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ダボス会議、ギリシャとユーロ圏の苦悩が再び焦点に
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投稿者 eco 日時 2015 年 1 月 21 日 22:12:54: .WIEmPirTezGQ
 

ダボス会議、ギリシャとユーロ圏の苦悩が再び焦点に

By CHARLES FORELLE
原文(英語)
2015 年 1 月 21 日 12:18 JST

ギリシャの反緊縮派政党、急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス党首 Associated Press
 21日開幕の世界経済フォーラム年次会合(ダボス会議)は、公式には「新たな世界状況」というあいまいなテーマについて話し合われるが、ある非常に具体的なテーマが6年間連続で非公式の議題となりそうだ。それは「ギリシャとユーロ圏の苦悩」だ。

 今後数日に予定される二つの重要日程は劇的なイベントとなるかもしれない。一つは、欧州中央銀行(ECB)が22日に開く定例理事会で、国債買い入れの発表が見込まれている。もう一つは、25日のギリシャ総選挙で、国際債権団が取りまとめた救済策の破棄を公約に掲げる急進左派連合(SYRIZA)が政権を獲得する可能性がある。

 いずれも厄介な現実を映し出している。一見すると金融市場は平穏で、欧州の政策決定は協調しているように見えるが、実際には危機が大方の予想よりずっと長引いている。

 欧州が危機の火消しに努めたことで、過去数年に拡大した金融市場の動揺は事実上、沈静化した。欧州が進めた改革により、崩壊した金融システムの修復に向けて確かな進展があった。だが、経済は回復半ばであり、6年間という時間は待つには長い。

 ECBにとっては、低インフレが長期化するという影響が出ている。ユーロ圏全体のインフレ率は2013年10月以降1%を下回っており、昨年12月にはマイナスに沈んだ。ECBは伝統的措置を使い果たしてもインフレ率を目標の2%弱に押し上げることができないため、米国や英国、日本が導入した量的緩和を渋々ながら検討している。

 ギリシャにとっては、失業率が極端に上昇するという影響が出ている。12年9月以降、失業率は25%以上に高止まりしている。だからこそ、12年の総選挙で無名ながら躍進した急進左派連合が25日の総選挙で勝利目前となっており、今回は欧州に救済策の大幅な変更を要求しているのだ。


ギリシャ議会前での改革支持派デモ(昨年12月) REUTERS
 投資家にとっては、ECBの量的緩和計画のほうが差し迫った懸念かもしれない。ECBのドラギ総裁と幹部らは量的緩和が近いというメッセージを数カ月前から発信してきた。市場はそれに合わせて見通しを調整し、量的緩和の実施を織り込むまでになっている。ユーロは2003年以来の安値圏にある。一方、ユーロ圏諸国の国債相場は、量的緩和が実施されればECBの買い入れ対象になるとの期待から、ドイツ国債を筆頭に過去最高値圏まで急騰している。

 投資家は量的緩和の影響力について警戒しそうだ。JPモルガン・アセット・マネジメントの欧州担当チーフ市場ストラテジスト、ステファニー・フランダース氏は「その規模に加え、ECB幹部が導入当初からどれだけ強力な措置にできるか」が注目されると述べた。

 同氏は無制限の国債買い入れなら限定的な買い入れよりも強力だろうと述べた。その上、限定的な買い入れでは、ドラギ総裁が政策担当者間の見解の違いを十分に埋めることができなかったというシグナルを投資家に送ることになる。

 一方、アナリストの間では量的緩和はやむを得ないとの声は多いが、その効果が長く続くとの見方は少ない。ECBは低利での資金供給を実施しているが、まだ新規融資が大幅に伸びるには至っていない。

 フランダース氏は、景気や市場への押し上げ効果が直ちに出そうな要素として、ユーロ安を挙げた。ユーロ安は欧州の輸出企業に恩恵をもたらす。また、輸入材価格を大幅に押し上げ、インフレ上昇を促すことにもなる。フランダース氏は「このような為替相場との魅力的な連動性を構築しているという点で、短期的にはインフレに、ひいては欧州株に相当大きな押し上げ効果をもたらしそうだ」と述べた。


上:現在と12年6月・09年10月の総選挙後の各党の議席数/中左:世論調査での支持率(急進左派連合と新民主主義党)、中右:世論調査での支持率(少数政党)/下:ギリシャのユーロ圏離脱を懸念する国民は36%、個人預金を懸念する国民は33%にそれぞれとどまる
 25日の総選挙で急進左派連合が勝利した場合、その影響が明らかになるのは先の話になりそうだ。例えば、ギリシャの政治組織は細分化されているため、急進左派連合が最終的にどの程度の勢力となり、実際に公約を遂行できるかを直ちに見極めるのは難しいだろう。選挙が接戦となれば、どの党も連立政権を樹立できず、再選挙に追い込まれることもあり得る。

 12年以降、急進左派連合の主張には変化が見られるが、あくまでギリシャ救済策の内容について再交渉し、大幅な見直しを迫るという公約が基盤となっている。同党の中心的なメッセージは、国際債権団が策定し歴代ギリシャ政権が実施してきた緊縮中心の政策は機能しておらず破棄すべきというものだ。

 同党がやはり公約の上位に掲げているのが、国内総生産(GDP)比でおよそ175%に達している巨額債務の再編だ。債務の大半はユーロ圏諸国と国際通貨基金(IMF)から借り入れたもので、その大部分は返済期限が数十年先となっている。金利も低い。

 だが、急進左派連合は、債務がギリシャの先行きを暗くしているとし、再交渉、すなわち一部債務免除に応じるよう求めている。ドイツなどの債権国はこれに断固反対しているため、交渉は厳しいものとなりそうだ。また、他国の債務の取り扱いをめぐる重要な先例ともなるだろう。

 ロイヤルバンク・オブ・スコットランドのマクロクレジット調査部門責任者、アルベルト・ガロ氏は、急進左派連合が勝利すれば「ポルトガルやイタリアの政党の間でこの点で攻勢に出ようという動機が高まる」とし、「ギリシャだけの話ではない」と述べた。
http://jp.wsj.com/articles/SB10948060512587593536504580412433492096258
 

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コメント
 
01. 2015年1月22日 13:01:45 : nJF6kGWndY

結局、白川時代のような中途半端な緩和で終わり

当面はユーロ圏周辺国の経済低迷と高失業は続きそうではあるが

原油安による押し上げ効果もあるから、それほどひどくはならないか



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