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イスラエルがこだわる「報復の原則」が生む悲劇:証拠もないままパレスチナ自治区を空爆:米国9・11手法を模倣
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/126.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 7 月 09 日 17:07:43: Mo7ApAlflbQ6s
 


 イスラエルは、今まさに、地上部隊をガザ地区に侵攻させる準備を進めている。

 『ニューズウィーク日本版』の記事は、「少年3人が殺害された事件で証拠もないままパレスチナ自治区を空爆したネタニヤフ政権の非道」とか、「イスラエル人少年3人が誘劫された事件については、ハマスは犯行声明も出していないし、関与も否定している。にもかかわらず、ネタニヤフは事件発生直後からハマスを非難。2過問後には容疑者2人の名前を挙げ、うち1人はハマスの戦闘員だと主張したが、何の証拠も示さなかった」と書いてイスラエル政府を非難しているが、起こしたか起きたかは不明の事件だとしても、特定の事件に反応し、証拠もないまま犯行グループを特定するのは、9・11同時多発テロで米国ブッシュ政権が見せた悪逆非道の手法である。

 また、記事は、「長年周辺国からのテロの脅威にさらされてきたイスラエルは、その苦い経験から「報復の原則」を編み出した」とデタラメなことを書いているが、英国の“三枚舌外交”という破廉恥で謀略的な外交はともかく、英国に支えられて第一次世界大戦後パレスチナで移住してきたユダヤ人グループが土地を奪うためにテロ活動を盛んに展開したことがパレスチナにおける“テロの脅威”の始まりである。


※ 関連参照投稿

「誘拐されたイスラエル3少年の遺体発見、政府はハマス犯行と断定:治安当局は通報後6時間も放置:遺体発見場所は失踪場所の近く」
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/104.html

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『ニューズウィーク日本版』2014−7・15
P.17


「イスラエルがこだわる「報復の原則」が生む悲劇

 少年3人が殺害された事件で証拠もないままパレスチナ自治区を空爆したネタニヤフ政権の非道
                                                                             
ウィリアム・サレタン(スレート誌コラムニスト)

 イスラエルがまた、激しい怒りにまかせて悪しき慣習を繰り返している。

 先週、6月中旬から行方不明になっていたイスラエル人少年3人の遺体がパレスチナ自治区で発見された。これをパレスチナ人による犯行だと捉えたイスラエル市民は首都エルサレムでデモを行い、「アラブ人に死を」と叫びながら報復を訴えた。
 その翌日、少年がまた1人、誘拐され殺された。今度はパレスチナ人の少年だった。誰の仕業かはまだ分からない。だが確かなことは1つ。この犯行の叔底にあるのは、ひと握りの人間が犯した罪でも報復として大勢の人間を罰しようとするイスラエルの思考だ。これはテロリズムの考え方にも似ている。ユダヤ教もイスラム教やキリスト教と同じく、罪のない人々を故意または無差別に傷つけることを禁じている。なのに長年周辺国からのテロの脅威にさらされてきたイスラエルは、その苦い経験から「報復の原則」を編み出した。やられたら、敵が二度と攻撃しようと思わなくなるまでやり返す―。

 この原則にのっとり、イスラエルはパレスチナのイスラム過激派組織ハマスヘの報復を繰り返してきた。犯人が特定されていなくても関係ない。容疑者になった時点で、その怪しいパレスチナ人の家を破壊する。そこに年老いた両親や幼い子供が住んでいても空爆するのだ。
 重要なのは敵の「攻撃意欲を奪う」ことだと、ネタニヤフ首相は主張している。子供のいる家庭を破壊する行為を政府が正当化しだしたら、歯止めが利かなくなる。現にアラブ人と見れば無差別に放火や破壊行為に及ぶ、ユダヤ人入植者の報復攻撃はエスカレートする一方だ。


