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アメリカの人種差別に対する批判と調査
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/309.html
投稿者 手紙 日時 2014 年 8 月 21 日 20:14:41: ycTIENrc3gkSo
 

件名:アメリカの人種差別に対する批判と調査
日時:20140820
媒体:IRIBイランイスラム共和国国営放送・国際放送ラジオ日本語
引用:http://japanese.irib.ir/news/%E6%9C%AC%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF/item/47807-%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%A8%AE%E5%B7%AE%E5%88%A5%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%89%B9%E5%88%A4%E3%81%A8%E8%AA%BF%E6%9F%BB
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ミールターヘル解説員


国連のピレイ人権高等弁務官が、19日火曜、「アメリカ・ファーガソンでの警察と抗議者の衝突は、南アフリカのアパルトヘイト政策による人種差別的暴力を想起させる」と表明しました。


ピレイ高等弁務官はアメリカの政府関係者に対し、アメリカの残虐な措置に関する主張と、人種差別の根本的な原因について調査するよう要請しました。アメリカ連邦議会の議員も19日、ミズーリ州の警察に対応を変え、落ち着きを保つよう要請しました。


ファーガソンは、今月9日に白人警官が武器を携帯していなかった若い黒人男性を射殺した事件が発生したときから、抗議運動が行われ、情勢不安となっています。数十人の抗議者が、警察や治安部隊によって逮捕されています。この抗議はアメリカにおける人種差別的な暴力行為の反応として行われています。


ピレイ高等弁務官は、次のように語っています、「私は警察が極端な形で力に頼るのを非難し、抗議する権利を尊重するよう要請する。アメリカは自由な国のひとつであり、考慮されなければならないのは、人々の抗議する権利である」。また、多くのアフリカ系アメリカ人は最も貧しく、社会的な弊害を受けやすい人々であると指摘し、「アパルトヘイトは法律が人種差別を見逃している国に存在している」と述べました。


国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは19日、黒人少年の射殺事件後に発生した暴力事件を調査するため、監視員をファーガソンに派遣しました。アムネスティがアメリカに監視員を派遣するのは初めてのことです。アムネスティのアメリカ支部長はこれに関して、次のように語っています、「ファーガソンの状況を調べるため、13人の監視員による一団をこの町に派遣した。アムネスティはこの町で明らかな形で国際人権法が侵害されたことを確認した後、監視団の派遣を決定した」。


アムネスティはまた、18日月曜の声明の中で、黒人少年マイケル・ブラウンさんの射殺事件に対する大規模な捜査を行うよう要請しました。さらに、ファーガソンの治安部隊に対して、規準と人権法に基づいて抗議者に対応するよう要請しました。


ブラウンさん射殺事件による抗議運動と情勢不安がミズーリ州で続いている中、ミズーリ州セントルイスの警察は20日水曜朝、刃物を持っていた少年に対して数発発砲し、これによりこの青年は死亡しました。アメリカ国内のメディアによりますと、ブラウンさん射殺事件を理由としてセントルイス各地で抗議運動を行っていた人々は、この23歳の青年の射殺事件を知った後に現場に急行し、集会を開催して人種差別に反対するスローガンを叫びました。この射殺された青年の名前は、現在のところ明らかにされていません。


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//memo
State of Emergency: Ferguson, Missouri

By VICE News / Published on Aug 19, 2014


About: The August 9 shooting death of unarmed black teenager Michael Brown by a police officer in Ferguson, Missouri ignited protests that have become increasingly intense for over a week.


Mostly minority protesters have clashed with authorities in escalating nightly demonstrations, which have led Missouri Gov. Jay Nixon to declare a state of emergency and triggered the deployment of the National Guard to the St. Louis suburb.


VICE News headed to Ferguson to capture the struggle between police and protesters in what has become a flashpoint for race in America.:


//omake



By TheKingDream


Classism
is
the
New Racism...
 

