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DAILY NOBORDER 1月14日(火)8時26分配信
東京都知事選の新候補に元首相で陶芸家の細川護熙氏(75)の名前が急浮上したことがよほど不安なのか、本人がまだ出馬表明もしていないのに、早くも自民党などから批判の声が上がっている。
口火を切ったのは甘利明経済再生相だ。10日閣議後の記者会見で「殿、ご乱心」だと言い切った。理由は、細川氏が小泉純一郎元首相と連携して「脱原発」を政策に掲げようとしていることから、「エネルギー政策は国策として国民の利益を考えて取り組むべきだ」と批判した。さらに、原発が停止したことで火力発電の燃料費の輸入などで1日約100億円の国民の利益が海外に流出していると、いつもの自説を繰り返し「政治家としての努力が足りない」と切って捨てた。
また、森善朗元首相は10日夜、BS日テレの番組に出演し、「小泉氏の原発反対論で知事選を勝とうとしている。卑怯だ。フェアではない。原発を絡めて通ろうとする人は心がやましい」との理屈で批判を展開した。
一方、特定秘密保護法で安倍政権と連携したみんなの党の渡辺喜美代表も11日、仙台市内の会見で20年前の古証文を持ち出し、「今回の都知事選は猪瀬直樹知事が5000万円を受け取ったというところから始まった。細川首相が辞めた時は億単位だった。佐川急便から借りたのか、もらったのかよく分からないが、そういった問題で辞めた方がどういう公約をもって都知事選に臨むのか、ぜひお聞きしたい」と細川氏の出馬に噛み付いた。佐川急便事件はもともと自民党のスキャンダルだが、そんなことは棚に上げて、このロジックは繰り返しネガティブキャンペーンで使われそうだ。
ご本尊の安倍晋三首相も細川氏のバックに小泉氏がいることから気が気でない。訪問先のモザンビークで12日夜(日本時間13日未明)、都知事選の争点について「エネルギー政策は東京都だけでなく国民みんなの問題だ。都知事としての課題もバランスよく議論されるべきだ」と述べ、細川氏らに動きを牽制した。
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