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次期大統領選挙で世界は戦争に近づく(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/608.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 25 日 00:31:05: igsppGRN/E9PQ
 

次期大統領選挙で世界は戦争に近づく
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-ba0b.html
2014年11月25日 マスコミに載らない海外記事


Paul Craig Roberts
2014年11月16日

グレン・グリーンウォルドは、ヒラリー・クリントンは悪徳銀行幹部と主戦論者連中の大統領候補であることを明らかにした。https://firstlook.org/theintercept/2014/11/14/despite-cynicism-genuine-excitement-hillary-clinton-candidacy/ パム・マーテンスとラス・マーテンスは、エリザベス・ウォーレンは一般大衆向け選択肢だとしている。http://wallstreetonparade.com/2014/10/hillary-clintons-continuity-government-versus-elizabeth-warrens-voice-for-change/ 国民を代表するような政治家が、選挙戦を行うのに必要な選挙資金を得られるとは私には思えない。もしウォーレンが脅威になれば、支配体制側は彼女をいんちきな罪にはめて排除するだろう。

ヒラリーが大統領になれば、ロシアとの戦争を意味することになろう。ロバート・ケーガンやマックス・ブートの類のネオコン・ナチスが、彼女の戦争政策を仕切り、ヒラリーは、ロシアのプーチン大統領を、アドルフ・ヒトラーになぞらえているのだから、戦争は確実だろう。ミシェル・チョスドフスキーや、ノーム・チョムスキーが書いている通り、戦争は、核戦争になる。

ヒラリーが大統領に選出されれば、金融ギャングや、不当利益を得ている戦犯連中が国家乗っ取りを完了するだろう。乗っ取りは永遠となるか、アルマゲドンまで続くだろう。

ヒラリーが大統領になったら一体どうなるかを理解するには、クリントン大統領時代を思いだして頂きたい。クリントン大統領時代は、一般には良く知られていない形で、世の中を大きく変えるものだった。クリントンは、民主党を“自由貿易”協定、金融制度規制緩和、ユーゴスラビアとイラクへの違法軍事攻撃、ワシントンが今も継続中の“政権転覆”政策を開始して破壊し、彼の政権は、アメリカ国民に対し大義無しに殺傷能力のある武器を使用して、殺戮を贋の捜査で隠蔽した。これがアメリカを、収入と富の巨大な不平等がある、軍事化した警察国家への急降下の道を辿らせた四大変化だ。

一体なぜ共和党が、北米自由貿易協定を望んでいたのかは理解できるが、それに署名し、法律として発効させたのはビル・クリントンだった。“自由貿易”協定とは、アメリカ市場で売られる商品とサービスの製造を海外移転する為に、アメリカ大企業が利用する道具なのだ。製造を外国に移転して、労務費削減で、企業収益と株価格を上げ、株主にはキャピタル・ゲインを、幹部には何百万ドルの業績手当てをもたらす。資本に対する報酬は大きいが、こうした報酬は、アメリカの製造業労働者と都市や州の税基盤を食い物にして得たものだ。

工場が閉鎖され、雇用が海外に移転されると、中流階級の雇用は消滅した。産業、製造業労働組合は骨抜きにされ、民主党の選挙運動資金を提供していた労働組合は破壊された。資本に対する労働者の拮抗力は喪失し、民主党は共和党と全く同じ資金源に頼らざるを得なくなった。その結果が、一党国家だ。

都市や州の弱体化した税基盤が、共和党が公共部門労働組合を攻撃するのを可能にした。現在、民主党はもはや、普通の人々からの労働組合員費で資金を得る政党として存在してはいない。現在、両政党とも、金融部門、軍安保複合体、イスラエル・ロビー、採掘産業と、アグリビジネスといった、同じ強力な既得権集団の権益を代表している。

