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米国は新たな敵を作るな
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投稿者 あっしら 日時 2014 年 10 月 15 日 02:43:01: Mo7ApAlflbQ6s
 


米国は新たな敵を作るな
人民網日本語版 2014年10月14日14:32

 ワーク米国防副長官は米外国問題評議会で、中国とロシアについての質問に「中露は現行の世界秩序のいくつかの面を変えようと考えている。米国はこれにいかに対処するかを戦略レベルで考え、必要時には同盟国の受けた攻撃に対して軍事的対応を取ることを含め、常に両面の準備をしておく必要がある」と主張した。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 表面的には、中露に関するワーク氏のこの発言は慎重に言葉を選んだものと言え、余りに常軌を逸した部分はない。だが上下の発言および米政府側のこのところの中露に関する姿勢表明と結びつけて考えると、行間に滲む中露に対する疑念や懸念、さらには敵意までもが見てとれる。いわゆる「中露は現行の世界秩序を変えようとしている」について、米側は近頃多々言及している。その口実は中国と隣国との領土・海洋権益争い、ウクライナ危機、ロシアと西側の関係など多種多様だ。

 世界秩序の問題は世界の平和、安定、繁栄に関わり、当然大きな問題だ。世界秩序は一度構築されれば永久に変わらないものでは決してない。戦後国際秩序にも合理的でない部分、公正でない部分が少なからずある。米国は戦後世界秩序の主要構築国の1つであり、主要受益国の1つでもある。米国が維持しようとする世界秩序と、中国を含む多くの国々が望む世界秩序は完全に一致するわけではないが、中国は現行秩序の転覆は主張せず、改革を主張している。それでも米国は中国を現行秩序に対する潜在的な最大の挑戦者と見なしている。その根本的原因は中米の政治・社会制度に根本的違いがあること以外に、米国が中国の総合的実力のたゆまぬ増大を米国に対する潜在的脅威の増大と同一視しているからだ。ロシアはソ連崩壊後に民主化と親西側路線を実行したものの、西側陣営から友好的扱いを受けることはなく、ウクライナ危機発生後は、また西側から制裁を受け、孤立し続けている。ロシアの戦略空間は米国を始めとする西側諸国に圧迫され続け、これに対するロシアの報復は西側から脅威、挑戦と見なされている。

 キッシンジャー氏は新著『世界秩序』で、西側が構築し、宣伝してきた世界秩序は現在転換点にあると記した。一方、西側の一部の学者やメディアは、世界秩序は崩壊しつつあると考えている。転換であれ崩壊であれ、こうした判断の主な根拠は次の3点に他ならない。(1)オルブライト元米国務長官が少し前に米CBSのインタビューで述べたように「この世界はめちゃくちゃ」である(2)オバマ大統領の述べた、米国は世界の「リーダー」であり続ける必要があるとの雄志と、国際問題に干渉したくとも力不足でどうにもできないこととの矛盾(3)新興大国が国際問題で影響力と発言力の拡大を図っていること。

 これらの「根拠」は客観的に存在し、世界秩序もさらなる変化の過程にある。キッシンジャー氏は『世界秩序』で「21世紀の世界秩序の変化において責任を担う役割を果たし、米国はその直面する多くの問題にしっかりとした答えを出す準備をしなければならない。世界秩序がどう変化するかに関わらず、米国はどのような状況の発生を防がねばならないのか?米国はどのような目標を達成したいのか?米国は何をすべきでないのか?米国が広めようとする価値観の本質は何か?」と指摘した。キッシンジャーの示したこうした問題については米国で争いがあり、米国を悩ませてもいる。

