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2014年1月 9日
アベノミクスは「大胆な金融政策 (金融緩和)」、「機動的な財政政策 (財政出動)」、「民間投資を喚起する成長戦略」の三つの矢から成り立っている。
国民は今、第三の矢である「成長戦略」の正体にうすうす気づき始めてきたようだ。
多くの人々が言っているように、金融緩和と財政出動路線は特別な政策ではなく世界的に見ればごく一般の政策であり、むしろ今までなぜやらなかったのかということが異常だったということらしい。
素人の感想ではあるが、20年以上に及ぶ平成大不況の中でこの二つの政策が、出てきても頭打ちになっていたという現実が何ともすっきりしない。
財務省や他の国内勢力による緊縮財政圧力が四六時中働いているとしても、やっぱり、この長すぎる不況期間を眺めれば奇妙な感じに囚われる。
金融緩和や財政出動が当たり前の対策であるのなら、日本には優れた人たちが多くいるわけだから、もっと早い時期に有効な手立てを打ち出せたのではないかと素朴に思う。
アベノミクス第一の矢と第二の矢の効果が出てくるのが、1年から2年後とも言われるが、日銀が異次元の金融緩和を行ってからすでに8カ月が経つから、これから政策の著効が目立ってくるのだろうか。
他の国では普通に実行する政策を、日本がこれほど長期にわたって、まともにできなかった理由は何だろうかと考えてみるが分からない。
冷静に考えてみれば、必要な時に金融緩和や財政出動ができなかった事実は、それをさせなかった強い干渉があったという感じがする。
なんとなく大雑把には、この原因が実は国内要因ではなくアメリカではないのかという感じがある。
だとすれば、第二次安倍政権は、なぜ全く抵抗なくこれら2つの路線に舵を切ることができたのだろうか。
このきっかけは昨年2月の日米首脳会談にあったのではないだろうか。
安倍首相はオバマ大統領と会談した際、TPPへの交渉参加と年内妥結に向けて外交上の重大な取引をした疑いがある。
日本の金融緩和や積極財政を嫌うアメリカのある勢力が、その路線を時限的に認める代わりにTPPの日本参加と、成長戦略の実行を確約させたのではないだろうか。
だとすれば、アベノミクス三本の矢の一本目と二本目の矢は、三本目の矢のための予備段階だったのだろうか。
突然だが、イエス・キリストが宗教者として公的活動を行う直前に、洗礼者ヨハネという人物と遭遇し、彼の洗礼を受けている。
この意味は洗礼者ヨハネが“イエスの登場を準備する者”の役割として出てきているのであるが、俗的な言葉で言うなら、これは“露払い”である。
今の比喩は適当ではないかもしれないが、アベノミクス第一の矢、第二の矢は、第三の矢を成功に導くためのカモフラージュに見えてくる。
安倍政権がCSIS(米国際問題研究所)から本命として託されたのが“成長戦略”である。
これを有効に発動させるためのミラージュ(蜃気楼)と言ったら言い過ぎかもしれないが、時限的な金融緩和や財政出動は、国民を欺く方便であるように見えてきた。
目前の景気浮揚への期待は、平成大不況からの脱却をイメージさせるが、安倍政権はその隙に乗じて成長戦略という、小泉構造改革の終局的な進化形を発動させるつもりである。
無難な二つの政策で国民を安心させておきながら、聖域なき規制緩和路線を爆発させ、企業の税制優遇などで、日本を弱肉強食のアメリカ型社会に変貌させるのが狙いである。
安倍成長戦略のかなめである国家戦略特区法や産業競争力強化法は、どう考えてもそこに帰着する。
この中心に日本社会の破壊に燃えている竹中平蔵氏がいる事実は大きい。
2013年4月19日、安倍首相は“成長戦略”についてスピーチした。
その中の(挑戦:チャレンジ)についてこう語っている。
「人材、資金、土地など、あらゆる資源について、その眠っている「可能性」を、存分に発揮させる。そして、生産性の低い分野から、生産性の高い分野へ、資源をシフトさせていくこと。「成長」とは、それを実現していくことに他なりません。」
これを意訳すれば「日本の人材、資金、土地、タンス預金など、あらゆる価値のある資源について、それらを外資様に委ねることによって存分に活用していただき、彼らに日本中の富を貢ぐことが本望です。」という風にしか聞こえないのだが。
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