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コメント
 
01. 2014年8月23日 17:36:30 : bMPcJNf0qY

お金持ちは好き?嫌い? 愛憎入り交じる米国人
2014.08.10 Sun posted at 18:03 JST

努力や才覚で財産を築いた金持ちは尊敬を集めるが・・・
ニューヨーク(CNNMoney) 米国人が富裕層に抱く感情は実に複雑であり、愛憎相半ばしている。自らの努力や才覚によって一代にして富を築き上げた経営者は、米国において尊敬のまなざしを集めることが多い。しかし、格差の拡大が痛切に実感されるようになった近年、富裕層に懐疑的な視線が向けられるようになっているのも事実だ。
米コーネル大学不平等研究センター長のキム・ウィーデン教授は、「米国人は、無一文から大金持ちになるという物語に魅了されている」と語る。
努力次第で誰でも成功できる土壌がある以上、大金持ちになれないのは本人の怠惰や能力不足ゆえだとされるのである。デジタル化が進み、誰もがアイデアを容易に発信することができるようになった現在、この信念はいっそう強まっているようだ。
このような米国特有の富裕層観が、富の再分配に対して消極的な姿勢につながっていると指摘するのは、米ノースウエスタン大学教授で社会学が専攻のレスリー・マコール氏だ。
米国人は一般に、再分配のために富裕層へ課税強化する政策を支持しない。誰にでも一獲千金のチャンスがあるとの認識からだ。

貧富の格差が拡大しつつあるとの見方も
ニューディール時代に始まった社会保障政策でさえ、プログラムが制定された当時は不評だった。
米国で富裕層への課税強化が支持されるのは、徴収された税金が教育や職業訓練といった将来的に機会の平等につながるような具体的な政策に投入される場合に限られるという。
もっとも、格差拡大が深刻化しつつあるかにみえる現在、富裕層に共感的な姿勢も変化しているようだ。米国経済は景気後退から回復しつつあるものの、その追い風を受けることができたのは富裕層のみ。
多くの富裕層は資産の大半を株式に投入しており、株式市場が回復し企業利益が増大するなか、その恩恵を強く受けた格好だ。他方、雇用創出や昇給の動きは依然として鈍いままであり、一般の米国人の生活はそれほど好転していない。米国の中産階級はいまだ不況の苦しみにあえいでいる。
この結果、左派系シンクタンクの経済政策研究所(EPI)の調べによると、企業の最高経営責任者(CEO)の収入は、平均的な労働者の300倍近くにまで膨れあがった。米国経済が景気後退から脱却した後、格差はむしろ拡大したといえる。

マコール氏は「ウォール街占拠運動も、景気後退の2年後に起こっている。格差に対する懸念はこの25年で最高の水準に達した」と述べ、近年の動向に懸念を示した。
こうしたなか、米国人の富裕層に対する見方は厳しさを増している。マコール氏によると、富裕層への好感度は下落しつつあり、過去10年で9ポイント低下したという。
米国人が富裕層に懐疑的になっている現状は、他の世論調査でも浮き彫りになっている。
世論調査機関のピュー・リサーチ・センターが2012年に行った調査によると、67%の米国人は、富裕層と中産階級の価値観がますます乖離(かいり)してきていると回答。さらに、米国政府が全ての人々の利益のために運用されているとする回答も43%にとどまった。
これは1987年の57%から大きく下落した結果であり、格差拡大を受けて今後、民主主義に対する幻滅が米国で強まるのではないかとの懸念が広がっている。



母国を捨てる富裕層、その理由は
2014.08.03 Sun posted at 18:14 JST

「母国を捨てる」理由の一つは資産の確保だ
香港(CNNMoney) 資産を守るために「母国を捨てる」上流階級の人々が増えている。移住先として人気なのはキプロスやスペイン、オーストラリアなどの投資とひきかえに市民権や永住権を取得できる制度がある国々だ。
このような投資家向け移民プログラムは、米国、欧州、カリブ諸国など世界20カ国で利用できる。金融危機の打撃からいまだ立ち直っていない国では景気刺激策が必要とされていることもあり、さらに多くの国が同様のプログラム導入に踏み切る見通しだ。
この問題を巡り、投資移民プログラムについて助言しているアートンキャピタルとシンガポールの調査会社ウェルスXは共同調査を実施、このほど報告書にまとめた。報告書によると、近年、「富裕層向けに投資移民プログラムを提供する国が増えてきている」「いくつかのプログラムは、純粋な投資の手段として超富裕層には魅力的だ」という。
増加の背景には、富裕層にとってプログラムが割安となっている事情がある。投資額として求められる金額は50万ドル(約5000万円)から数百万ドル程度。
ウェルスXの最高経営責任者(CEO)であるミコラス・ランバス氏によると、これは「そうした富裕層の純資産のごく一部」にすぎない。

