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アメリカとキューバが国交再開へ
壊れる前に 2014.12.18
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-a112.html
アメリカのオバマ大統領がキューバのラウル・カストロ議長が両国間の関係正常化を表明しました。
アメリカ側からは、経済封鎖が効果をあげなかったからというのが政策転換の大きな理由として挙げられていますが、アメリカによる貿易の制限でキューバ経済が極度に困窮していたこともまた事実です。物品の流入で貨幣の価値が急速に変動し、人々の日々の暮らしが耐えられるのかという心配があります。自由が制限されていたことも事実です(旅行者として見る限り、社会主義ではない国でもっと不自由そうなところはたくさんありましたけれど)。たがが外れてしまい、社会の編み目が完全に崩壊してしまうことだって考えられます。
私たちの国での報道ではおそらく見逃されてしまいがちになるだろうと思われる点を書き留めておきます。オバマ大統領のスピーチの11分30秒ぐらいから13分30秒ぐらいのところ。キューバの人々のあいだにかつて自分たちを植民地支配した大国がまた自分たちの将来を左右しようとしているという警戒感があるという認識を示し、両国の間の過去を消し去ることは決してできないと誠実に非を認め、力を合わせて過去を乗り越えていこうと呼びかけています。
私たちの国もまた、全く正常な関係を築けていない国や、とてもぎこちない関係に陥ってしまっている国々と隣り合わせです。全体主義者たちが主導した戦争が終わった後、私たちはアメリカから自由と民主主義を学んできました。今日という大きな歴史の転換点にアメリカからまた何かを学ぶとしたら、経済制裁という外交政策の不毛はもちろんのこと、オバマ大統領が示した過去と率直に向き合う姿勢にも目を向けなくてはならないと思います。
写真は7年前にハバナ旧市街で撮ったものです。
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