どちらの党も有権者を代表してはいない。かくして、国民は、金融機関救済と戦争の経費を背負わされ、一方、採掘産業やモンサントは環境を破壊し、食糧供給を劣化させている。選挙では、もはや憲法上の保護が喪失していることや、政府の法律に対する責任といった本当の問題は扱わない。両党は、そうではなく、同性婚や連邦政府の中絶補助金といった類の問題で競うのだ。

クリントンによるグラス・スティーガル法廃止は、更なる規制の除去が続いて、金融制度が、賭けの結果は国民と連邦準備金制度理事会が負担するギャンブル・カジノに変身することを可能にした最初の動きだった。本当の結果は、これからわかるだろう。

クリントン政権の対セルビア人攻撃は、国際法の下では戦争犯罪だったが、戦犯として、裁判にかけられたのは、自国を守ろうとしたユーゴスラビア大統領だった。ランディー・ウイーバー一家を、ルビー・リッジで、ウェイコーで76人を殺害し、わずかな生存者を見せしめ裁判にかけた、人類に対するクリントン政権の犯罪は罰を免れた。かくして、クリントンは、14年間にわたる、ブッシュ/オバマによる、7ヶ国における、人類に対する犯罪の前例を作ったのだ。何百万人もの人々が殺害され、身体障害にされ、強制退去させられたことは、全て容認されるのです。

政府が、自国民を外国人に対して扇動するのは クリントン、ジョージ・W・ブッシュやオバマの成功が実証している通り余りに容易だ。しかし、クリントン政権は、アメリカ国民を自国民に対しても扇動するのに成功したのだ。FBIが、ランディー・ウイーバーの妻と若い息子を、いわれなく殺害した際の、プロパガンダ的なランディー・ウイーバー非難が、政府の責任問題を問うことの置き換えとなった。FBIが、セブンスデー・アドベンティスト教会から分派した宗教運動のブランチ・ダビディアンを、戦車や毒ガスで攻撃し、主に女性と子供、76人を焼き殺した火事を起こした際、クリントン政権は、政府が殺戮した犠牲者に対する、とっびで、裏付けのない嫌疑によって、大量虐殺を正当化した。

こうした犯罪の責任を問おうとするあらゆる取り組みは阻止された。こうした事は、法からの免責を得ようとする、行政府による上首尾の衝動の先例となった。免責は今や日常茶飯事となり、国民を路上や自宅で虐待し殺害することが、地方警察にまで広がった。

クリントン政権から始まった、ワシントンの国際的な無法さについて、ロシアも中国政府も、益々批判を強めている。サダム・フセインの“大量破壊兵器”に関するワシントンのウソは、イラクにおける“体制転覆”という目標や、ワシントンの違法な爆撃や、イラク人の子供500,000人の命を失わせた禁輸、しかもクリントンの国務長官オルブライトは、膨大な命が失われたことは正当化されると述べたことを含めクリントン政権で始まったのだ。

アメリカ政府は、過去、卑劣な行為をしてきた。例えば、米西戦争は帝国になるためのもので、ワシントンは中南米の改革主義者達から、アメリカ大企業の権益を常に守ってきたが、クリントン政権はこの犯罪をグローバル化した。体制転覆は、無謀となり、核戦争の危険をもたらしている。もはや、政権が打倒された、グレナダやホンジュラスとは話が違うのだ。現在標的となっているのは、ロシアと中国だ。ロシア自身のかつての一部、グルジアとウクライナは、ワシントン属国と化した。ワシントンが資金提供しているNGOが、抗議行動を中国本土内に広げ、政府を不安定化させようとして、香港で“学生抗議運動”を組織した。こうした核大国への内政介入の無謀さは前代未聞だ。

ヒラリー・クリントンは主戦論者であり、共和党候補者もそうなるだろう。ワシントンから発せられる、激化する反ロシア言辞や、EUの愚かなアメリカ傀儡諸国が、世界を絶滅への道へと向かわせた。アメリカは“例外的で、必要欠くべからざる”国だという傲慢な信念を持つ傲慢なネオコンは、こうした言辞や経済制裁緩和を、譲歩と見なすだろう。ジョン・マケインやリンジー・グラハムの類のネオコンや政治家が言辞を激化すればするほど、我々は益々戦争へと近づいて行く。

