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原油相場の下落は産油国にダメージを与え、シェール石油産業等を破壊、投機市場から資金引き揚げ (櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/754.html
投稿者 五月晴郎 日時 2015 年 1 月 07 日 16:24:18: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201501060000/

2015.01.06

 原油価格の下落が西側の経済を揺るがしている。アメリカとサウジアラビアがロシアを攻撃する目的で仕掛けていると言われているが、その影響は全ての産油国におよび、投機市場から資金を引き揚げることは予想されていた。そうした動きが2015年の初頭から見られる。その結果として倒産、そして失業者の増加も避けられないだろう。

 WTI原油相場は1バレル50ドルを切ったようだが、OPEC加盟国が予算を組む際に想定していた価格はイランが140ドル、ベネズエラが121ドル、イラクが106ドル、サウジアラビアが93ドル、クウェートが75ドル、アラブ首長国連邦が70ドル、カタールが65ドルといった具合になっているようで、いずれも厳しい状況だ。アメリカのシェール・オイルやシェール・ガスの産業、あるいは北海油田は破綻する可能性がある。サウジアラビアは「肉を切らせて骨を断つ」戦略なのだろうが、どこまで持つかはわからない。

 アメリカがロシアを攻撃する大きな理由はふたつある。本ブログでは何度も書いているように、ソ連が消滅した後、ネオコン/シオニストは1992年にDPG(国防計画指針)の草http://www.nytimes.com/1992/03/08/world/us-strategy-plan-calls-for-insuring-no-rivals-develop.html、つまり世界制覇プロジェクトを作成した。その目的を実現するため、主権を放棄していない国々を制圧したいわけだが、それを妨害しているのがロシアだということがひとつ。ボリス・エリツィン時代のロシアはアメリカの属国になっていたが、今度は復活が不可能なように、ロシア自体を消滅させることがもうひとつの理由。

 DPG草案作成の前年、ポール・ウォルフォウィッツはシリア、イラク、イランを殲滅すると口にしていたhttps://www.youtube.com/watch?v=TY2DKzastu8にしていたが、その草案では新たなライバルの出現を防ぐことを第1の目的としている。潜在的ライバルとして示しているのは西ヨーロッパ、東アジア、旧ソ連圏、そして南西アジアだ。

 この草案が作成された当時、旧ソ連圏の中心的な存在、ロシアではアメリカの傀儡、ボリス・エリツィンが大統領として君臨、エリツィン周辺の腐敗したグループと手を組んだ人びとが国の資産を盗んで巨万の富を築いていた。いわゆる「オリガルヒ」だ。ロシアはアメリカの属国になっていたとも言える。ネオコンから見て、残された制圧すべき国はシリア、イラク、イランのほか、中国、そしてラテン・アメリカの国々だろう。

 内容がリークされたDPGは書き直されたようだが、2000年にPNAC(ネオコン系シンクタンク)が「米国防の再構築」として復活させ、その翌年から始まるジョージ・W・ブッシュ政権の基盤になった。

 ラテン・アメリカでアメリカへの従属を拒否する指導者の中心的な存在はベネズエラのウーゴ・チャベスだった。そのチャベスを排除するクーデターhttp://www.theguardian.com/world/2002/apr/21/usa.venezuelaが2002年に試みられている。

 その黒幕と指摘されているのはイラン・コントラ事件でも登場するエリオット・エイブラムズ、キューバ系アメリカ人で1986年から89年にかけてベネズエラ駐在大使を務めたオットー・ライヒ、そして1981年から85年までのホンジュラス駐在大使で、後に国連大使にもなるジョン・ネグロポンテだ。このクーデター計画は、事前にOPECの事務局長を務めていたベネズエラ人のアリ・ロドリゲスからチャベスへ知らされたため、失敗に終わった。

 WikiLeaksが公表したアメリカの外交文書によると、2006年にもクーデターが計画されている。「民主的機関」、つまりアメリカの支配システムに組み込まれた機関を強化し、チャベスの政治的な拠点に潜入し、チャベス派を分裂させ、アメリカの重要なビジネスを保護し、チャベスを国際的に孤立させるとしている。そのチャベスは2013年3月、癌のため、58歳の若さで死亡した。

 DPGでも示されているように、アメリカはEUも潜在的なライバルとして警戒の対象にしている。シリアの体制転覆を妨害し、独立国として影響力を強めているロシアを潰そうとアメリカは必死になっている。メディアでロシアを「悪魔化」する一方、軍事的な挑発でロシア軍を誘っているのだが、ロシアは自重、アメリカの作戦は思惑通りに進んでいないようだ。

 そこで、1980年代に成功した作戦を再び使い、石油相場を引き下げたようだが、これはロシアより西側にダメージを与えている。アメリカの命令に従うEUに見切りをつけたロシアは中国との関係を強め、決済をドルから金へ変更させつつあり、アメリカは窮地に陥った。

 ロシアへの「制裁」で最も大きなダメージを受けるのはEUだと指摘されていたが、その通りの展開で、ここにきてドイツhttp://www.dw.de/germany-warns-against-tougher-sanctions-on-russia/a-18169784やフランス(転載者記:URLのBBC Newsの記事が現時点で転載者のネットで表示不能)はアメリカの制裁に異を唱え始めた。政府を動かしている一部のエリートは買収済みのようだが、国内の反発がそれだけ強いということだ。アメリカがEUの弱体化を狙っていることにEUも気づいたのかもしれない。

 アメリカはロシアの属国化を前提に、中国の制圧を目論んでいた。ブッシュ・ジュニア大統領が就任当初、中国脅威論を叫んでいた理由もここにある。が、日本もアメリカにとって潜在的なライバルであり、弱体化、属国化の対象でもある。  