カリブ海のセントクリストファー・ネビス。カリブ海諸国は移住先として人気だという
具体例を挙げると、ブルガリアでは、投資移民に対して70万ドル(約7000万円)相当の国債を5年間保有することを課している。またカリブ海に位置するセントクリストファー・ネビスでは、40万ドル(約4000万円)を同国の不動産または砂糖産業に投資することを義務づけている。
10年前、こうしたプログラムはわずかしかなかった。だが、多数の国がプログラムを導入し始めた近年では、年間約2万人の富裕層が申請に殺到している。目的は財産保全だ。
より低い所得税を求めたり、あるいは、相続税の支払いから逃れることが狙いとなっている場合もある。この結果、超富裕層の子どもは、今後30年にわたり16兆ドル(約1600兆円)以上もの額を相続することになる見込みだ。
極端なことを言うと、抜け目ない移住者であれば、複数の市民権や居住許可証を手に世界各国を飛び回ることもできるだろう。こうして数日ごとに国を移動していけば、永久に居住者として課税されずに済むかもしれない。

アートンキャピタルの社長であるアルマンド・アートン氏によれば、課税逃れ以外の移住目的として挙げられるのは、質の高い教育、政情不安の回避、ビザの必要ない外国旅行、高い生活水準などだ。
投資移民の出身地として最も多いのは中東で、インドと中国がこれに続いている。アートン氏によれば、最近では、政治情勢の不安定さを懸念したロシア人富裕層からの問い合わせが多いという。
移住先として最も人気があるのは欧州であり、次にくるのが節税に有利なカリブ諸国だ。アートン氏によれば、中東の投資家に好評なのはこの2地域だが、中国人はアメリカンドリームを目指して米国を目指す例が多い。二重国籍の取得を禁じられている中国人にとって、グリーンカード(米国永住権)を入手できるという意味でも米国のプログラムは魅力的だ。
実際、CNNが米国政府のデータを分析したところ、米国の投資移民プログラムでは中国人が80%を占めていた。
ランバス氏は「グローバル志向の富裕層には投資移民が必須になりつつある」と指摘した。


履歴書に書くべきこと 「私はレベル70のパラディン」
2014.08.04 Mon posted at 17:52 JST

ゲーム内での「経歴」が仕事に直結することも?
ニューヨーク(CNNMoney) セキュリティーソフトウエア大手シマンテックの最高執行責任者(COO)、スティーブン・ジレット氏の履歴書はなんとも華やかだ。米コーヒーチェーン大手スターバックスや米IT関連情報サイトCNET、米家電量販大手ベストバイなど、そうそうたる企業の名前が連なる。
これと並んで履歴書に記載されているのが、レベル70のパラディンであり、治癒能力に特化したプリーストであることだ。実はこれ、世界的に人気のオンラインゲーム「ワールド・オブ・ウォークラフト」に登場するキャラクター。
同氏が仕事に応募する際は、ギルドやランキング、オンラインでの成果など、ゲーム内での「経歴」についても履歴書に記載するという。ワールド・オブ・ウォークラフトは単なるロールプレイングゲームにとどまらず、バーチャル空間で指導力を鍛える場でもあるとの思いからだ。
ギルドマスターとしてのジレット氏の職責には、ダンジョンの襲撃を組織したり、グループの仮想銀行を管理するといった仕事が含まれている。さらに、有能な人材を採用するのも得意とするところだ。
ゲーム内での成果を履歴書に記載すること対する反応はさまざまだが、この戦略が功を奏したこともある。