アメリカ政府は今や、いつか犯罪を行いそうな人々の先制逮捕と拘留を奉じているのだから、連中が人類を破壊する前に、ネオコン主戦論者集団丸ごと逮捕され、無期限拘留されるべきなのだ。

クリントン時代には、無数の犯罪や隠蔽工作を記録する多くの本が書かれた。オクラホマシティー爆撃、ルビー・リッジ、ウェイコー、FBI犯罪研究所スキャンダル、ヴィンセント・フォスターの死、麻薬密売へのCIA関与、警察の軍隊化、コソボ、その他諸々。これらの本の大半は、大変な変身が起きているのに、誰もアメリカ統治方式の変身の本性を自覚しなかったので、リバタリアン、あるいは保守的な視点から書かれている。忘れてしまった人々や、当時余りに若くて理解ができなかった人々は、クリントン時代に習熟する、あるいは再度習熟する様に、つとめるべきなのだ。最近、私は、アンブローズ・エヴエンズ・プリチャードの本、Secret Life of Bill Clinton(ビル・クリントンの秘密の生活)について書いた。膨大な証拠を載せているもう一冊の本は、ジェームズ・ボヴァールのFeeling Your Painだ。議会とマスコミは、相対的にさほど重要でない、ホワイト・ウォーター不動産取引や、ホワイト・ハウスのインターン、モニカ・ルインスキーとクリントンの情事に焦点を当てて、大規模な隠蔽工作を支援し、幇助したのだ。

クリントンと彼の腐敗した政権は、多くの重要なことにウソをついたが、モニカ・ルインスキーとの情事に関する彼のウソで、下院は彼を弾劾しようとした。弾劾に値する無数の重要な問題を無視して、ささいな理由を選び、議会もマスコミも、責任を負わない行政府の勃興に加担している。この責任の欠如が、アメリカ国内での専制と、海外での戦争をもたらしたが、この二つの悪がアメリカ全体を包み込んでいる。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/11/16/next-presidential-election-will-move-world-closer-war-paul-craig-roberts/


 

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01. 2014年11月26日 07:36:06 : jXbiWWJBCA


「世界はグローバル化などしていない」に反論する

データで知る、世界経済を取り巻く環境変化のリアルな姿

2014年11月26日(水)  琴坂 将広

 前回は、我々が現在直面しているグローバル化や国際経営といった現実が、歴史的に見てどこまで遡ることができるのかをご紹介しました。今回は、1970年代以降から急速に進展しているいわゆる「グローバリゼーション」の背景には、どういった経営環境の変化が存在するのかを概観してみましょう。

 もちろん、11月18日公開の入山章栄・早稲田大学ビジネススクール准教授のコラムでも紹介されていたように、実は、グローバル化なんて進んでいないという意見や研究も存在しています。しかし本稿では、その是非を問う前に、グローバリゼーションを可能にしたと言われる、いくつかの重要な歴史的要素を理解することから、議論を進めていきましょう。

 まず理解すべきは、1)情報通信とグローバルメディアの成長、2)人と物の移動手段の進化、3)国際標準の整備とモジュラー化、そして4)国際法規の整備と市場統一、という4つの流れです。これらすべてを踏まえて論じなければ、今、世界で起こっている経済の流れを理解することはできません。

インターネットが世界をつなげたのではない

 よくある勘違いは、グローバル化といえばインターネットの普及を指す、という先入観です。

 インターネット普及の背景には、長年の歴史を経て発達してきた物理的な通信ネットワークの進化があり、その重要性を無視することはできません。

 通信ビジネスは少なくともローマ帝国の郵便制度や、日本の飛脚、はたまた伝書鳩を用いた都市間通信のネットワークまでさかのぼることが可能です。インターネットの直接の源流とも言える電波通信も、19世紀初頭に登場したもので、インターネットはその延長線上にある1つの技術に過ぎません。

