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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NDIZ9Q6S972Q01.html
10月20日(ブルームバーグ):
「おい、調子はどうだ」。ローリー・オーネラス氏は白いピックアップトラックの窓を開けてそう叫んだ。通りの向こうで建設中の豪邸の前に立っている開発業者を見かけたからだ。「どこに隠れていたんだ。電話しているのにそっちからは来ない」と話し掛ける。
米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のアルカディア市で非公式のブローカーをしているオーネラス氏は、マークと呼ばれるアジア人開発業者の動きに目を光らせている。オーネラス氏は、ようやく不動産を売却することに合意した住宅所有者を2人見つけた。そして、マーク氏が、他の開発業者同様に中国本土から流入する富裕層の顧客のために豪邸を建設する用地を必要としていることを知っている。ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌10月20日号が報じている。
オーネラス氏は近所の通りの住所をすらすらと口に出す。「311番地は280万ドル(約3億円)、354番地は200万ドルで売りたがっている」。土地面積は1万7000平方フィート(約1580平方メートル)だ。「1万7000平方フィートで200万ドル?」とマーク氏が疑わしそうに尋ねる。
その土地の価格は1年前なら130万ドルだっただろうが、アルカディア市は今、活況に沸いている。住民たちは、土地が次々と現金で売却され、8000平方フィート級の住宅が隣に新築される状況に慣れてきている。アルカディア市は中国本土からの住宅購入者のために教育水準の高い学校や建築基準法を緩和した大規模区画のほか、中国政府の監視の目が届かない資金の投資先を提供している。
CEOの娘
人口約5万7600人のアルカディア市では今年、例年より53%多い約150戸の古い住宅が豪邸に建て替えられる予定だ。売買は迅速に行われ、公表されることはほとんどない。
厳しい通貨管理にもかかわらず中国から流入する大量の資金は、同市が建設する総工費2000万ドルの高校生のための舞台芸術センターの費用の一部に利用され、メルセデスの高級車ディーラーも事業を拡張している。
アルカディア市で長年にわたり事業を運営しているブローカーのペギー・フォン・チェン氏は「彼らがここに来てくれてうれしい。われわれをリセッション(景気後退)から救ってくれた」と語る。
新住民は中国で台頭する起業家の百万長者たちだ。チベットでの鉄道建設や北京でのバイオエネルギー事業、重慶市での不動産開発などで富を築いた。650万ドルの豪邸の共同保有者は19歳の大学生で、ある中国国営企業の最高経営責任者(CEO)の娘だという。
アルカディア市の現状は、米国全土で起きている状況の縮図と言える。中国の富裕層エリートについて報じる上海の雑誌、胡潤リポートによれば、中国の百万長者の約3分の2が既に海外に移住しているか移住を計画している。これらの人々がシアトルやニューヨークで住宅を次々と購入、さらにニューヨークの5番街で高級品を買い、高額の学費を支払って米国の大学に子供たちを通わせている。ボストン・コンサルティング・グループによれば、中国国籍の人々が海外で保有する個人資産の総額は約6600億ドルに上る。全米不動産業者協会(NAR)によると、そのうち220億ドルが過去1年間に米国での住宅購入に投じられた。
原題:Chinese Money Transforms Homes in a Southern CaliforniaSuburb(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Karen Weise kweise@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nicholas Summers nsummers1@bloomberg.netDaniel Taub
更新日時: 2014/10/20 09:39 JST
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