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姿の見えない日本版NSC
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★「天木直人氏の視点ー(2014/01/11)」★ :本音言いまっせー
鳴り物入りで出来た国家安全保障会議(日本版NSC)の存在感のこの存在感のなさはどうだ。
無理もない。
国家安全保障会議の実態は安倍首相、菅官房長官、岸田外務大臣、小野寺防衛大臣の四人組の会議だ。
それに麻生副首相が加わる程度だ。
このような会談が行われるのはせいぜい月一回だ。
国家安全保障会議の前身である内閣安全保障会議は年に数回程度だったから、それよりはましかもしれないが、それでも時々だ。
しかもこれら閣僚が集まって何を話すというのか。
せいぜいよもやま話で終わる。
実際に動かすのは事務局である各省から寄せ集めた官僚たちだ。
しかし、その官僚たちは自ら進んで仕事を行うことはない。
安倍首相の指示待ちであり、その場合でも各省の命令に従う。
1月7日に発足した事務局の官僚たちはこの数日の間何もすることがなく途方に暮れているに違いない。
それは私が内閣安全保障会議の事務局に2年間勤務した体験から断言できる。
唯一明確な仕事が目の前にあるのが谷内正太郎事務局長だ。
安倍首相の靖国参拝の説明を行って米国の理解を求めなければいけないからだ。
しかし、中曽根弘文日米国会議員連盟会長らが訪米して米国要人に説明を繰り返しておいる。
そして岸信夫外務副大臣が13日から訪米し説明するという。
その後に谷内事務局長が訪米して説明しようとしても、米国側はもはやその必要がないというのが落ちだ。
日本の説明は同じことしか言わない。
だから一度で十分なのだ。
米国が求めているのは日本の行動だ。
そして日本の行動は安倍首相も菅官房長官も、日本側から何もするこ
とはないと言っている。
忍耐強く中国や韓国の出方を見守るだけだと繰り返している。
そのような状況の中で、いまさら元外務官僚の谷内氏が訪米してどんな説明をするというのか。
しかも訪米の日程はいまだ決まっていない。
ひょっとして谷内正太郎事務局長はライス大統領補佐官に挨拶するために訪米するだけではないのか。
日本版NSCの姿が見えないはずである。
そのうち安倍政権が政権を手放せば開店休業になるに違いない。
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