 米国を最も悩ませている対外戦略問題は中露への対応だ。オバマ大統領の対露関係「リセット」は頓挫し、現在はいかに「再リセット」するかという問題に直面している。オバマ大統領は中米の新型の大国関係の構築について中国側と合意したが、その言動には相いれない所が多々ある。米国の世論には「中国脅威論」と「ロシア脅威論」を受け入れる一定の土壌がある。米露間、中米間の深いレベルの矛盾を考えると、米露関係、中米関係が順風満帆に行くことは期待しがたい。だが中露を敵にまわすことは、米国の長期的・戦略的利益に明らかに合致せず、中露も米国の敵となることは望んでいない。従って、米国が最もすべきでないのは、新たな敵を作ることだ。かつてブレジンスキー氏は「もしわれわれが中国を敵と見なせば、彼らは敵に変わる」と米国人を戒めた。この言葉はロシアに対しても当てはまる。(編集NA)

 「人民網日本語版」2014年10月14日

http://www.japanese.peopledaily.jp/n/2014/1014/c94474-8794548.html

 

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コメント
 
01. 2014年10月15日 04:34:06 : Ul8ja5jXZu
アメリカは依然として核戦力では超大国である。
それを維持するため日本企業の核心部分はもうすでに食われている。
自民党への企業献金額年100億が、政権復帰しても戻らないのが
それを示している。
3太国のはざまで、知恵遅れの安陪晋三にはなにも望めない。


02. 2014年10月15日 12:40:04 : nJF6kGWndY

オバマとしては、当然、そうしたいだろうが

世間(同盟国、自国人権派・・)が許さないという奴だなw


03. 2014年10月15日 19:13:49 : AL1vb69VUQ
敵作り 育ててテロを 起こさせる
八百長のプロ 無礼塵スキー

04. 2014年10月16日 08:04:37 : jXbiWWJBCA
イラク、ISISとの戦いに「財政難」の暗雲
2014年10月16日(Thu) Financial Times
(2014年10月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 イラク中央政府の当局者や国際機関のスタッフ、エコノミストらによれば、イラクには財政危機が忍び寄っており、領内を広く破壊しているイスラム主義者の反政府勢力との戦いに支障が生じる恐れがある。

 多額の石油収入があり、準備金や未完のプロジェクトの剰余金も数十億ドルに達するにもかかわらず、観測筋によればイラクの国家財政は混乱しており、憂慮すべき状況にある。その理由は前首相のヌリ・アル・マリキ政権時代末期の遺産と石油価格の下落だという。

給与支払い、補助金、軍備増強、難民支援・・・迫り来る財政危機

【AFP記者コラム】「イスラム国」の斬首動画が報道機関に突きつけた課題
イラク北部のキルクークと中部ティクリートの間の橋に立てられたISISの旗〔AFPBB News〕

 イラクの歳出は急増している。中央政府はエネルギーや食料に補助金を出しており、公務員給与の総額も多額に上る。これらの項目で中央政府予算の70%を占めるという。

 また、イラクは苦戦している軍隊の増強にも資金をつぎ込まねばならない。

 イラク軍には、米国とイラク自体が兵士の訓練や装備の充実に数十億ドルの資金を投じてきたにもかかわらず、長年の汚職と管理のまずさが災いし、今年6月には「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の進軍に屈している。

 志願してISISとの戦いに加わった数万人の人々にも食料や住居、給料を支給しなければならず、戦闘に備えた訓練も施さなければならない。さらには、戦いで住まいを追われた国内の難民175万人にも食料を提供しなければならず、それだけでも月間5億ドルもの支出が必要になっている。

 「国内の難民にも早急に目を向ける必要がある。これは軍事作戦とは別の話だ」。イラクエネルギー研究所の創設者でブルッキングス・ドーハ・センター客員研究員のルエイ・ハティーブ氏はこう指摘する。

 イラク中央政府はクルド自治政府(KRG)にも数十億ドルの借りがある。資金と権限を巡る激しい対立(これゆえに、両者の軍事協力がなかなか進んでいない)を受けて、中央政府は今年に入ってから補助金の支給を止めているからだ。

2014年度予算が成立せず、暗闇の中で手探り状態

 さらに悪いことに、イラク議会は2014年度予算をまだ成立させていない。イラク中央政府は2013年度予算の前提に基づいて業務を行っているが、実際の石油生産は予想を下回っており、原油価格も1バレル90ドルの水準を割り込んでいる。