2008年、米スターバックスのハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)目にとまり、同社の最高情報責任者(CIO)に迎えられたのである。
CIOとして採用されたジレット氏に課されたのは、テクノロジー面で遅れをとっていた同社を苦境から救う仕事だった。当時のスターバックスでは、時代遅れのレジを使い、コンピューター設備は貧弱なまま。売り上げの低下に歯止めがかからない状況だった。
こうしたなか、まずジレット氏が取った対策は、同社の経営陣を連れ、ワールド・オブ・ウォークラフトの制作会社アクティビション・ブリザードの本拠を訪問することだった。スターバックスの経営陣にもゲームを利用したビジネスモデルに触れてもらおうと考えたのである。
ジレット氏はその後、経営陣の承認を得て新部門「デジタル・ベンチャーズ」を設立、スマートフォンやノートパソコンなどの顧客端末を通じた双方的な対話を充実させていった。
スターバックスはいわば、顧客体験を「ゲーム化」したのである。

「ゲーム化」はさまざまな産業に応用できるという
ゲーム風にいうと、顧客はスマートフォンを利用してリワードプログラム(登録会員特典)でポイントを集め、レベルを上げ、特殊能力を開花させることができるようになった。
このゲーム的な「マイ・スターバックス・リワード」プログラムの人気により同社の売り上げは増加。顧客のつなぎ止めにもつながり、ジレット氏の試みは成功した。
ジレット氏は目下、このようなゲーム的手法を、シマンテック社のサイバーセキュリティーやウイルス対策の分野にも応用しようと計画している。
当初は社内限定の試みになりそうだが、将来的には、ソフトウエアのバグを報告したり悪質なリンクを回避したりすることで利用者がゲーム風にポイントを集める仕組みができるかもしれない。
ジレット氏は「ゲーム化やそれにまつわる考え方はどの産業にも応用できると思う」と自信をみせる。

年収いくらで幸せになれる? 米調査
2014.06.06 Fri posted at 16:10 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 幸せになるためにはどのくらいの年収が必要か――。CNNMoneyと調査機関ORCインターナショナルが米国でそんな調査を実施した。
その結果、世帯年収10万ドル(約1020万円)未満で幸せになれるという回答が過半数の51%を占めた。
内訳は、5万〜7万4999ドル(約510万〜770万円)が22%とほぼ4分の1を占め、3万ドル(約307万円)未満で十分という人も10%いた。6%は「幸せはお金では買えない」と答えている。
プリンストン大学が実施した別の調査では、年収が増えるほど安心感は高まるが、7万5000ドルを超えるとそれほどの上昇はみられないという結果も出ている。つまり収入が一定のレベルを超えると、幸福は別の要因に由来するようになる。
ただ、幸せになるためには世帯年収10万〜19万9999ドル(約1020万〜2050万円)は必要という回答も23%に上った。
世帯年収がいくらあれば「金持ち」と思えるかという質問では、10万〜19万9999ドル(23%)を筆頭に、回答者全体の60%が25万ドル(約2560万円)未満の範囲に収まった。100万ドル(約1億円)以上とした人は11%にとどまった。
現在の年収が5万ドル以上の層ではこの金額も高くなる傾向があった。
調査は米国の成人1003人を対象に、5月29日から6月1日にかけて電話で実施した。
http://www.cnn.co.jp/career/35049648-3.html


02. 2014年8月26日 10:26:20 : nJF6kGWndY

差別は、無くならないな

http://diamond.jp/articles/print/58123
【第476回】 2014年8月26日 仲野博文 [ジャーナリスト]
“ダイバーシティ”“自由と平等”はおとぎ話か?
セントルイス騒乱で明らかになったアメリカの病巣
??ジャーナリスト・仲野博文

マイケル・ブラウンさんが白人警官に射殺されたことをきっかけに、黒人住民たちの警察官に対する不満が爆発。大規模なデモになった。それを鎮圧するために投入された警察は軍隊並の重武装で臨んだ。最終的に州兵も投入される事態になった
Photo:AP/AFLO
今月9日に米ミズーリ州セントルイス近郊の町ファーガソンで18歳の丸腰の黒人少年が白人警察官に射殺された事件では、警察による暴力や嫌がらせにかねてフラストレーションを抱えていた地元住民らがデモを決行。デモ隊に地元警察が催涙弾を発射する光景は世界中のニュースで紹介され、黒人大統領が誕生した現在のアメリカで人種問題がまだまだ残る現実が露呈された。人種問題に警察の軍隊化――。セントルイス騒乱からアメリカの抱える問題が垣間見える。