 現代、光通信網で世界が物理的にリアルタイムで接続されています。19世紀初頭に生み出された電信は、19世紀中頃にはアメリカ大陸と欧州を接続する海底ケーブルの実用化へと繋がりました。そして戦後1970年代頃から急速に進化した海底通信網が、まさに全世界を物理的につなげたのです。

 下に示した地図は、こうした世界中に張り巡らされている通信網を俯瞰することができるウェブサイトから取得したものです。この図を見れば、世界中の国々が無数の海底ケーブルによって物理的につながっているのが分かります。

 これに通信衛星や移動体通信の技術などが加わり、現代では地球の裏側の人とも、コストを意識せずに映像などを用いた豊かなコミュニケーションが可能です。これにより、各種のメディアを通じて情報が国境を超えて活発に流通しています。ハイビジョンのテレビ会議を日常的に用いて、遠く離れた国の専門家や同僚と議論し、協業してなにか生み出すといったことが、実際に行われています。

2014年11月現在の世界の海底通信ケーブル網

出典:Submarine Cable Map
 そしてこの現実が、わずか数十年前には想像の世界にしか存在していなかったのは事実です。この変化は、果たして「グローバル化否定派」が言うように、無視できる変化なのでしょうか。

人とモノの移動手段は、ただ安くなっただけではない

 さらに、情報の流通だけがグローバル化をもたらすわけではありません。経営者の視点からは、それと同じかそれ以上に、人とモノの移動手段の進化が大きな意味を持ちます。この側面においてもやはり1970年代に、大きな技術進化がありました。

 特に顕著なのは、ジェット旅客機とコンテナ船の普及です。この2つの技術が、より安全で、より時間に正確で、より頻繁な、そしてより低価格な人とモノの輸送手段として急速に普及し、世界的なネットワークを構築しました。

 下の画像は、英国のNATS(航空管制業務サービス)が公開したものです。24時間の間に欧州上空を飛行する全ての旅客機をコンピュータグラフィックスで示したビデオです。ぜひ一度ビデオもご覧になって下さい。

 この一つひとつの点が飛行機であり、数百人の人間を載せて、数十トンの貨物と共に飛行していることが分かります。この活発な人とモノの移動が、1年中繰り返されているのです。これは空路の話ですが、もちろん海路でも同様の成長が起きています。

ヨーロッパ上空の航空輸送網

出典:NATS BLOG
 ジェット旅客機も、コンテナ船も、70年代ごろから本格的に普及しました。この2つの技術がそれまでと大きく異なるのは、これらの技術が世界中の港や空港などの関連インフラの標準化と相まって急成長したことです。

 標準化されたテンプレートに基づき、世界中で急速にインフラが整備されました。そして、そのインフラの運用に必要な人材も統一的なカリキュラムが普及したことで、大量に訓練する事が可能になりました。例えばコンテナ輸送であれば、それまでは荷物を揚げ降ろしするのに熟練労働者の経験と勘が必要であったものが、標準化されたコンテナというモジュールとそのシステム化で、効率的に、安定的に、しかも大規模に運用することが可能となったのです。

 同時に、直行で行ける範囲も世界中に広がりました。1965年には、ロンドンからシドニーに行くには、飛行機を6回給油するか、乗り換える必要がありました。ロンドン、ローマ、カイロ、ドバイ、シンガポール、ダーウィン、そしてシドニーという長旅です。しかし現在は、例えばボーイング777-200ERならば、ロンドンからの直行が可能な時代となりました。

 1回で運べる量も大きく増加しています。例えば、世界最大級のコンテナ船であるマジェスティック・マースクは、一度に長さ6.1m、幅2.5m、高さ2.6mの20フィートコンテナを1万8000個も搭載することが可能です。さらには運賃も値下がりしました。1979年と2010年を比較すると、平均的な航空運賃は現在価値に換算した計算で約半額になっています。現代は、日本からブラジルに自動車を輸送しても、契約によっては8万円もかからない時代です。