アッバスにも罪を着せる

 今回、イスラエル人少年3人が誘劫された事件については、ハマスは犯行声明も出していないし、関与も否定している。にもかかわらず、ネタニヤフは事件発生直後からハマスを非難。2過問後には容疑者2人の名前を挙げ、うち1人はハマスの戦蹄月だと主張したが、何の証拠も示さなかった。
 ネタニヤフはさらにパレスチナ自治政府のアッバス議長にまで怒りの矛先を向けている。アッバスは誘拐を非難し、イスラエルの捜査に協力してきた。それなのに「誘拐がパレスチナで起きたのなら自治政府の責任だ」と、ネタニヤフ政権の閣僚は言う。イスラエルの報復の原則に基づいた、一方的なこじつけだ。

 こうしたパレスチナに対する挑発は単なる脅しではない。6月中旬以降、イスラエルはハマス掃討作戦を展開している。
 イスラエル軍はパレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロン一帯を1週間にわたって封鎖。家宅捜索を実施し、400人以上の身柄を拘束した。少年らを誘功したとみられる2人の家を、家族が住んでいるのに爆破(容疑者は発見できず)。さらにガザ地区への空爆も開始し、「ハマスが止めないなら、われわれが阻止する」とネタニヤフは息巻いた。
 そして、今度はパレスチナ人の少年が殺害された。犯人はイスラエル人と決まったわけではない。それでも報復の報復を恐れるイスラエル当局はパレスチナ人に対し、むやみにユダヤ人を非難しないよう要求した。

 3人の少年が消息を絶った後、イスラエルが怒りに駆られず、もっと自制してさえいれば……。いや、もっと早くに報復の原則を捨てていれば、4人の若い命が犠牲になることはなかっただろうか。残念ながらそうとも言い切れない。だが報復合戦を永遠に続けることでイスラエルが救われるとも思えない。」


 

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コメント
 
01. 2014年7月09日 19:02:25 : nJF6kGWndY

>イスラエルがこだわる「報復の原則」

別にイスラエルに限らないが

そうやって愚か者たちは自滅していくことになる


02. 2014年7月10日 10:41:18 : D5gqEFhwoc
>01

一応自分の未来は自覚しているのか。

世界各地で紛争が起きるようになった、もしかしたら人類という愚か者が
自滅するのかもしれないという点でnJF6kGWndY には同意するよ。


03. 2014年7月14日 21:41:51 : nJF6kGWndY

大体、想定通りになりそうだな


http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0FG0W320140711
コラム:ガザ侵攻は不可避か、イスラエルを待ち受ける「いばら道」
2014年 07月 11日 19:47 JST
Dan Ephron

[10日 ロイター] - 緊迫する中東情勢をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区に地上軍を派遣するかが焦点となっている。それを占う上で、同首相が下した決定の1つに注目したい。

イスラム原理主義組織のハマスがイスラエルへロケット砲撃を浴びせ、一方のイスラエルはガザ地区に空爆を行い大勢の死者が出るなど、暴力の連鎖が拡大している。こうした中、ネタニヤフ政権は軍に対して4万人の予備役兵を招集するよう命じたと発表した。4万人とは実に大きな数だ。

確かにハマスへの大規模な軍事作戦には、予備役兵の招集が伴うだろう。しかしイスラエルが本当に軍事作戦を準備しているときは、隠密行動をとるのが常套手段だ。時には軍召集の情報すら検閲し、ジャーナリストにかん口令を敷くこともある。

それとは対照的に、イスラエルが大々的に報道発表を行うのは、何らかのメッセージを送ろうとしているときだ。今回の場合、自国の兵士たちを危険にさらすことなく、ハマスに攻撃を思いとどまらせたいとの思惑があるのだろう。事実、今のところ軍が実際に招集したのは、数百人程度の予備役兵にとどまっている。

ネタニヤフ首相は政治家としての長いキャリアの中で、地上戦に積極的になったことは、実はほとんどない。それにはもっともな理由がある。200万人もの人口が狭い土地に密集しているガザ地区は、戦争を遂行するには厄介な場所だからだ。

