02. 2014年6月13日 14:09:59
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いろいろ笑えるなhttp://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0EN05O20140612?sp=true コラム:ブラジルW杯、投資家は「惨敗」に期待 2014年 06月 12日 11:38 JST 6月10日、ブラジルで政権交代を確実にするには、サッカーW杯ブラジル大会が「惨敗」に終わることが必要だ。写真は同国の国旗。ブラジリアで5月撮影(2014年 ロイター/Ueslei Marcelio) コラム:デフレ脱却で始まる「アベノミクス現実相場」=武者陵司氏 コラム:独シーメンス、三菱重工と組んでも仏アルストム買収難航か コラム:中国、世界金融コミュニティーへの仲間入りならず コラム:ドル110円シナリオは挫折したのか=村田雅志氏 Rob Cox [ニューヨーク 10日 ロイターBreakingviews] - サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会のリハーサルとして1年前に行われたコンフェデレーションズカップでは、開会式に登場したルセフ大統領に観客から激しいブーイングが浴びせられた。12日のW杯開会式で大統領が演説しないのは無理からぬことだ。 世界最大のスポーツの祭典であるサッカーW杯の開催国として恥をかいたり、「マラカナンの悲劇」として記憶される1950年大会の二の舞を踏むようなことがあれば、 ルセフ大統領の再選には大きな障害となるだろう。1950年大会では、自国開催のブラジルが決勝でウルグアイに逆転負けし、優勝を逃した。 ブラジルの株式市場では、ルセフ大統領の支持率が下がるたびに、ブラジルのボベスパ指数が上昇している。投資家は明らかに、今秋の大統領選でルセフ陣営が敗れ、実験的な経済政策に終止符が打たれることを望んでいるようだ。 政権交代を確実にするには、選挙までに同国経済に関する悪いニュースがいくつか出てくるだけでは十分ではない。W杯ブラジル大会が「惨敗」に終わることが必要だ。 ブラジル代表の実力を公に軽んじるブラジル人は少ない。しかし、W杯で無残な結果に終わったとしても、それは南米最大の経済大国を侵している「停滞病」の表れだとひそかに考える国民は多い。ブラジルはインフレ率が6.4%と依然高く、国内総生産(GDP)の伸びは低迷し、政府の財政状況も芳しくない。 ルセフ大統領の経済運営が失策だったのは明らかだ。欠陥だらけの金融・産業・財政政策は、ブラジルを「新興国の星」から「期待外れの国」に変えた。2011年初めにルセフ政権が発足して以降、ブラジルの株式市場は約25%下落し、通貨レアルも対米ドルで同様の下げを記録した。ルセフ大統領はしかし、こうした相場の動きは「ブラジルに対する悪いムード」が原因だとして、自身の政策運営のせいではないとしている。 現実には、ルセフ大統領の支持率とブラジルの資産価格は見事な逆相関を描いている。2014年の初めに40%を超えていた支持率は、そこから右肩下がりとなり、6日発表された世論調査では34%まで落ちた。その間、ボベスパ株価指数は15%超上昇している。さらに詳しく見れば、ブラジル国営石油会社ペトロブラス(PETR4.SA: 株価, 企業情報, レポート)の株価は、ルセフ大統領の最新の支持率が発表された6日には5%上昇した。 それは当然のことと言えるだろう。ペトロブラスは、ルセフ政権の企業への介入の象徴的存在だからだ。同社は2007年には大規模な深海油田を発見したが、産油量は伸びていない。その理由は、厳しい外資規制のほか、政府が同社にコスト負担の大きい製油所を建設させ、市場価格より安価に燃料を供給するよう求めていることなどが挙げられる。 マクロ経済に目を転じても、ブラジルの見通しは明るくない。格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は3月、ブラジルのソブリン格付けを「BBB」から投資適格級で最も低い「BBBマイナス」に1段階引き下げた。S&Pは「格下げは、財政の悪化や、向こう数年にわたり抑制された成長の中で財政執行が引き続き低迷するとの見通し、10月の大統領選を控えて政策調整能力が制約されること、ブラジルの対外収支が幾分悪化するといった複合的要因を反映している」と指摘した。つまり、懸念材料には事欠かないということだ。 とはいえ、クレジットアナリストやエコノミストには問題が明白に見えていても、平均的な有権者がそれに気づかないこともある。分かりやすい例を挙げれば、ブラジルの失業率は5%を下回っているが、これは欧米なら政権維持を確実にする数字だろう。 さらに、ルセフ大統領の後見人ともいうべきルラ前大統領が政権の座に就いた2003年以降、ブラジルでは約3500万人が貧困から脱し、中流階級入りした。これが依然として、ルセフ大統領の労働者党にとっては切り札になっている。特に、筆頭対立候補とみられる社会民主党(PSDB)のアエシオ・ネベス氏に対しては有効なカードとなる。元ミナスジェライス州知事のネべス氏は裕福な政治一家の出身であり、ルセフ陣営にしてみれば「浮世離れ」のレッテルを貼るのは簡単だろう。 ブラジルのインフレ率はまだ高いが、タイトな労働需給と価格統制の結果、多くの労働者の給料も上がっている。拡大する中流層の生命線ともいえる消費者信用は、流れが弱まったが止まってはいない。一方、労働生産性と賃金の伸びは一致していない。ブラジル政府は、創造的な会計操作をしない限り、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字目標を達成できないだろう。 いずれにしろ、こうした問題は大統領選が終わる10月以降まで持ち越される公算が大きい。4年に1回のサッカーの祭典は間もなく始まり、熱戦は1カ月にわたって繰り広げられる。ブラジルがW杯を首尾よく成功させ、最終的に優勝を飾り、1950年からの積年の悔しさを晴らすことができれば、ルセフ大統領も2度目のチャンスをつかめるかもしれない。さて、どんなゲームになるだろうか。 *筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。 *このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。 c Thomson Reuters 2014 All rights reserved. おすすめ記事 ブラジルW杯動画通信、豪州1年分のネットトラフィックに匹敵か2014年6月11日 焦点:中国が「内政不干渉」の原則転換、アフリカ権益保護強化で2014年6月7日 W杯=日本審判団が開幕戦を初担当、主審は西村氏2014年6月11日 原子力規制委員候補の田中東大教授、事業者などから760万円受領2014年6月9日 ドル101円後半で小動き、株価やクロス円が支え2014年6月13日
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