 現在、全世界には約4000の空港を約2万5400の航空路が結び、約1000の国際港を約2万5800の海路が結ぶ世界的な物流のネットワークが形成されています。世界の海上輸送量は60年代の6倍となり、商船の総トン数も10倍近くにまで拡大しました。定期的で、定時性が高く、迅速で、かつ価格が低く、しかも安全性の高い物流・交通手段が運営コストを削減し、今や全世界をつなげようとしています。

 この全世界規模の人とモノの輸送網は、30年前とは比較にならない大きな広がりを持ちつつあります。この30年で起こった世界的な結びつきの発展は、果たして歴史の中で捉えれば、些細な事実なのでしょうか。

英語よりも重要な言語が、世界中で普及している

 言語の標準化もかつてなく進んでいます。世界の共通言語といえば、現在は英語です。近年、日本では多くのメディアで英語の重要性が叫ばれています。しかし実は、グローバル化という現実に対して、英語はあまり重要な意味を持ちません。太古の昔から海外とやり取りをする事業家にとって、国際的に通用する自然言語が話せるというのは一般教養のひとつであり、特段にそれが変わっているわけではないからです。

 その一方、グローバル化の進展において、英語のような自然言語よりも重要な役割を果たした数々の言語があります。それはいわゆる人工言語と定義される、人間が人為的に創りだしたコミュニケーションの手段です。多種多様な人工言語の普及が、国境や文化や距離を超えて人々が協業することの困難を、劇的に低下させてきました。

 その代表例が、「国際標準」です。1947年につくられたISO(国際化標準機構)や、63年設立のIEEE(アイ・トリプル・イー)などが制定する国際標準の多様化とその普及は、グローバル化の意味を考える際に極めて重要です。国際標準は、世界中に点在する、文化や方法論の異なる技術者たちをつなぎ合わせています。世界中で同じUSBが用いられ、同じ無線LANが使用できるのも、こうした世界的な標準化の努力の成果です。

 USBの様な国際標準は、無数に存在します。ユニークな国際標準といえば、例えば英国規格協会が発案したISO3103がよく話題になります。これは「標準的な」紅茶の入れ方を示しています。ISO3103 のお陰で、これを参照した、英語も通じない誰かが、その標準に基づいた製品、すなわち紅茶を提供することが可能になっています。同じように、無数の出入力端子や、素材の品質、さらにはISO9001のような品質マネジメントの水準にまで、様々な領域で「世界標準」が定義されているのです。

 世界中で共通の人工言語が話されていることで、知らない企業が知らない場所で作った製品やサービスが、適切であることが担保されます。こうした基盤が整備されているからこそ、シャオミー やワンプラスは、世界中の部品部材メーカーと連携し、アップルやサムソンに対抗できる携帯情報端末を短期間に低価格で製造できるのです。

 逆に言えば、人工言語が整備されていなかった過去の世界経済とは全く別次元で個人と企業の連携が可能になったのが、現代の事業環境なのではないでしょうか。この点も、近年の「グローバル化」を理解する上で重要な事実です。

世界は、全体としては市場統一の方向を向いている

 以下の図は、WTO(世界貿易機関)の統計でみた、世界の地域貿易協定の件数の推移です。この図表からも分かるように、”Currumulative RTAs in force”すなわち、現在発効中の地域貿易協定の数は、約400件に迫ろうとしています。例えば、NAFTA(北米自由貿易協定)、MERCOSUR(南米南部共同市場)といった地域統合の動きが、国境を超えて人、モノ、お金を移動させる困難を少しずつ小さくしています。

 こうした地域貿易協定の数は、92年頃から急速に増えています。この流れを受けて、通関業務の簡素化や、非関税障壁の撤廃も進んでいます。 こちらの面からも過去とは比較にならないほど、国境を超える時の困難が小さくなっています。