しかし、自身が消極的にもかかわらず、ネタニヤフ首相は結局ガザ侵攻を命じることになるかもしれない。その主な理由は、停戦交渉の有力な仲介者が現れそうにないことだ。

一連の衝突は2012年の停戦合意以来、最悪となっている。発端は先月、イスラエルの少年3人が何者かに誘拐されたのちに殺害され、ネタニヤフ首相がハマスの仕業だと断定したことだ。イスラエルはヨルダン川西岸地区で大規模なハマス活動家の摘発を行い、その結果、少なくともパレスチナ人5人が死亡した。

今月2日、パレスチナ人の16歳の少年が、イスラエルの極右とみられる集団によって焼き殺されるという事件が起き、両者の緊張は再び高まった。ハマスは長年にわたり密輸したとみられる長距離ロケットを、テルアビブなどイスラエルの複数の都市を狙って次々と発射した。

これに対し、イスラエルのミサイル防衛システム「アイアンドーム」は、おおむね迎撃に成功している。だがネタニヤフ首相は、空爆の次の段階に踏む込むよう求める連立政権内部の強硬派の圧力に直面している。ガザへの空爆では、すでに70人以上が犠牲となっているが、強硬派は閣議で歩兵部隊を使ってハマスと交戦し、ロケット発見に努めるよう首相に迫った。

しかし2007年以降ハマスが実効支配するガザでは、地上戦はイスラエルが思うようには決して進まないだろう。もしイスラエル軍に大勢の犠牲者が出た場合、ネタニヤフ首相は国内からの反発にあうだろう。

またパレスチナ人にさらに多くの犠牲者が出れば、イスラエルは国際社会から批判を受け、一層の孤立化を招きかねない。2008年のガザ侵攻では1400人以上のパレスチナ人が犠牲となり、国連の調査団から戦争犯罪にあたるとされた。

したがって、ネタニヤフ首相は当面、ガザ空爆の継続を選択するだろう。そして2012年に、1週間にわたる空爆ののち、双方が停戦に合意した時のように、ハマスが長期の停戦に応じるよう持ち込みたい考えだ。

問題は、停戦交渉には仲介者が必要ということだ。イスラエルとハマスには直接の窓口がない。2012年に停戦を仲介したのはエジプトだったが、今回は関心がないようだ。

エジプトはガザと境界を接し、イスラエルとも平和条約を結んでいるため、適切な仲介者候補といえる。しかし、最近就任したエジプトのシシ大統領は、昨年夏に政権から追放した「ムスリム同胞団」と、ハマスが同盟関係にあるとみている。そのためシシ政権は、ガザとエジプトのシナイ半島をつなぐトンネルを封鎖したり、パレスチナ人のエジプトへの往来を制限するなど、ハマスと敵対してきた。

トルコなど他の国々が名乗りを上げる可能性はある。しかし、イスラエルと関係を保ちつつ、ハマスへの影響力も備えるという交渉仲介に必要な資質を持っているのはエジプトだけだと、イスラエルの軍当局者は考えている。

イスラエルの国家安全保障会議の元メンバーで、退役軍人のItamar Yaar氏は「ハマスが求めるのは境界のより大幅な開放で、それができるのはエジプトだけだ」とし、「エジプトが関与しないと、軍事作戦が長期化する恐れがある」と話す。

Yaar氏は、ハマスのロケットが命中しない限りは、ネタニヤフ首相は空爆で応じ続けるだろうと予測する。だがロケット攻撃が長期にわたり続けば、それだけイスラエル側の犠牲者が出る可能性が高まり、政権に対するガザ侵攻圧力は強まるだろう。

ハマスの方から停戦する可能性は低いとみられる。そもそもハマスは一連の戦闘が始まる前から、決していい状態にあるわけではなかった。それゆえ失うものはないのだろう。

ハマスの収入源の多くは、シナイ半島につながるトンネルを使って運ばれる密輸品に課された税金から得られていた。しかしエジプトが封鎖してしまったため、ガザ地区の役人に給料を支払うことさえできずにいた。犠牲者の数が増え続けているにもかかわらず、ロケット攻撃によりハマスは再び、イスラエルへの抵抗運動の中心的存在としての地位を回復しているのだ。

*筆者は米誌「ニューズウィーク」の元エルサレム支局長で、現在はラビン元首相暗殺に関する本を執筆中。


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