。
その他のメンバーは、以下の通りです。
宇賀克也(東京大大学院法学政治学研究科教授)
塩入みほも(駒沢大法学部准教授)
清水勉(日本弁護士連合会情報問題対策委員長)
住田裕子(弁護士)
南場智子(ディー・エヌ・エー創業者)
主査になられる永野先生は、私の所長時代に大原社会問題研究所の運営委員をお願いしたことがあり、私も良く知っている方です。専門はアメリカ法、環境法、防衛法、労働法などで、防衛法学会の理事などをされています。
この人選にも驚きましたが、それ以上に驚いたのがワタツネ(渡辺恒雄)の登場です。87歳にもなろうという悪名高い人物がしゃしゃり出てくるとは、この法律を安倍さんがいかに重視しているかを示しているようです。
しかも、閣議決定された「審議会等の組織に関する指針」では、「会長等は合議体の自立性を重視し、委員の互選により定めること」「委員がその職責を十分果たし得るよう、高齢者については、原則として委員に選任しない」とされています。渡辺さんほどの高齢者を合議や互選ではなく勝手に決めることは、この「指針」に明確に反していると言わなければなりません。
「情報保全諮問会議」は「第三者機関」もどきであって、中立性や自立性に疑問があると批判されていました。安倍首相の「お仲間」である渡辺会長をトップに据えた今回の人選は、この批判が正しかったことを実証していると言えるでしょう。
このままでは、「情報保全諮問会議」は「情報保全」の名目による情報の隠蔽を合理化する役割を担うことになりそうです。そうならないように、他のメンバーの方に頑張ってもらうしかありません。
委員には、日本弁護士連合会情報問題対策委員長の清水勉弁護士も入っていますので、会議の透明性を担保し、少なくとも何が議論されているかが国民に分かるようにしてもらいたいものです。「審議会等の組織に関する指針」には、「会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する」と規定されているのですから……。
それにしても、安倍首相の息のかかった「お仲間」の増殖には目に余るものがあります。日銀の総裁に黒田東彦、内閣法制局長官に小松一郎、NHK経営委員に長谷川三千子、百田尚樹、本田勝彦、中島尚正、NHK会長には籾井勝人、そして今回の渡辺恒雄と、いずれも安倍首相に近い人々ばかりです。
まさに、「安倍一族」の増殖と言うしかありません。このままでは、安倍さんの意を呈して行動する「安倍一族」に日本社会が乗っ取られてしまいそうです。
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