 また、国際的な商取引における契約関係に関する判例や、またそうした取引を熟知した弁護士や会計士の数も増加しています。国家をまたいだ企業買収や、事業連携の実績が積み重なっていくに従い、ノウハウが市場に蓄積されており、企業レベル、個人レベル双方の世界的なつながりやネットワークが形成されつつあります。

 これも、いわゆるグローバル化が進展しているという主張を裏付ける事実とはいえないでしょうか。

世界の地域貿易協定の件数推移(1948年から2014年)

資料 WTO Secretariat
世界の経済成長より、貿易の成長の方が急で速い

 1980年代のはじめ頃から、こうして様々な技術的基盤が同時並行的に進化し、さらに市場自体もよりいっそうの広がりを持つようになりました。先進国市場の成長の飽和により、企業が新たな成長機会を模索し始めました。ベルリンの壁崩壊に象徴される旧東側諸国の体制変化は、新たな市場の参加を意味しました。さらには経済成長によるアフリカなどの新たな新興市場の登場が拍車をかけた結果、20世紀末から21世紀以降の世界の貿易量はこれまでとは異なるペースで拡大してきたのです。

 以下の図は、1948年から2013年までの世界の商品貿易量の変化を示したものです。左側の図表で示されているように、1980年頃以降の世界の商品貿易量の成長ぶりは、それ以前と比べて驚くべき勢いです。リーマン・ショックの時期に一時落ち込むものの、すぐにまた成長トレンドに乗りました。さらに右側の図表は、1982年を100とした時の、商品貿易量の成長と、世界のGDP(国内総生産)の成長を指数化したものです。この図表からは、1990年代以降、世界貿易の成長のスピードが、世界経済の成長のペースより速くなりつつある様子が読み取れます。

全世界の商品貿易量(金額ベース)の時系列変化

資料 IMF World Economic Outlook Database; World Trade Organization Stat
 同様に、世界がどの程度つながり合っているかを分析している各種の指標を見てみても、過去10年ほどの期間で世界のつながりが強まりつつあるのが読み取れます。

 以下の図表は、独DHLが経済学者パンカジ・ゲマワットらの協力を得て毎年公開しているDHL Global Connectedness Indexの2014年の報告書に掲載されている図表です。この図表は、 DHL Global Connectedness Index(※1)、KOF Index of Globalization(※1)、Ernst & Young Globalization Index(※2)、そしてMaastricht Globalization Index(※3)の毎年の数値トレンドを比較しています。これらの指標は、世界経済のグローバル化がどの程度進行しているかを調査している代表的なものです。

 この図表からも分かるように、リーマン・ショックの影響により世界の金融と流通の流れに一定の停滞が見られたものの、こうしたデータを根拠とすれば、いわゆるグローバリゼーションの流れが現在に至るまで着実に進行していることを読み取れるのです(※4)。

グローバリゼーション指標の推移比較


出典:DHL Global Connectedness Index 2014, page 17
 これまで見てきたように、世界全体で見てみると、いわゆるグローバル化が進行していることを示すデータは数多く存在するように思えます。商品貿易量や、情報通信量、資本の国際移動、人の移動など、数々のデータや技術の進化が、世界がより繋がり合う方向に向かっていることを示唆しています。

 ではなぜ、「グローバル化」など起きていないという見方が存在するのでしょうか。グローバリゼーションなどという言葉に惑わされてはいけないという声は、なぜ今も根強いのでしょうか。

 次回はこうした疑問に答えるべく、グローバル化が進んでいないとするデータを紹介しながら、なぜそうした観測が存在するのか、我々はそれをどう考えればいいかを議論していきたいと思います。

 ご意見、ご感想、お待ちしております。

※1 KOF Index of Globalization
※2 EY
※3 Pim Martens
※4 DHL Global Connectedness IndexはDepth、すなわちつながりの深さという観点では進化していると報告していますが、実はBreadth、すなわち全世界が均質的につながっているかどうかという点においては、それほどグローバル化は進行していないと報告しています。

