01. 2014年12月24日 15:16:06
: tQomazAtrg
米国は関与を否定せず=北のネット不通 北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺を題材にした映画『インタビュー』を製作したソニー・ピクチャーズエンタテインメントをハッキングしたと推定される中、北朝鮮国内のインターネット網が23日午前1時から10時間、完全に使用不能になった。 米国がソニー・ピクチャーズのハッキング事件に関連し、北朝鮮の責任を追及し、相応の措置を取ると宣言した直後の出来事だっただけに、米政府が北朝鮮にサイバー攻撃を仕掛けたのではないかとの見方が出ている。北朝鮮の対応によっては米朝間に全面的なサイバー戦争が起きかねない状況だ。
使用不能になったのは、主に北朝鮮の公式ドメイン「.kp」を使用するインターネットサイト。朝鮮中央通信、労働新聞、朝鮮の声放送、金日成総合大学、高麗航空をはじめ、対外用ウェブサイトのネナラ、柳京、朝鮮体育後援基金、フレンド、朝鮮料理、朝鮮民族保険総会社、朝鮮教育後援基金、民族大団結などのサイトが全面的にまひした。朝鮮中央通信のサイトは23日夜までつながりにくい状態が続いた。
北朝鮮のインターネットサイトは、韓国では接続が遮断されているが、米国など諸外国では自由に接続できる。
インターネットインフラ管理団体のダイン・リサーチは「北朝鮮と外の世界を結ぶインターネットの接続状態と品質が24時間低下した後、23日には完全に不通になった。何者かが北朝鮮を攻撃し、北朝鮮がオンライン状態を維持できなくなった可能性がある」と指摘した。
ネットワークセキュリティー業者のアーバー・ネットワークスは「2日前から北朝鮮のインターネットインフラに対し、サービス拒否(DoS)攻撃が行われた」と指摘した。
北朝鮮は中国国営の通信キャリア、中国聯合通信(チャイナ・ユニコム)のネットワークを使用している。北朝鮮のインターネットが使用不能になったのは、オバマ米大統領が19日、北朝鮮に対し「相応の対応を取る」と表明し、北朝鮮のインターネット通信網のゲートウェーである中国にサイバー安全保障に関する協力を求めた直後のことだった。偶然の一致という可能性もあるが、米国が非公開でサイバー攻撃を行った可能性も否定できない。米国は過去にイラン、中国、ロシアなどにサイバー攻撃を仕掛けたことがあるとされる。
これについて、米国務省は肯定も否定もしていない。国務省のハーフ副報道官は「(北朝鮮に対し)可能な対応オプションが何であるかを詳細に明らかにはしない。(北朝鮮へのハッキング攻撃に関する)メディア報道にはいかなる形でも言及しない」と述べた上で、「我々が対応措置を取れば、目に見えるものも目に見えないものもあり得る」と付け加えた。
2009年からサイバー司令部を運営している米国のサイバー攻撃能力は世界最高水準と評価されている。10年に米国のサイバー攻撃がイランの原子力発電所の稼働を停止させたとの見方もある。
専門家はサイバー攻撃が情報戦の色彩を帯びているため、その全貌を知ることは困難だと指摘した。韓国政府当局者は「北朝鮮のウェブサイトがダウンしたのが接続障害なのか、セキュリティーシステムの強化なのか、はたまたハッキングが原因なのか不明だ」と指摘した。ハッキングの主体が米国だとすれば、単純にウェブサイトをまひさせるレベルにはとどまらないとの見方もある。韓国軍関係者は「サイバー攻撃で北朝鮮のインターネット網にある内密の情報をハッキングする際、サイトがまひした可能性がある」と指摘した。
韓国政府筋は「北朝鮮のハッキングに関する情報は米国から得ていない」としながらも、「北朝鮮がソニー・ピクチャーズをハッキングしたと推定される中、それに対する報復として、米国が北朝鮮をハッキングしたという心証はある」と述べた。
一部からは中国が北朝鮮のインターネット接続を遮断したのではないかとの見方もある。北朝鮮のウェブサイトは、中国・瀋陽で中国聯合通信のネットワークに接続している。労働新聞と対外宣伝サイト「我が民族同士」のサーバーは中国に、朝鮮中央通信、朝鮮新報のサーバーは日本にあるとされる。
北朝鮮が今回の事態に対し報復に出た場合、米朝間で大規模なサイバー戦争が起きる可能性がある。サイバー戦争では、北朝鮮が大きな打撃を受ける余地が小さいため、報復に乗り出すのではないかとの見方だ。北朝鮮はイントラネット(内部通信網)を経由してインターネットに接続するが、コンピューターの普及率が低く、接続速度は非常に遅い。また、公式に使用しているIPアドレスは1024個しかなく、攻撃効果は小さいとみられている。
北朝鮮は今月21日、国防委員会の名義で「ホワイトハウス、国防総省、テロの本拠地である米国全体を狙った超強硬対応を取る」と警告したが、今回のネット使用不能事態については、何の反応も示していない。一部には北朝鮮がサイバー戦争を口実に韓国側に挑発を行うことを懸念する見方もある。韓国に対するサイバーテロやミサイル発射などで韓半島(朝鮮半島)内の緊張を高める可能性があるためだ。
ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
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