http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/150.html
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ドイツで起きているスパイ摘発騒動は、米独関係を改善するための米独合作劇である。
摘発の罪状が「ドイツの情報機関の職員が、実はアメリカの情報機関のために働いていた疑い」というのも笑える。
「スノーデンが暴露した米NSAの情報収集活動に関する独当局の捜査を妨害しようとした」ことは“自衛措置”だとしても愚かな動きだが、ドイツの情報機関職員は、NATOの盟主であるアメリカの情報機関のために働くことがドイツのためでもあると考え働いてきたし、今でも考えているはずである。
昨年6月以来続いているスノーデン機密情報暴露事件は、記事に書かれているように、「ドイツ人の3分の2近くがもっとアメリカ離れをすべきだと回答。与党内からもメルケル批判が出てくる始末」という状況をドイツに生んでおり、このまま放置すると米独関係がおかしくなりかなない。
それを回避するために、ドイツ政府は米国に対しても毅然とした態度をとっていることをドイツ国民に示す動きを見せたわけである。
スノーデン氏を英雄視するひともいるが、彼が自覚していないとしても、米英情報機関は、スノーデン氏を利用することで、情報収集の新たな環境づくりに動いている。
既に英国では法案が提出されているが、スノーデン氏が暴露したような情報収集を合法的なものにするために.....
※ 関連記事
「米スパイ疑惑で信頼関係崩壊、退去要請やむを得ない=独外相:目に見える強硬策を採ることで従来通りの親密な関係を維持」
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/141.html
※ 関連参照投稿
「米秘密機関が中国を15年間サイバー攻撃していた:首脳会談で議題化したオバマ氏は恥をかかされたが、スノーデン氏って何者?」
http://www.asyura2.com/12/china3/msg/524.html
「“泳がされた”スノーデン氏は重要な機密情報は非所持:2年前から要注意人物としてマーク:質問への回答も妄想で」
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/523.html
「スノーデン氏、三つの条件を受け入れれば米国で裁判に臨む:米国政府は彼を捕捉する気がないようだ」
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/532.html
「オバマ大統領は、メルケル首相に「私だってFBIやNSAに盗聴されているはずだからあまり気にしないでね」と言ったのかな?」
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/725.html
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『ニューズウィーク日本版』2014−7・22
P.13
「二重スパイ疑惑でアメリカが失うもの
米情報機関がメルケル首相の携帯電話を盗聴していたことが昨年明らかになったドイツで、今度は二重スパイ疑惑が発覚した。ドイツの情報機関の職員が、実はアメリカの情報機関のために働いていた疑いが浮上。同盟国に対するこの仕打ちにドイツ国内では怒りの声が高まり、メルケルは先週、情報担当の米外交官に国外退去を命じた。
ドイツ国民が特に怒っているのは、二重スパイの容疑者が、元CIA職員のスノーデンが暴露した米NSAの情報収集活動に関する独当局の捜査を妨害しようとしたとみられることだ。
親米を貫いてきたメルケルの立場も微妙になっている。独シュピーゲル誌が掲載した世論調査によると、ドイツ人の3分の2近くがもっとアメリカ離れをすべきだと回答。与党内からもメルケル批判が出てくる始末だ。
当面、最大の犠牲になりそうなのは、アメリカなどとの包括的な自由貿易協定でありTTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)だ。消費者保護の観点から国内には反対意見も多いなか、支持してきたのがメルケルだった。対米感情がこれ以上悪化すれば、より長期的かつ広範な悪影響もありそうだ。
ジェーソン・オーバードーフ」
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