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欧州委員長にユンケル氏 EU、英の反対押し切る
連帯に懸念、政策修正も
【ブリュッセル=御調昌邦】欧州連合(EU)は27日の首脳会議で、英国の反対を押し切り、次期欧州委員長にルクセンブルクのユンケル前首相を指名した。5月下旬の欧州議会選の結果を受け、加盟国の総意としてEU統合推進路線の継続を明確にした。ただEU懐疑派の台頭を背景に、一部の加盟国からは財政規律など政策修正を求める声もあり、EUの連帯は弱まっている。
5月下旬の欧州議会選では初めて主要政治会派が独自の欧州委員長候補を掲げて選挙を戦った。議会選ではユンケル氏を独自の委員長候補とした中道右派が全体の約3割の議席を獲得し、最大勢力を維持。2割半ばの議席を確保した第2勢力の中道左派も他の主要ポスト獲得を視野にユンケル氏支持を表明したことで議会の過半数が確保された。
EU条約では、欧州委員長の指名には欧州議会選の結果を「考慮」しなければならないとの規定がある。首脳会議が別の人物を指名すれば、欧州議会選の民意を無視したとの批判が噴出しかねない。このため今回は欧州委員長の指名で初めて採決を実施し、28加盟国中で英国とハンガリーを除く26カ国の賛成でユンケル氏の就任が決まった。
しかし英国以外の国もEU懐疑派の台頭に揺れている。フランスでは社会党が欧州議会選で大敗し、極右の国民戦線が最大勢力となった。オランド大統領はEUの財政規律が厳しすぎるとして「成長加速や雇用促進に向けて適切な柔軟性が必要だ」と求めている。
[日経新聞6月28日朝刊P.7]
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