このコラムについて
ボーダーレス経営論〜情報過多時代の「未知先」案内

起業、コンサルティング、そしてアカデミア。ボーダーレスに知見を積み上げてきた著者が、先行き不透明な時代の経営を、経験や経営学、経済学、戦略コンサルティングのツールを駆使しながら読者に「未知先」案内します。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20141125/274207/?ST=print


02. 2014年11月27日 07:56:27 : jXbiWWJBCA

なんと女子学生の5人に1人が被害者、
レイプが蔓延するアメリカの大学
2014年11月27日(Thu) 石 紀美子
 「大学で勉強している女子学生の5人に1人が、在学中に性的暴行を受けていると推定されています。5人に1人ですよ。(中略)これは許しがたい事実です」

 厳しい表情で語ったのはオバマ大統領だ。横にバイデン副大統領が同じように真剣な顔つきで立っている。

 あまり知られていないが、オバマ政権が最も力を入れてきた改革の1つが「大学の性的暴行を撲滅する」運動だった。

 米国では女性へのレイプが社会問題化して久しい。米女性の6人に1人が、生涯に一度は性的暴行か未遂を受けるという(米司法省調べ)。中でも被害者が泣き寝入りする確立が高いとされているのは「軍隊」と「大学」の2つの組織内で起こるものだ。

 オバマ大統領もバイデン副大統領も娘を持つ父親だということを全面に出し、「娘を大学にやったら、2割の確立で暴行を受けると考えたらとても送り出すことはできない」と訴えている。

 大学側にも問題がある。これまで校内で起こったレイプ事件をうやむやにする傾向にあった。学校の評判が落ち、大学の国内ランキングで落ちることを極端に恐れているからだ。その重い腰をあげさせるために、オバマ政権はかなり踏み込んだ荒療治をしている。

被害者は新入生

 定期的にビデオなどで、大学生に向けてメッセージを発しているのはバイデン副大統領だ。最近のビデオでも、人気俳優数人と共に、レイプ撲滅のメッセージを発信している。

 「・・・君たち男性諸君には、この簡単なルールを覚えてほしい。『ノー』と言われたら『ノー』なのだ。たとえ彼女が酔っていても、しらふでも、ノーはノーなのだ。彼女が寮の部屋にいようが外にいようが、ノーはノーだ。彼女が最初に『イエス』と言って、その後やっぱり『ノー』に変えても、それはノーなのだ。『ノー』はどんなことがあってもノー。暴行は暴行。レイプはレイプで、それは犯罪なのだ」

 女子大生の5人に1人がレイプされる、という数字は、米司法省が数年前に行った調査から取った数字だ。実際の被害者数は、調査によってばらつきがある。しかし、大学生のレイプ被害者の9割方が、仲間外れになることや、加害者からの報復を恐れて被害を届け出ないという現実を考えると、実際の被害者数は相当数になると考えられている。

 多くの著名人を輩出している優良校のモンタナ州立大学では、生徒に調査をした結果、過去3年でおよそ80件のレイプ事件があったことを突き止めている。しかしオバマ政権が推進する「校内レイプ撲滅運動」が始まり、被害が訴えやすくなった後でも、被害者が実際に訴え出たのは3分の1以下だった。

 大学で起こる性的暴行事件の大多数は、新入生の時期に起きている。初めて親元を離れ、大人の世界に足を踏み入れ、歓迎会やパーティーなどの慣れない場でどうしていいか分からないでいる女性がターゲットとなってしまう。

 前述したモンタナ州立大学で起きたレイプ事件も、やはりほとんどが1年生の最初の12週間以内に発生している。8割近くの被害者はアルコールで酩酊状態にさせられ、襲われている。調査を行った大学では、いずれも同じような結果が出ている。