 イラクの歳入と歳出が今どれほどの金額なのか、しっかり把握している当局者はほとんどいない。ただ大半のエコノミストは、歳入が月間70億ドル前後だと推計している。ほぼ全額が石油の輸出によるものだという。

 「こんな状況をいつまで続けられるのだろうか」。国連がイラクに送った代表団で経済問題担当官を務めるアシュラフ・アブデラアール氏はそう語る。「経済をいつまでも凍結させておくことはできない。汚職もある。公的財政の運営システムは本当に脆弱だ。システム自体がない。政府の仕事ぶりを計測する予算執行率さえ分からないありさまだ」

 イラクが2015年に財政赤字に陥ることはほぼ確実だとされており、エコノミストの間では懸念が強まっている。イラク中央政府が外貨準備を担保に資金を借り入れることもできるだろうが、実行すればインフレ率の上昇や通貨の下落を招く恐れがある。

 また、治安の悪化や管理能力不足のために実行できなかった開発プロジェクトの資金を流用することもできるかもしれないが、そうした剰余金がどれぐらいあるかは、ほとんど分からない。

信頼を失ったシステム、戦費は賄えるが・・・

 予算が成立していないために、イラクは暗闇の中を手探りで歩くだけでなく、支援の手を自ら遠ざけてしまっている。「予算が承認されるまでは、国際通貨基金(IMF)も世界銀行も、イラクには1ドルも渡さないだろう」とアブデラアール氏は指摘する。「イラクのシステムはもう信頼されていない」

 イラクの推定経済成長は今年、6.9%に達した。これに対し、大方のアナリストによる従来の予想は9%だった。

武装勢力の攻勢でイラク石油開発に暗雲、世界市場にも影響
イラクの産油量は予想に届かない〔AFPBB News〕

 イラクは今年、日量340万バレルの石油を生産することを当てにしていたが、国際エネルギー機関(IEA)の最新の報告書によると、クルド人が支配する油田を除いた8月の生産量は日量230万バレルに落ち込んだ。

 「イラクは戦費を賄うことはできるが、あらゆる開発、再建を犠牲にすることになる」とハティーブ氏は言う。

 イラクでは長年、経済的失政と汚職がはびこってきたが、ISISの脅威に反撃する戦いで問題が深刻化している。

 イラク新首相のハイデル・アル・アバディ氏はかつて議会の財政委員会の委員長を務めており、政府高官やエコノミストによると、財政政策の余地が狭まっていることを認識しているという。

武力だけではないISISの脅威

 ISISが6月にモスルを掌握した直後、政府高官らは助力を求めるためにエコノミストのグループを招集した。会議に出席した専門家の1人で、イラク・エコノミスト・ソサエティの副会長を務めるバシル・アントン氏は「軍事経済を築かねばならない」と言う。

 「(ISISは)普通の組織ではない。イラクの問題につけ込む経済的勢力だ。我々には産業もなければ農業もない。毎年750億ドルを輸入に費やす一方で、国内の工場は稼働しておらず、農場は何も生産していない。国内の収入なしで生き延びることはできない。もし生産が鈍り、原油価格が下落したら、イラクにとって大きな危機だ」

By Borzou Daragahi in Cairo
© The Financial Times Limited 2014. All Rights Reserved. Please do not cut and
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【イスラム国(ISIS)との戦いについて併せてお読みください】
・「シリア情勢:一段とひどくなるオバマ大統領の選択肢」
(2014.10.14、Financial Times)
・「アメリカにとっての都合がシリア内戦の将来を決める オバマとイスラム国の戦争(その3)」
(2014.10.14、黒井 文太郎)
・「イスラム国を力でねじ伏せなければならない理由 オバマとイスラム国の戦争(その2)」
(2014.10.06、黒井 文太郎)
・「国際法的にグレーでも他に手段がなかったシリア空爆 オバマとイスラム国の戦争(その1)」
(2014.09.29、黒井 文太郎)
・「西側諸国、ISISとの戦いの致命的欠陥」
(2014.10.06、Financial Times)
・「米国とイスラム国:再開された任務」
(2014.09.29、The Economist)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41974


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