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コメント
 
01. 2015年1月07日 17:59:28 : jXbiWWJBCA

コラム:原油価格の「明らかな誤り」
2015年 01月 7日 14:59 JST
Edward Hadas

[5日 ロイター] - 原油価格は依然として高過ぎであり、時として低過ぎであり、そしてあまりにボラタイルだ。つまり、誰にとってもうまく機能していない市場となっている。

原油相場が過度に乱高下しているのは紛れもなく明らかだ。昨年6月以降の50%の下落は極端だとしても、市場はごくまれにしか安定しない。2000年以降、日々の原油価格は6カ月前に比べて平均18%高いか安い水準で推移している。

こうした価格変動は、特に需要の変動が極めて緩やかであることを考えれば不必要なものだ。1990年以降、原油需要の年間変動率が3%を超えたことはない。他方、原油の平均供給コストの変動も極めて緩やかだ。2011年半ばから2014年半ばまで見られたように、原油価格の安定推移に必要なのは、在庫と生産量の緩やかな調整だ。

原油価格の急変動は不必要なだけでなく、有害でもある。急速かつ劇的な価格変動は、良い投資を悪い投資に変えてしまう。例えば、原油価格が1バレル60ドルを下回った水準のままなら、米国のシェールオイル開発に投じられた資金の大半は無駄になる。

当然のことながら、実際の価格が問題になる。石油とそれ以外のエネルギーの生産者はともに、原油価格に従って行動が変わる。企業や家計の消費パターンも同様だ。原油が安ければ、生産コストが高い油井は手つかずのまま放置され、消費者にとっては燃費の悪い車でさえ経済的となる。一方で原油が高ければ、電気自動車が良く見えるようになり、生産者にとっては深海油田掘削も理にかなうようになる。

世界経済全体にとっては、原油が可能な限り安くなることは恩恵に他ならない。その観点からすれば、現在の原油価格はまだあまりにも高過ぎる。いたずらに高価な原油の生産は、熟練労働者と最先端の設備を無駄にしている。石油輸入国は必要以上の高い金額を払う羽目になっている。石油輸出国は現金を手にするが、豊かな石油収入はしばしば、無能な政府をつくり出したり、石油以外の経済を弱体化させる。

世界的に最も効率の良い油田からの生産量が増えるなら、原油価格はもっと下がる可能性がある。ただ、どれほど安くなるかは誰にも分からない。超低コストで生産できる未開発油田を持つサウジアラビアなどの産油国が、それらを積極的には開発もしくは探査しないと決めているからだ。とはいえ、1バレル30ドル以上が妥当だと考える理由はない。米エネルギー情報局(EIA)の計算に従えば、インフレ調整後の1990年代の年間平均価格はその水準だ。

生産者にとっての価格と消費者にとっての価格は別物だ。生産コストを大幅に上回る価格を付けるには十分な理由がある。石油は燃焼時に環境を汚染する再生不能エネルギーであり、石油を輸入に依存することには政治リスクも伴う。

消費者にとっての正しい価格とは、自動車が運転できるほどには安くある一方、将来的に有望な代替エネルギー源の開発を促す程度には高く保たれるべきだ。最適価格を正確に計算する方法はないが、ガソリン小売価格の約60%が税金である欧州や日本の政策は正しい方向を向いている。

ガソリン小売価格に占める税金の比率が15%の米国は異端だ。再生可能エネルギーへの投資に対する強い動機を生むには、それでは明らかに低過ぎる。米政府は望ましい方向に進むべく石油産業に多くの規制を導入しているが、最も説得力のある方法は税率を上げることだろう。

理想の世界なら、生産者にとっての原油相場は現在より安くかつ安定的に推移する一方、消費者にとっては現在より高い水準で安定しているだろう。理想の世界は存在した試しがないが、原油市場には改善の余地がある。

適切な生産者価格をつくり出す最善の方法は、カルテルの結びつきを弱めることだ。生産者は価格を安定させるのに十分な程度の統制は保ちつつ、軽率な投資や破壊的な過剰生産を呼び込むほどには価格を上昇させないため、市場シェア争いには貪欲であるべきだ。幸いにも、そうした動きは進んでいるように見える。サウジアラビアが市場シェアを守るべく下した最近の決断は正しい方向への一歩だ。

一方、消費者価格を必要十分な水準で高く安定させる最善の方法は、原油価格に合わせて石油の税率を変えることだ。最近の原油急落は素晴らしい機会を提供している。燃料の小売価格が一定なら消費者は原油安にはほとんど気づかないだろうし、ほとんどの政府は税収の増加を歓迎するはずだ。

ただ残念ながら、各国政府が気にかけているのは、長期的に賢明なエネルギー価格がどうであるかより、短期的に消費者需要をどう刺激するかだ。足元の原油安がもたらすチャンスはほぼ間違いなく無駄になるだろう。
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0KG0D120150107


02. 2015年1月07日 18:43:44 : Y7DCGUFcdQ
>1 jXbiWWJBCA


また貼り付け病の荒らし


03. 2015年1月08日 05:47:19 : Qk0z0gVGLY
やっぱりカギは日本が握っているんだな。

というのは、米国から見たら、そのとおり、日本はほぼ陥落しており、
安全パイ。あらゆる角度から締め付けをしているので、親米磐石のはず。

なので、逆にこれが揺らぐと、足元が揺らぐのと同じ。米国内の州が反乱する
ぐらいのインパクトがある。気をつけないといけないのは身内だからね。
もちろん家族にたとえての話で、米国は日本を身内と思ってないけどw

日本国民が米国に対して反抗的な、というかまともな態度をとれば、
世界の流れは一気にそちらに行く。単に、日本の親米政権にNOと言えばよい。

日本国民の選択ひとつで世界が変わる。


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