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中米両軍は目先の溝に二の足を踏まず、大局を見据えて関係を発展させるべき
人民網日本語版 2014年08月28日13:43
中米双方の今年7月の合意に基づき、中国側は8月25〜29日の日程で米国で開催中の中米公海海域海空軍事安全行動ルール協議作業部会に代表を派遣している。これは中米両軍の年度交流計画内の取り決めであり、両国元首間の共通認識を実行に移し、公海や公海上空での軍事的安全を確保するための安全行動ルールの策定を推進することを旨としている。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
米国の対中接近偵察をめぐり中米が連日言い争っていることから、作業部会開催のニュースに各方面は非常に注目し、中米両国・両軍関係についての議論が熱を帯びている。
第1に、これは中米両国・両軍関係の特殊性と複雑性をはっきりと示している。世界最大の発展途上国と世界最大の先進国である中米両国は実力、文化、社会制度、発展の程度と路線などの面で多大な違いがあることに加え、台頭する大国と守成する大国との間に存在する構造的矛盾が、中米両国・両軍関係の持つ未曾有の特殊性と複雑性を決定づけている。米国政界の一部要人が「敵でなく、友でもない」と描写するこの特殊な二国間関係は、様々な不愉快な事が起き続ける運命にある。この点は、東中国海問題、南中国海問題、サイバーセキュリティー問題をめぐり両国間に言い争いが絶えなかった時に、中国が米国の招待に応じてリムパックに参加したことでも実証された。
第2に、これは中米両軍関係が成熟へと向かい続けていることを物語っている。中米国交樹立から30年余りになるが、両軍関係の発展は両国関係の発展に後れを取ってきた。中米の軍事関係は依然不安定で、「回復、発展、停滞」の悪循環を脱していない。中米両軍が摩擦や不協和音を克服して、計画通りに合同軍事演習を実施し、今回の作業部会を開くことができたことは、両軍関係が成熟と安定へと向かい続けていることを物語っている。
第3に、これは新型の両軍関係の発展という双方共通の願いをはっきりと示している。昨年6月、習近平国家主席とオバマ大統領は米サニーランズで会談した際、両軍関係改善・発展の重要性を共に強調し、新型の軍事関係の構築を推進する意向を表明した。今年3月24日、習主席とオバマ大統領はオランダ・ハーグでの核安全保障サミット時に会談し、両軍関係の進展を積極的に評価。両軍の対話・交流を引き続き強化し、できるだけ早く両軍の重大な軍事行動の相互通告制度を構築し、公海海域海空軍事安全行動ルールを策定することで合意した。今回中米両軍が妨害を排除して、作業部会を開いたことは、両国が両軍関係の継続的改善・発展を望んでいることを十分に物語っている。
サニーランズでの中米首脳会議後、中米双方は新型の軍事関係の構築について合意した。2013年後半以降、中米の新型の軍事関係は着実に推進されてきた。だが、中米の新型の軍事関係の発展は曲折した複雑な過程であり、双方は現在の得難い局面を大切にし、全体的に前向きに発展している両国・両軍関係の大局がいくつかの要素によって妨害されないようにすべきだ。両国間に溝が存在することは避けがたく、双方が溝を正しく認識し、扱い、管理・コントロールすることが重要だ。
中米両軍関係に現在存在する3つの大きな障害、すなわち米国による台湾への武器売却、米艦艇・航空機による接近偵察、そして米国の対中差別的法律は依然解決していない。こうした問題の責任はいずれも米側にあり、米側が自発的に動くべきだ。まず、米国は中国の国力と軍事力の正常な発展を正しく受け止め、冷戦思考とゼロサム思考を棄て、中国を仮想敵と見なすことを止め、中国と平和共存すべきだ。次に、中国の国益を損なう行為を止め、中国側の理にかなった安全保障上の懸念を尊重し、しっかりと責任を担い、中米両軍関係の発展における三大障害をできるだけ早く解消し、交流と協力によって溝を一歩一歩解消し、交流と協力を通じて相互信頼を一歩一歩構築・強化すべきだ。成熟し、安定した両国・両軍関係は世界を安定させるバラストであり、世界平和のブースターであり、中米両国の根本的利益に合致し、国際社会の期待にも合致する。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年8月28日
http://www.japanese.peopledaily.jp/n/2014/0828/c94474-8775681.html
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