 どの大学も「特製パンチ」が存在し、その作り方が代々受け継がれているという。アルコールの度数が非常に高いカクテルに、大量の甘味料などを加え飲みやすくする。特製パンチにドラッグが混入される場合もある。特定の被害者を絞り、複数の男子学生が協力して暴行を行うことも珍しくない。かつて日本でも問題になった、大学生集団暴行事件と酷似した内容である。

 そしてオバマ政権が「学内の性的暴行事件に対してきちんと対応してこなかった」と名指しで批判した86の大学には、名門ハーバード大学、プリンストン大学、オハイオ州立大学をはじめ、名だたる大学名が連なっている。

「セックスは合意文書を取り交わして臨むこと」

 オバマ政権は、校内のレイプ犯罪への対応が不十分と見なした大学に対して、改善の努力が見られない場合、政府からの援助を打ち切ると通告した。政権は、連邦調査官を問題の大学に送り込み、1校ずつ調査をし、連携して対応策を打ち出した。

 さらに、大学側に被害を訴えたが相手にされなかった被害者の女子大生に再調査をしたり、聞き取り調査で報告されていないレイプ事件を掘り起こすなど、かなり踏み込んだ対策を過去2年間行ってきた。

 大学側にしてみれば、政府からの援助金が打ち切られるのはどうしても避けなければならない事態である。しかも実際に連邦職員が大学にやって来て、結果を出すまで居座るという逃げ場のない状況だ。

 政府は大学に対し、いかなる職員も(校医とカウンセラーは除く)学生が性的暴行の被害に遭ったという情報を得たら、学校の責任者に報告することを義務づけた。知っていて報告しなかった職員は、処罰される。一度報告があれば、どんな怪しいケースでも調査をする義務が学校側にある。

 こういった地道かつ厳しい対応は、大きな成果をあげている。

 ダートマス大学は、性的暴行犯罪に関与した大学生は即退学になるという規則を追加した(これまでは、停学処分が一般的だった)。コロンビア大学は、暴行の調査と処罰を決める委員会を設置し、外部の専門家も入れて厳しく取り組んでいくことを宣言した。

 カルフォルニア州に至っては、新しい法律を制定し話題になっている。「州内の大学に通う学生は、性的関係を持つ場合、お互いに『同意』を確認しながら行為を行わなければいけない」という、解釈が微妙な法律だ。

 法律をそのまま受け取れば、性的関係を結ぼうとする学生は、行為開始の前、行為最中の各段階において、何度も「同意」を確認しなければならない。また、法律は、「同意」は文書が望ましいとしている。

 意図は、最初から最後まで相手が嫌がることを無理強いしてはならないことを、学生に理解させようというものだが、ここまでいくと現実味が失われ、滑稽ですらある。

 各大学には、レイプ撲滅運動の団体が作られ、他の大学とのネットワークも急速に広がっている。

 オバマ政権の取り組みは、大きな成果をあげている。

性急な取り組みを不安視する声も

 だが、急速に厳しくなった大学の対応に、ハーバード大学の法学部の教授たちは警鐘を鳴らしている。

 教授らは、性的暴行撲滅運動には賛成する。しかし、政府から早急に結果を出すようプレッシャーを与えられた各大学が、冤罪をどのように回避するか、被疑者の権利を守れるのかという、法の精神に則った基本的な理念が失われていると危惧している。

 一部の学生からは、政権と大学側が言う“同意のもとで行う性的行為”とはどういうものか、はっきりと分からないという懸念の声がある。行為の前のみならず途中でも相手の合意を確認するといっても、経験の浅い若者たちには難しいことのように感じられるだろう。

 男子学生は、誰もがレイプ犯のような目で見られることにも納得いかない思いがあるようだ。実際にこの一連の調査では、レイプ加害者になる学生はごく一部で、同じ人物が何度も犯罪を繰り返すことが明らかになっている。

 いずれにせよ、試みは始まったばかりである。そして、この成果は将来的に、男女が共存するいかなる組織にも応用できることになるだろう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42282


[12削除理由]:管理人:関係が薄い長文


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