警察官がすぐに発砲
真相は明らかにされていない

「パトロール中の警察官が犯罪とは無縁の若者に暴言を吐いたり、嫌がらせをしたという話は、私の町でもたまにあります。ただ、ファーガソンで起こったことは酷すぎます。日常の生活で人種問題がまだまだ存在することを思い知らされた気分です」

?メリーランド州ボルチモア在住の黒人女性にファーガソンで発生したデモや、そのきっかけとなったマイケル・ブラウンさんが白人警官に射殺された件について聞いたところ、彼女は開口一番こう言い放った。

?人口60万のボルチモアは、毎年200人以上が殺害される犯罪多発エリアで、全米でもっとも危険な都市の1つとして知られている。ボルチモアでもパトロール中の警察官と若者との間でトラブルが発生することは珍しくないが、ファーガソンのように警察官がすぐに銃を発砲するケースは稀なのだという。

?ボルチモア在住の黒人女性も絶句したというミズーリ州ファーガソンの白人警官が地元の黒人少年を射殺した事件。射殺されたマイケル・ブラウンさんは丸腰で、射殺される前に両手をあげて、抵抗する意思がない事を表明していたという報道もある。

?近くで強盗事件が発生していたため、無関係のブラウンさんが容疑者と間違えられたという情報もあるが、地元警察がすべての情報を公開していないため、事件の真相は公にはされていない。8月9日にファーガソンで何があったのだろうか。

ファーガソン市民の怒りが
沸点に達した理由

?殺害されたブラウンさんは司法解剖の結果、頭部への3発を含む6発の銃弾を受けており、ほぼ即死に近い状態であった。警察官はブラウンさんと彼の友人を呼び止め、3分もしないうちにブラウンさんに向けて銃を発砲していた。発砲があったのは正午過ぎ。路上に横たわるブラウンさんの遺体は炎天下で数時間も放置され、警察の対応に憤る地元住民も少なくなかった。

?ブラウンさんを射殺したダレン・ウイルソン氏は、2011年までファーガソンの近くにあるジェニングス市の警察官であったが、ジェニングス市では地元警察官による黒人住民に対する嫌がらせなどが以前から何度も報告されており、2011年に市議会は署員全員の解雇を決定し、すべてのポジションに新しい人材を投入するという大ナタを振るっている。しばらくして、ウイルソン氏はジェニングスからそれほど離れていないファーガソンで警察官として再び働き始めている。

?人種問題で解雇された警察官が隣町の警察に再就職できる現状も理解に苦しむのだが、黒人人口が大半を占めるファーガソンで、黒人が警察官になるチャンスがほとんど無い一方、白人警官の採用基準は非常に緩い。

?ファーガソンの人種構成はこの20年間で大きく変化しており、1990年には住民の約75%が白人であったが、2010年には黒人人口が住民全体の約67%に到達。しかし、地元警察の95%は白人警察官で占められていた。

?町にはこれといった大きな産業も存在せず、ファストフード店やコンビニで働くのはヒスパニック系。行政や雇用の面で、住民の半数以上を占める黒人がコミュニティから締め出されるという、いびつな構造が存在していたのだ。

?英ガーディアン紙のアメリカ特派員として数日前までファーガソンで取材を続けたローリー・キャロル西海岸支局長は、地元住民と警察との間に何年にもわたって軋轢が存在していたなかで、ブラウンさん射殺事件がきっかけとなって市民の怒りが沸点に達したのだと語る。

「ファーガソンで話を聞いた地元住民の多くが、何年もの間、地元の警察官から嫌がらせを受け、暴言を吐かれた経験があると語ってくれた。ファーガソンの警察官のほとんどは白人で、黒人がコミュニティ内で政治・経済的に隔離されている現状を示す一例と言えるだろう。黒人住民の多くが行政に対して楽観的な考えは持っておらず、教育や雇用といった問題でも他都市より閉塞感が強いように思える」

