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http://www.asahi.com/articles/DA3S10921380.html
2014年1月12日05時00分
いまどきの福袋は、あらかじめ中身を知らせて売るものが多い。人気商品に売れない商品を抱き合わせるという在庫処分の手口かと思うが、それだけでは厳しい商戦に勝てない。売るのも買うのも賭けならば、中身がわかった方がおたがい幸せということだろう。
そこそこにぎわうお正月の街を歩き、はたと気づいた。安倍政権も、福袋みたいなやり方で、政権運営を安定させてきたのだ、と。
政治を商売にたとえれば、政策は商品、有権者はお客さんである。安倍政権の目玉商品はアベノミクス。景気回復に効くという健康器具みたいなものだ。これは、ちょっとしたブームになった。
安倍晋三首相は昨年暮れ、約6年2カ月ぶりの高値にわいた東京証券取引所の大納会で「来年もアベノミクスは買いです」と破顔一笑。今年の「安倍政権福袋」も引き続き、ヒット商品のアベノミクスを前面に押し出すらしい。
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でも、福袋の中身は、お客さんがほしいものばかりとは限らない。
今年の中身の説明を見てみよう。それは、首相の年頭所感にある。世界の平和と安定に積極的な役割を果たすという「積極的平和主義」をはじめ、経済以外の商品もずらりと並ぶ。抜粋する。
まず国防の強化。「国民の生命と財産、日本の領土・領海・領空は、断固として守り抜く。そのための基盤を整えてまいります」。これは、歴代政権が認めなかった集団的自衛権の行使を容認することも含むのだろうな、とも思う。
そして憲法の改正。「国民的な議論をさらに深めていくべきであると考えています」
さらに、サンフランシスコ講和条約による主権回復や日米安全保障条約など戦後の歩みにふれて、「『新しい国づくり』に向けて、大きな一歩を踏み出す時」と「戦後以来の大改革」を宣言した。
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戦争放棄をうたう日本国憲法とともに歩んできた戦後日本を大転換させ、「誇りある日本」を取り戻す――。これは、第1次政権で掲げた「戦後レジーム(体制)からの脱却」の核心だ。安倍氏は変わっていない。
だが、「戦争ができる国」への道を進めば、反発と警戒を呼ぶ。万人受けする景気浮揚策でそれを中和する「福袋効果」も、そろそろ限界だ。今年は安倍カラーが正面から問われる年になると思う。
ちなみに福袋は、七福神の大黒天がかつぐ袋に由来する。大黒天は日本に伝わって財宝の神となったが、もとは戦闘の神である。
安倍氏は年頭に「ワクワクできるような1年に」と語った。でも、強気の安倍政権が暴走しないかとビクビクしている人も少なくない。危うい東シナ海、北朝鮮情勢を見すえ、まずは靖国参拝でささくれだった近隣外交を立て直して、戦争の芽を除いてほしい。
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