?ブラウンさんが丸腰で射殺されたことに怒りを隠せない地元住民はファーガソン市内でデモを開始したが、夜間に商店で略奪行為などが相次いで発生したため、地元警察は重武装した警察官をデモの鎮圧に投入。デモ隊に向かって催涙弾が何発も打ち込まれるなか、一部のデモ参加者は警察に向かって火炎瓶を投げ、その光景は政権交代を求めて治安当局とデモ隊が衝突した今年初めのウクライナ・キエフを彷彿とさせるものであった。

全米各地で発生している
白人警官による黒人容疑者射殺

?19日はファーガソンから数キロしか離れていないセントルイスで、23歳のケイジーム・パウエルさんが警察官に射殺されている。食料品店からパウエルさんがドーナツとソフトドリンクを盗んだ容疑で通報を受けた警察が、パウエルさんを発見。パトカーから出てくる警察官に対して、パウエルさんは「俺を撃ってみろ」と叫び、警察官に向かって少し近づいたところで射殺された。

?住民の1人が一部始終をスマートフォンで撮影しており、警察官が現場に到着後15秒で発砲を開始し、12発がパウエルさんに向けて発砲されていたことが判明している。地元警察はパウエルさんがナイフらしきものを所持していたため、身の危険を感じた警察官が発砲したと釈明したが、スマホで撮影された動画(*)ではパウエルさんと警官との間には十分な距離があったことが確認できる。

?ミズーリ州ファーガソンで18歳のマイケル・ブラウンさんが射殺されたのが8月9日。それから2週間もたたないうちに、隣接するセントルイスで、23歳のケイジーム・パウエルさんが地元の警察官によって射殺されているが、こういった警察官による射殺はセントルイス周辺に限った話なのだろうか。

?非常にショッキングな話だが、警察官が容疑者を射殺するケースは全米の各都市で発生しており、射殺された人の多くが黒人という特徴を持つ。

?アメリカ最古の公民権運動団体として知られるNAACP(全米黒人地位向上協会)は、2004年から2008年の間にカリフォルニア州オークランドで警察官が容疑者に対して発砲した事例を調査し、発表している。

?45件の発砲の中で、37件は黒人容疑者に対して行われたもので、白人は1人もいなかった。15件では撃たれた容疑者が死亡。45件すべてで発砲した警察官が罪を問われることはなかったが、容疑者が武器を所持していなかったケースが全体の約4割を占めていた。

?米司法省が公開したデータによると、2003年から2009年までの間に、全米で警察による拘束前や拘束後に死亡した容疑者は少なくとも4813人に及び、事件現場で警察官によって射殺された容疑者は410人に達していた。

(*)YouTubeにアップされた、住民が撮影した映像はこちら(※リンク先の動画には暴力的な表現が含まれています。視聴にはご注意ください)。

20年以上続く軍の余剰品が
警察に流れるというシステム

?ファーガソンで発生した地元住民らによるデモでは、警察だけではなく州兵も投入され、緊張感の中で続く睨み合いはアメリカの国内外でトップニュースとして伝えられた。州兵ではなく、黒い強化ヘルメットをかぶった地元の警察官が装甲車の上からショットガンやアサルトライフルを構える異様な光景。しかし、軍隊化する警察はファーガソンに限った話ではないのだ。

?昨年夏、筆者は爆弾事件発生後のボストンを訪れ、ボストン市民や警察関係者、地元メディアの記者に取材を行った。その後、「脅えるアメリカ社会」というタイトルでボストン爆弾事件から垣間見えるアメリカ社会の問題点について連載を開始したが、そのなかで軍の余剰品を全米の警察に寄贈する「1033プログラム」の存在についても紹介した。

?1980年代のレーガン政権時に特例として、軍の余剰品が警察に寄贈されることはあったが、制度化されたのは90年代に入ってからで、現在までに総額で約5000億円分の余剰品が警察に寄贈されている。「1033プログラム」では、軍の余剰品は基本的に無償で警察に寄贈され、送料やメンテナンスは各警察署が個別に負担する仕組みだ。

「1033プログラム」で寄贈される余剰品の90%以上は、机や椅子といったオフィス家具や、懐中電灯やレインコートといったものだが、殺傷力の高いアサルトライフルのような銃火器類も全体の約5%を占めている。

?また全体の1%とはいえ、装甲車両もアメリカ国内の警察に寄贈されており、カリフォルニア州サンフランシスコやオクラホマ州タルサの市警察は、北アイルランド紛争で英軍が市街地に頻繁に投入したイギリス製の装甲車を1033プログラム経由で米軍から譲り受けている。ほかにも、装甲兵員輸送車やヘリコプターまでもが警察に寄贈されている。

?米軍の準機関紙「星条旗新聞」は24日に1033プログラムに関する記事を掲載。アサルトライフルなどが警察に寄贈された背景に、当時のアメリカが国内外で「麻薬戦争」に直面しており、重武装した麻薬組織のメンバーや凶悪犯と対峙する際に当時の警察の一般的な装備品では太刀打ちできないという問題が存在したと指摘している。1033プログラムを利用して余剰品を受け取った警察署の数は約8000。自治体の総数が約2万といわれおり、利用率は極めて高いといえる。

?しかし、余剰品の寄贈によってアサルトライフルや装甲車を手に入れた地方警察が、過剰なまでに武装化を進めているという批判もある。1970年代には大都市の警察にしか配置されていなかったSWAT(警察の特殊部隊)だが、現在では人口2万人程度の町の警察にもSWATが作られるようになり、全米で数千ユニットのSWATが存在する模様だ。

?警察の重武装化は、地域の住民にどのような影響を与えるのだろうか。前出の英ガーディアン紙・キャロル支局長が語る。

「必要以上に警察が武装化することによって、住民と警察との間にできた溝はさらに深まっていると言わざるを得ない。警察の重武装化に地元住民は不信感を抱き、結果的に双方に恐怖感が芽生え、お互いを理解しようとする動きも無くなっていく。強化ヘルメットとゴーグルを身につけ、装甲車両の上からショットガンを構える警察官を、ファーガソンの住民はダースベーダーと揶揄していたが、地元住民に仕えるという意識はあまり感じられなかった」

職業倫理の向上よりも
ウェアラブルカメラ装着を

?ファーガソン市警察は18台のパトカーを所有。今年に入ってから車載カメラとウェアラブルカメラを2台ずつ購入したものの、インストールするための予算が組めなかったという理由で、購入したカメラを全く使用していなかった。

?ブラウンさんの射殺をめぐっては、地元住民から寄せられた目撃情報と地元警察の見解が大きく異なり、これが問題をややこしくしているのだが、ビデオ映像を残すことで警察官の過剰な行動を抑止できるという指摘は以前から存在する。

?ブラウンさんが射殺されて間もなく、ホワイトハウスの陳情受け付けサイトには警察官のウェアラブルカメラ着用を義務付けるよう法改正すべきとの投稿があり、陳情を支持する署名はすでに10万人分を突破している。

?ウェアラブルカメラの着用によって、パトロール中の警察官も市民に対して過剰な行動を取りにくくなると考えられており、外勤の警察官にウェアラブルカメラの着用を義務付けたカリフォルニア州リアルトでは、警察への苦情が1年間で88%も激減している。

?ウェアラブル製品に詳しいプロダクトデザイナーの濱田浩嗣氏は、ウェアラブルカメラなどが将来的により低価格化されるとの見通しを示し、ウェアラブル製品が警察官一人一人に配布されることによって、勤務中のトラブルを未然に防ぐ抑止力に十分なり得ると語る。

「現場の状況が第三者に共有されることで、行動が律されることは、有効な手段の一つだと思う。警官に対してはもちろん、撮られている対象者にも同様の効果があるだろう。緊迫した現場で、客観的な判断や援助の要請ができるのは、当事者として恩恵を受けることも多いのではないだろうか」

?ファーガソンで発生した白人警官による丸腰の黒人少年の射殺は、人種問題や警察の軍隊化など、アメリカ各地のコミュニティが未だに抱える問題を浮き彫りにした。警察官に対する倫理教育の必要性も唱えられているが、即効性と確実性を求めるのであれば、倫理教育よりもウェアラブルカメラ装着ではないだろうか。


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